勿忘草


 屈折した光の模型が

 雨の日に少量の薬となって

 ひとつ若くなる

 

 季節は紫の花を燃やし

 肺が水槽を泳ぐ

 

 勿忘草 肌触りを鋭く絶った

 勿忘草の紫色

 勿忘草は胃腸にあって 

 花畑を形成する薬物に爛れた体組織

 

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