第2話 ほとんど迷いは消えました
普通、ここで血液ドロドロなんて感じだが、実際には中性脂肪が血液をドロドロにしているのだと思う。
血管にコレステロールがへばり付いているなどのイメージが浮かぶが、血糖上昇で血管が傷つけられて、それを健気に回復させようと絆創膏のように張り付いているのだろう。
勝手な俺の考えだが、それを見た人が肉や油のイメージと一致させたのかもしれない。
専門的なことはわからないが、実際には糖質さえとらなければ問題ないと思う。
これで俺は8年以上生存しているし、特に問題となったことはない。
夜は子供たちの残り物をいただく感じで、少なくしている。
朝作ったヨーグルトがメインになることもある。
食事は基本、自分で作る。
夜だけは最悪の場合、食べなくてもいいかと思っているので、残り物を少しいただいている。
嫁はあまり糖質制限に興味がないらしい。
本当なら子供たちにもさせてやりたいが、食事を全部作れと言われたら嫌だ。
さて、大学病院で検査を受けて、紹介状を書いてくれた眼科へ結果を持って行く。
1か月後にもう1度、大学病院で検査をするという。
診断結果は眼底出血というものだ。
この再検査の一か月までの間にいろいろと勉強。
ここで常識が一変。
脳のエネルギーはブドウ糖。
これは嘘だとわかったこと。
身体はエネルギーとして肝臓でケトン体というエネルギーを作り出すことができる。
考えてみれば、赤ちゃんはお母さんのおっぱいしか飲まなくても育つ。
赤ちゃんの身体は高ケトン体質になっているという。
本当なら離乳食も、重湯などではなく、糖質を減らしたものがいいようだ。
粉ミルクを見てみると、案外炭水化物が多いのが気になる。
また病的なケトン体質というのがあるが、これは全くの別物だ。
後、いろんな雑音が混ざった中から、自分の身体で実験しながら行っていかなければならない。
誰も周りにいないからだ。
糖質制限をすると、筋肉からたんぱく質が失われるとか、ネガティブなことをまことしやかに書かれた本や情報誌がある。
よくこんな嘘を書いて、しかも偉いさんなのになぁと思うことが多くなった。
他にも一般的に常識と思えることを疑ってかかる癖が付きだす。
以前は太陽で真っ黒に日焼けが健康なんて医師が言っていた。
今ではとんでもないことだ。
また、原発はクリーンエネルギー。
これもとんでもないことだ。
人の時間では処理できない汚染物質を大量に吐き出して、その維持費用は無限大に増大することがわかってくる。
いったい真実ってどうやって手に入れればいいんだ?
そう思いながらも、自分で判断するしかない。
それを基準に糖質制限を実施していくことになる。
極端な話、もし間違えていても死ぬだけだというくらいの覚悟になった。
実際は逆に超健康になるわけだが。
炭水化物は糖質+食物繊維。
計算が面倒なので炭水化物を糖質量と思っていいだろう。
そういった簡易計算で食事を摂るようになる。
さて、1か月後大学病院へ再検査に行くと、良好な結果だと言われた。
眼底出血の後もほとんどないという。
後は地元の眼科で受診するようにと言われる。
そして地元の眼科でも、特に受診する必要もないよ、と言われる。
だが、左目のところに付箋を貼りつけたような小さな見えない部分が存在することがわかった。
消えない。
俺的な考えだが、その部分の神経が死んだのだろうと思う。
ただ、視力がなくならず、光も失っていないのでこれでいいと納得。
本格的に糖質制限を開始。
2013年、始めた当初の俺の体重、58キロ。
2020年、現在49キロ。
食べる量はほとんど変化していないと思う。
糖質を減らしただけだ。
運動もすればできるのだが、ウォーキング(30分程度)だけをしている。
糖質制限を始めての身体の変化。
まず、トイレ、小さい方だが、頻繁に行きたくなる。
身体が落ち着くまで2~3か月くらいかかったように記憶しているが、今はそれほどではない。
それに体重が、ガンじゃないのかと思うほどに急激に減少。
いったいどこまで落ちていくのか?
不安でいっぱいだった。
実際にがん検診を受けた。
血液検査をして判定。
結果はがんではないことが判明。
始めて1か月くらいで5キロは落ちたんじゃなかったか。
よく覚えていないが、52キロくらいまではグングン下がって来た。
焦ってしまう。
体調は調子いいのに、何だこれ?
後でわかったことだが、身体が勝手に調整してくれているという。
そういえばそうだ。
人間というのは、意識などというものがある。
頭で考えるから偉いような錯覚を受けているが、その脳の重さを考えたことがあるだろうか?
1.4キロくらい。
つまり、体重の2%以下。
それ以外は意識の範囲外の事だ。
心臓も、ここで動かそう。
呼吸もここでこうしなきゃ。
内臓も、食べたから今から胃を動かそう・・などと考えてできるものではない。
無意識で行っている。
この無意識の部分が身体だ。
だからこちらから身体の意見をしっかりと聞く癖をつけなければいけない。
それは言葉ではない。
少し動かしてみて、調子を見るしかない。
そうやって身体と対話しながら行うと、案外身体は教えてくれるものだ。
そして、寝ている間にエネルギーは少なくて済むというが、どうも怪しい。
実際に測定した人によると、夜も昼と変わらないくらいのエネルギーを消費しているようだ。
確かに昼間よりは少ない。
だが、意識以外のエネルギーは同じくらいに使っているだろう。
そうでなければ、たちまち生命活動は停止してしまうに違いない。
そして、糖質のエネルギー供給量は少ない。
脂質などを分解してケトン体として使った方が遥かに効率がいい。
カロリーベースで、いろんな本が書かれている。
糖質のエネルギーの倍以上を同じ量で脂質やたんぱく質が供給できる。
まぁ、そんなことはどうでもいい。
要は糖質というのが身体にとって何の意味もなさないと言ってもいいくらいだ。
実際、理論的糖質摂取量はゼロであるという人もいる。
(続)
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