優亜と阿人(あびと)と閻魔大王

矢田誠一

第1話

あいつは 四つ葉の クローバー だけの 林の 中で、




逝ったんだ。



そして、



三文しか 無い、



母から 渡された 三文しか 無い、



御金を 持って 三途の川の 辺りまで 来た。



後 四文足り無い・・・。



父は 二、三年経って あいつに 残りの



四文を 渡した。



漸く 三途の川を あいつは



渡れた・・・・・。




渡るまでに あいつは



様々な 三途の川に



訪れるものに、



出会った。



猫や 人 蟻、



様々なものが



訪れた・・・・・。



しかし



七文 持ってなかったのは



あいつ



だけだった・・・・・。



二、三年、 三途の川の 畔を



さまよい、



苦労した・・・・・。






三途の川を 渡ると



あいつは 右へ 曲がった。



そう 地獄の方向へと 向かった。



何故なら その頃、



地獄は 疲弊した 鬼だらけで 鬼達の仕事が



ままならなかった。



そう あいつは、






鬼達の 立て直しに 向かったので あった。






あいつの名は、 優亜と 言った。




手に 蛇味線を 持ち



ペ ペン ペンペンと



三線と 呼ばれる 沖縄の



楽器を 持ち、 地獄の 方向へ、

向かった。



そこへ 羽根の 生えた



天使が



舞い下りた。



『辞めなさい、 止めなさい、そちらの



方向へは



向かっては ならぬ。』



『君の 向かう 方向は、



あっちだよ。』



あいつは ペ ペン ペン ペンと、

弾きながら



右へと



向かった。



そこへ



疲れた 青鬼、

ペペン ペン ペン。




鬼は、

「よーし、




力が



みなぎった。



地獄へ 来た



悪い奴らを



もう一度 懲らしめよう。」



そのまま あいつは、



進み



次に、



疲れた



赤鬼。






べ ベン ベン ベン。



赤鬼は



茶色い



金棒を



振り回し



「よーし



力が

満タン、



悪い奴らを






懲らしめよう。」と




地獄の 方向へ 向かった。



ある



大きな



門の



前に



あいつは



着いた。




閻魔大王が、 疲れ切って、



閻魔帳を



開いて、

罪人を






裁いて いた。





ベーン ベン ベン、



ペペン ペン ペン





そこへ、



地獄への



道ほどの



途中に



出会った、



天使より、

頂いた、

横笛を





吹いた 。





ピー



ピー



ピー



三線、



べベン ベン ベン。





閻魔大王は、

『ぬを~』と



言い、



力が みなぎった。



『罪人を 釜茹でやら

針の

山 やら、

スープの

池に

入れて、

煮て、


赤鬼やら

青鬼に、

食べさせよう!!』




と 言った。






地獄は 鬼達が



力が みなぎり



地獄は、



昔の 地獄 らしく なった。



そこへ、

一人の



日本に いた 最大の



大罪人が

来た。



彼は、

「 地獄は、



俺に 取っては、

大丈夫。」と 言った。






あいつの お陰に より、



鬼達の 力が



盛りかえして

いた為、



その、



大罪人、 阿人(あびと)は、



血の 池 地獄に



沈められ


鬼様に 起こされ、



阿人(あびと)は



針山に 七年、






正座。



又、



連れて 行かれ、 阿人(あびと)は、



釜茹での



地獄で



二十九年、

煮られ、



スープの 池で 七年、



煮込まれ、



鬼達の



腹へ、

入った。





あいつは ベン ベンの 仕事が 終わると、



閻魔様に 会い、



閻魔様は 地上へ ぬう~ と、



出られ、

優しい 御地蔵様と なり、






あいつを、



母と 父に 会わせ、



天国へと、














連れて 往かれた。

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優亜と阿人(あびと)と閻魔大王 矢田誠一 @yattyann

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