第4話 村がリッチになる計画
にんじん村にある
唯一の宴の広場でディープブルーは
足を組みロットに話しかけた
ディープブルー「悪くない宴だな。」
ロット「ディープブルー殿。気に入ってもらえたならよかった」
ロットはほっとしたようで
笑顔を浮かべた
アイナはロットの近くで
白い猫耳をくてっとして酔いつぶれている
アイナ「ディープブルー様、好き…むにゃ…」
ロット「…アイナ殿。酔いつぶれて…
…ところで、ディープブルー殿
頼みたいこととは?まだその話を聞いていませんが我々にお手伝いできることでしょうか?」
ディープブルーはロットの目を見つめ
交渉モードに入った
ディープブルー「うむ、頼みたいことというか相談だがな。もっとこの村をリッチにしないか?」
不適な笑みを浮かべるディープブルーを
見つめロットは放心する
ロット「…リッチ?」
ディープブルー「そうだ。簡単にいうとだな。豊かになる気はないか?
我は偏見がある我々の現状を
もっともっと価値のある村にして変えたい
世界も変えるほど価値のある村にしたい。
その為に村人一同協力する必要がある。我がする計画やアイディアに協力してほしい」
ロット「豊かに。…本当に我々への偏見を変えられるので?
ディープブルー殿の手伝いはしたいが村全体に関わる事となると…」
ディープブルー「この村は特殊な人参を栽培して献上しているな。
…例えばだ。
もっと色々珍しい物を作る。それらを独自のルートで私が取引する。そうして村を大きくしていけばよい」
村人は騒ぎだした
ディープブルーの提案に興味を
示しているようだ
反応は上々だと
得意気に
ディープブルーが立ち上がり
演説を始めた
魔王だった時からこういった
パフォーマンスは得意だった
我万歳という気分になっている
ナルシストである
ディープブルー「珍しい物が気になるか?
私は実は前々から色々素材や種を集めていた。
夜にいなくなるのはそういった理由からだ。
種は栽培に成功すれば計画は進むぞ?
足りなければもっと集めよう。
アイナを見よ。
あれが腰につけている装飾品。
あれも我が素材を集めて開発した。
名付けてリッチになる計画だ。どうだ
村の安全もきちんと考えているぞ!」
数々の資料を取り出し説明しだした
ディープブルーは
完全に商人のような目をしている
ロット「これは…とても詳細にかなり計画してある。」
ロットは村のためにここまで
詳細に考えていたのか!と言うような
顔でなにやら感激している
村人の目もキラキラしている
ディープブルーはこれは勝ったな
特にロットは
堕ちたなと思った
ディープブルー「どうだ。ロットよ、村人よ。我の計画に協力する気はあるか?」
ロットは
村長の息子で実権はほとんど
ロットが担っている
かつてディープブルーを
にんじん村に迎え入れた時もロットの
一言ですぐ移住できたくらいだ
ロットさえ説得すれば大抵
村人は協力するのだ
ロットは決断した
ロット「我々のために!
そのリッチになる計画にのりましょう。
ディープブルー殿!!」
周りの村人もリッチ計画!!と言い出す
ここには興奮しやすい獣人もいる
ロットも興奮しているのかウサギ耳が
震えているようだ
実に分かりやすい
ロットは燃えるように心は実際
感激でいっぱいだった
まるで啓示を神に受けたかのように。
ディープブルーへの尊敬の心が
芽生えた瞬間だった
本人、、ディープブルーは
村人を助けるという意識は微塵もなく
自分らしく世界をただ変えたいという
想いからの策であるが
ロットから村人から
村想いの良い人と認識されている
…昔から何かしら勘違いされて
王の道へと知らず知らずいくような
性格である
ディープブルー「ロットよ。ディープブルー「殿」はやめてくれ。もはや共同体のようなものだ。ディープブルーと呼んで構わない」
ディープブルーがそう言うと更に
ロットが何故か感激した
彼の青目が潤む
ロット「ディープブルー!」
感激したロットの傍らでは
肩まである
金髪を乱しアイナがゴロゴロ音を立てて
魚の夢をみていた
アイナ「うーん、もう食べきれないです…
ディープブルー様ぁ」
暑い日の夏にこうして
宴は成功した
そしてディープブルーの
交渉も成功したのだった
リッチになる計画への第一歩を
踏み出したのだ
ディープブルー(変えてやる、世界を)
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