第4話学園に通う少女3

「ふわぁー。よく寝たわ。それにしても、なんだか頭が痛いわね?それに、昨日の記憶もあやふやだわ?…って、なんでリーナがいるのかしら?もしかして寂しくなって夜に忍び込んだのかしら?もう、悪い子ね?」


そんな中、リーナは、


「すー。・・・。すー。・・・。」


ぐっすり眠っていた。


「あら、ぐっすり眠っていいるわね。どうやって起こそうかしら?…そうだわ!」


と、リーナの耳元に顔を近づけて、


「リーナ、朝よ?起・き・て?」

「ひゃっ、ひゃいっ!?」


ささやくと、飛び起きてしまった。


「え!?えっと、お姉さまに起こしてもらえるということはまだ夢なのでしょうか!?それに、し、下着姿なんて!?」

「リーナ、現実よ?それと、あんまりじろじろ見ないで。あまり見られて入れほしいものでもないわ。」

「ご、ごめんなさいです。す、すぐに目を隠します。」


と言いながら、目置かくしていながらも、こっそり隙間から見ていた。


「それより、リーナ。あなたどうしてここにいるのかしら?どうにも昨日の記憶があやふやで思い出せないの。」

「え、えーっと、確か昨日歓迎会があって、・・・あれ?そのあとの記憶がありません!」

「そう、あなたもなのね?まあ、誰かに聞けばいいでしょう。」

「そ、そうですね。それで、えーっと、これからどうしましょう、お姉さま?」


そんな時、


トントントン


「サナちゃん、大丈夫?起きてる?頭はいたくない?失礼するわよ。」

「「っ!?」」


マリア会長が来てしまった。今の姿は、下着姿のお姉さま、そして、その下敷きになって、はだけている私。


(どうしましょう、どうしましょう。このままでは、マリア会長に誤解されて・・・、あれ、いいのでは?そうです!逆にここで見せつければ、マリア会長が誤解してくれて、このまま今日一日一緒に居させてくれるのでは?ならば、ここは演技の見せ場所!頑張らなければ。)


「リーナ、少し隠れっ!?きゃっ!?」


少し手を引き、お姉さまが私の上に載っている形を作る。


「え、えーっと、これはどういうことかしら?」

「か、会長!?これには、事情‥。」

「お、お姉さま、マリア会長がいる前でこんなことは!?」

「ちょっと!?リーナ!?何言ってるの!?」

「うん、私はわかっているわ。そうよね。昨日はあんな状態だったものね?そうなれば、可愛いリーナちゃんぐらい襲いたくなるわよね?」

「会長、違うんです!?というか私、昨日何をしていたんですか?まったく記憶がないんですが!?」

「もしかして、サナちゃんアルコールが回りすぎちゃったのかしら?どうしましょう!?一応救急車を呼んでみてもらった方がいいんじゃ!?」


(あれー?これはどういうことでしょうか?先ほどまでは、良い感じだったはずだったのになぜか違う方向に?)


「き、救急車を呼ばなくても、寮で休んでいれば、いいん、じゃないです、か?」

「そ、そうよね?頭を打ったわけじゃないものね?でも、脳に異常があってはいけないし。どちらにしろすぐに、病院に行きましょう!今から学校に報告するわ。そうすれば車の準備もしてくれるはずだから!それまでは、着替えをしましょう。そのままでは外に出られないでしょ?その間に、連絡してくるわね。」


(あ、完全に計画が終わりました。)


「それじゃあ、お姉さま、私は部屋へ戻ります。でないと、お姉さまが着替えれませんし。」

「そ、そう?でもどうしたの?リーナ、明らかにテンションが低くなったわよ?もしかして、どこか体調が悪くなったの?それなら、あなたも一緒に行く?」

「そ、それでしたらお供を・・・あっ。」


あることを思いだした。


「いえ、やはり大丈夫です。」

「でも少し変よ?」

「本当に大丈夫です。それよりお姉さまの方が大変です。何かお困りでしたら行ってください。それでわ。」


直ぐに部屋を出た。自室に戻ると、ベットにダイブをして、


「はー、病院におともしたいのに。診察してしまえば国に帰らなくてはいけないなんて!こんなところで裏目に出るとは!悔しいです!」




それは、王国を旅立つ日、


『いいかリーナ、これだけは守ってくれよ。もしも、病院に行くようなことがあったら、帰らせるからな!これだけは絶対だからな!』

『そうよリーナ。お母さんとしてもね、心配だもの戻ってきてもらうわよ?』

『はい、分かっております。健康や、怪我には気を付けます。』




ということがあった。


「今日は、気分が駄々下がりです。」


その日は、一日中テンションが低く、


「どうしたんですかリーナさん!?体調が悪いんですか?」

「いえ、大丈夫です。ただちょっと今日は気分が乗らないんです。」

「そう、何ですか?」


と、レオナちゃん以外にも多くの人から心配されてしまった。



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「はー。今日は全然授業に集中できませんでした。これではお姉さまに心配されてしまいます。」


トントントン


「リーナちゃん、少しいいかしら?」

「はい、どうぞ。」


と、マリア会長を部屋に招き入れた。


「マリア会長、今日はどのような要件でしょうか?」

「いえ、サナちゃんの様態について教えておこうと思って。」

「ど、どうだったのでしょうか?」

「昨日の記憶はほとんど残っていないけど、今後に支障はないそうよ。それ以外は特に異常もなくて、明日からはいつも通り学校に行けるらしいわよ。」

「ほんとですか?」

「ええ、それで一つ気になったのだけれど、あの後本当に何があったの?」

「あの後とは、どういうことですか?」

「酔ったサナちゃんを運んだ後の事よ。」

「実はですね、あの後のことは私もあやふやでして、タオルで体をふく手伝いをしたところまでは覚えているのですが、そのあとは全然なんです。」

「そうなの?それではやはり、アルコールのせいなんでしょうか。サナちゃんは、相当弱いものね?そうよね?」


と、独り言に入りかけたところで、


「そうだ、ごめんなさいね。それと、聞き忘れていたのだけれど、リーナちゃんはポ―ションを作るのが得意だと聞いたの。それは本当なのかしら?」

「はい、それは本当です。しかしそれはどこでお聞きしたのですか?」

「サナちゃんからよ。それで一つ頼みごとがあるの?一応今回は何もなかったけど、今度同じことが起きないとは限らないでしょ?その時のために、解毒剤のポーションを作れないかしら。市販のはどこに行っても見つからなくて。」

「お姉さまのためでしたら、何本でも作りますよ!!」

「本当?それなら助かるわ。それじゃあお願いするわね?」

「はい、お任せください。」

「それでは、私は部屋に戻りますね?」


そうして部屋の中で一人になると。


「よし、始めましょう!まずは…、

存在しなファントムい実験室ラボラトリー】」


その声とともに、空間がゆがむ。


「さあ、今日もやっていきましょう。」


と、どんな場所なのか説明せず、集中して淡々と作業を進めていくのであった。

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