第12話 新生活応援フェアなんて、ないですよねえ…
「私が魔法使って燃やしちゃいますね」
「ミーシャさんも炎魔法使えるの?」
「ええ!少しだけですけど……
そうだ、ステータス見られます?」
そう言って見せてくれる準備をしている。
雇い主には、素性を知って信用してもらうために遅かれ早かれ見せるのが常識らしい?
今後のことも考えて彼女のステータスは知っておいたほうがいいだろう。
お願いします。
ステータスがぼんやりと浮かび上がってきて見えるようになる。
名前: ミーシャ
年齢: 15
性別: 女
種族: 亜人(猫)
レベル: 15
スキル一覧: 現在表示の状態
剣術・Lv2
知力・Lv9
魔法強化・Lv2
隠密・Lv8
偵察・Lv9
転移魔法(単独)・Lv9
水魔法・Lv4
炎魔法・Lv6
芸術・Lv10
(スキルレベルは上から、神、極、Lv10→Lv1となっています)
加護: 現在表示の状態
なし
所持金:
銀貨60枚
(白金貨1枚=金貨100枚、金貨1枚=銀貨100枚、銀貨1枚=銅貨100枚、白金貨1枚は日本円でおよそ1千万円です。)
なんだなんだ?!
隠密とか偵察とかある……
忍者か何かなのだろうか??
僕も使える炎魔法に加えて転移魔法と水魔法も使えるようだ。
また今度見せてもらおうかな??
「隠密とか偵察は猫人にとって得意なスキルなんですよ!!
音を消したり、気配を消して人に近づいたりするのは得意なんです!!
練習も簡単にできますし、能力はまだ上がると思います。
あれでしたら偵察とかに使ってください」
これは思わぬ拾い物?
物といったらいけないな……
拾い人をしたものだなぁ。
これからの活動に役に立ってくれるかもしれない。
書類仕事とか掃除が得意そうなのはわかったけど、まさか他にも得意なことがあるなんて。
そういえばスキルのレベルってどのくらいが平均なんだろう。
それはミーシャさんが教えてくれた。
「Lv4とか5くらいで普通ですかね?
8とかになるとプロですね!!
極とか神もあるらしいですけどそれは人間業じゃないですよー!!」
うーん?
神とか極、僕いっぱい持ってる気がするなぁ??
エリス様、だいぶ奮発してくれた??
それは置いといて。
「危ないですから外に出ておいてください」
「はいはい!」
人目に付くのは嫌だな?
裏口があったのでそこから家の裏手に出る。
出てからしばらくすると家の中が炎で満たされたのだろう。
扉から火が見える。
するとすぐにミーシャさんが出てきた。
顔は煤だらけである。
「めっちゃ煤だらけじゃないですか、あ、少し火傷してる……」
「ちょっと火力間違えちゃいまして……」
あはは……と苦笑いしている。
やり手のように見えて実は少し抜けてたりする……?!
「気をつけてくださいね……回復魔法使っときます」
そう言うと、回復魔法を使った。
次いでに襲われた時の怪我のとこにも回復をかけておいた。
「すごい、全部治ってる……ありがとうございます!!」
この魔法は使い勝手が良さそうだ。
「じゃあ、念願のマイホーム……いや、アワーホーム?に行こうか」
「マイホーム?アワーホーム?」
よく分からないというような顔でこちらを見てくる。
通じない言葉もあるのか……
「僕達の家ってことだよ!!」
ミーシャさんの顔がぱあっと輝く。
「はいっ!!」
▼▼▼▼▼▼▼▼
僕とミーシャさんの2人で家に行き、すでに受け取っていた鍵を使って扉を開ける。
玄関は……大理石のような綺麗な石。
前世では普通すぎるくらい普通のマンション暮らしだったから、こういう豪邸っぽいのは新鮮だ。
「今頃、あの斡旋所とやらの火を見た人はびっくりしてるだろうな?」
そう呟く。
「そうですね……痕跡と書類一式は全部焼けたと思うので、私たちに疑いがかかることもないでしょうね……」
しかもあそこ、人通り全然なかったしね!!
この文明の様子だと現代日本の科捜研とかのような真似事もできないだろうし、捜査の手は及んでこないだろう。
それに、家を買う場所なんてそうそう行くような店でもない。
もしあそこのことをよく知ってる人がいたとしたら、ミーシャさんが居ないことに気づくかもしれないけれど、
そもそも猫人自体、この世界にはまあまあいるそうだ。
まさか、おわれることは無いだろう。
これで、安心してミーシャさんとの、そしてここでの新生活が始められるということさ。
来る途中の店で食材と追加の家具をいくらか買った。ベッドとかもあったけど古かったから……
毎日寝るもんだからどうせなら自分で選びたいよね!!
家具の方は大きいから後で届けてくれるそうだ。
お酒みたいに安くしてくれるのだろうか?
そう思ってた時期が僕にもありました。
普通に高かった。
全部で金貨20枚……
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