第8話部活動をする少女

「んんーん。今日は、早く起きてしまいました。どうしましょう?」


時計を見ると、午前6時。

寮食堂が開くのは7時。

お姉さまとレオナちゃんとのお食事は、7時10分。


「あ!そういえば、あれを作るのを忘れていました!」


そう言うと、【存在しなファントムい実験室ラボラトリー】で創った、実験室に引きこもった。


「危うく忘れる所でした。お母様に、あのポーションを作るように頼まれていたんでした。確か、今回の調合は、この前作ったポーションに、カムカムスッポンのエキス、青トマトの果汁、赤ワインを少々、それから、・・・・・。」


怪しいポーションを作り出した。

といっても、お母様がレシピを渡して来てのでので大丈夫なポーションです!




――――――――――――――――――――――――――

―――――――――――

―――――

――




トントントン


「リーナ、いる?」


しかし返事は帰ってくることはなかった。


「おかしいですね?リーナちゃんまだ寝てるんでしょうか?いつもなら起きてると思ったんですが……。」

「どこかに出かけてるのかしら?・・・・あら?あの子、鍵をかけ忘れてどこに行ったのかしら。」


ドアノブを少し捻ってみたら鍵が開いていた。


「一応、寝ていないか確かめませんか?」

「そうね。もしも寝ていたら起こしてあげないといけないわね。失礼するわね。」

「リーナちゃん、失礼するね?」


部屋の中を見渡すと、人影はなくベットにも誰もいなかった。


「やっぱり出かけているんかしら?それにしても、靴は残っているし・・・。」

「リーナちゃんどこに行ったんでしょうか?」

「……!」


そう考えていると一つの推論が閃いた。


「‥…もしかしてあの子。」

「どこに行ったのかわかったんですか。」

「多分、実験室にいると思うわ。」

「実験室、ですか?‥‥リーナちゃんはもう学校に自由に使える教室があるんですか?」

「いえ、そういうわけではないのだけど・・。それより、連れ戻さないと。レオナさん、少し外にいてもらってもいいかしら?」

「はい、わかりました。でも、何するんですか?」

「ちょっと、ね?」

「分かりました。すぐに出ていきます。」


察してくれたようなのか、何も言わず出て行ってくれた。


「強制的に戻すのは危ないから、こっちから迎えに行こうかしら。【空間干渉アクセス】。」


その声とともに、その場にずれが生じる。そして……。


「やっぱりここにいた。何しているの、リーナ?」

「お、お姉さま!?どうしてここに!?」


築けばそこにリーナの姿があった。


「リーナが、部屋にいなかったからここにいると思ったのよ。それより、時間分かってる?」

「時間ですか?えーっと、確かここに時計が………!!??」

「気づいたようね。それなら私は出ていくわよ。」

「待ってください。私もすぐにいきます。」



――――――――――――――――――――――



そうして、お姉様と共に私の部屋に戻ってきた。


「それにしても、あそこにこもって何していたの?」

「えっとですね、お母様に頼まれていたポーションを作っていたんですよ。ただ、エキスなどの抽出に少々時間がかかってしまいまして、完成させるのに時間がかかってしまったんです。」

「アイナ様はどういったポーションを?わざわざ頼まなくっても、宮廷に錬金術師ぐらいいると思うのだけれど。」

「あたしもどんなものなのか知りませんが、レシピだけ渡されまして。」

「ちょっとそのレシピを聞いてもいいかしら?」

「いいですよ。スッポンのエキスに・・・・・などです。」

「それ、もしかして‥‥。」


と、姉さまが何か言いたそうにしていながら、ドアを開ける。


「リーナちゃんだ!?いったいどこに隠れていたの!?」

「えっと、私は隠れていたわけでは‥…。」

「それより、そろそろ行かないと登校時間が遅くなってしまうわ。そろそろ行きましょう。」

「はい。行きましょう。」


と、中々強引に話を終わらし食堂へと向かった。

 





「今日は、3人で登校ね。昨日も、一緒に登校できたらと思ったんだけど。」

「昨日は、ごたごたしてしまって・・。」

「まあ、そんな日もありますよ。今度からは一緒に登校しましょう!」

「はい、よろしければですが。それより、なんだか視線がすごいですね。」

「昨日、リーナがやらかしたからみんな気になってるのよ。」

「私はただ、剣を振っただけなのですが?」


そう、首をかしげながら訴えた。

ただし、2人とも信じてくれない様子。


「普通は、剣を振っただけであんなことにはならないのよ?次からはちゃんと力を抑えないとね?分かった?」

「分かっています。こないだは、少し気持ちが高ぶっただけなんです。」

「リーナちゃん、気持ちが高ぶってもあんなことにはならないんだよ。それと私、お腹が…。」

「レオナさん頑張って、もう校門だから、教室まですぐよ。」

「そうですよ。みんなの視線で緊張するのは分かります。でも、あと少しですよ。」

「リーナちゃん。それなら、あまり、目立つようなことは控えてください。」

「そ、それはすみません。私もこれほどになるとは思っていませんでしたので。すみません。」

「それじゃあ、私はここまでね。今日は、朝から別の棟で授業があるから。」

「分かりました。それではお姉さまお気をつけて。」

「サナ先輩、お気を付けて。」


と、二手に分かれる。






「やっと、つきました。お腹も、だんだん治ってきました。」

「よく頑張りました、レオナちゃん。」

「リーナちゃんは、よく平気でしたね?私はあれ以上外に居たらすごいことになっていたかもです。」

「大袈裟ですよ。それに、慣れればそう言うこともなれますよ。」


そう話していると、


「あら、リーナさんじゃなくて?昨日のことは、忘れていませんよね?あれだけのことで勝ったとは思わないことですね!」

「私は、そんなことは思っていないのですよ。」


機能戦った生徒に声を掛けられたので正直に話す。

すると、他の子近寄ってきた。


「ナーヤ、それほどにしといたほうがいいよ。」

「そうだよ、そろそろ席につこう。」

「分かっていますわよ。それでは。」


そう言って席に戻っていった。

2人は止めに来て来てくれたらしい。


「そういえばあの人の名前を聞いていませんでした。レオナちゃんは、知っていますか?」

「え!?リーナちゃん知らずに戦ってたんですか!?ううう、お腹がまた…。」

「いえ、近くにいたお二人が、『ナーヤ』とお呼びしていたので、分かるのですが、本当の名前は知らなくて。」

「えっと、ナーヤ・クラフトさんだったはずです。入学式の日、自己紹介があったはずなんだけど……。」

「あ、あの時は、お姉さまとのことを聞かれて、そのあとは、恥ずかしくて何も考えれなくなっていました。おかげで、私の後の人の自己紹介はちゃんと聞けてなかったんです。」

「そういえば、ナーヤさんは最後の方で自己紹介をしていました。災難でしたね。」

「はい。王族として、相手方の名前は覚えておかなくてはいけませんから。」


その後、少し話しを続け先生が来たので、それぞれ席に戻った。



―――――――――――――――――――――――――



キーンコーンカーンコーン



「今日も無事、授業が終わりました。」


あっという間に授業は終わり放課後になっていた。


「これから確か部活動と、同好会の紹介がそれぞれの場所でやっていると聞いたんですが、リーナちゃんはどこに入るか決めているんですか?」

「私は、お姉さまと同じところにしようと思っています。」

「そうですか。決めていなかったら、一緒に見て回ろうと思っていたんですが…。」


レオナちゃんは決めていない様子で、私と色々な部活を回ろうと考えてくれていたらしい。

私も他の部活は気になるので見て回りたい気持ちは分かる。


「それなら一緒に行きましょうか。決まっているとはいえ、他の所も見てみたいですし‥…。それにお姉さまがどれに入っているのかまだ知らないので探さないと、と思ってたんですよ。」

「そうだったんですか!?それでよく、一緒のところに入ろうと思いましたね!?」

「ええ、だってお姉さまが変なところに入るはずがありませんから!」

「確かに、サラ先輩は変なところにしないと思いますが・・・。」

「それより行きませんか?」

「はい、どちらにしろいかないとわからないですよね。そうですね。私から誘っておきながらあれですが、どこから回りますか?」

「そうですね、・・・一番近いそこからでいいのではないですか?」


そうして、回り始めることにした。

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