第52話 約束します…と、ところで…
英士side
凄い丁寧に。真摯に告白してくれた御厨くん
『~山乃さん、ふうちゃんを想ってらっしゃいますか? 幸せにしてあげて下さいますか?守って下さいますか?』
オイラも、真摯に答えなくては。と思ったんだ
英士「風歌ちゃん、初めて"みんなの部屋"で逢った時にピアノを弾いていたんだ。その横顔がとても綺麗で…そのメロディラインさ、明るい曲のはずなのに。なんか物悲しい感じに聞こえたんだよね『初めてまして。凄い寂しい曲だね』って初めて挨拶した時の第一声がさ…あり得ないよなぁって。翌日逢いに行って。冴多ちゃんにさ『違うよ。英ちゃん。ふうちゃんには英ちゃんの素直な感想が心に響いたんだ』そう言われて嬉しくて』
涼也『そうか…逢った瞬間に、ふうちゃんの悲しみとか、苦しみを感じ取ったんですね』
御厨くん…
英士「その時は、風歌ちゃん、 微妙な表情の変化で感情を伝えるんだなって。 御厨く初め、皆さんの風歌ちゃんの身に起きた理不尽な事を聞いて、風歌ちゃんの悲しみを知って行くに連れて…オイラ、 これまで生きてきた中で。怒りの感情とか殆ど感じないで生きてきたんだよね…でも…施設側、市の職員に警察。何より、 自分の会社の社員である風歌ちゃんを助けるよりも、施設側との関係悪化を気にして、 何の策も講じない介護サービス会社に凄い憤りを怒りを感じたんだよね…」
涼也side
それは俺も同じ…
優先すべきはふうちゃん、るなちゃん、お年寄り達だろって…
メンツの張り合いばかりしている間に、 ついに最悪の事態が起きてしまった事に
俺は激しい怒りを感じてるんだ
英士『俺は、風歌ちゃんを想っています。幸せにすると約束します。守ると誓います』
山乃さんは、自分の事を
『オイラ』
ではなく
『俺』
って言ったんだ
俺には山乃さんの本気を感じたんだよね
涼也「 山乃さんの想い受け取りました」
ふうちゃん…山乃さんならふうちゃんを幸せにしてくれるよ
(ふうちゃん良かったね…)
英士side
『 山乃さんの想い受け取りました』
御厨くんの『安心した』?そんな想いが伝わって来たんだ
るなちゃん…御厨くんならるなちゃんを幸せにしてくれるよ
(るなちゃん良かったね…)
けど、ハタと気が付いたんだ
英士『ところで…風歌ちゃんの想いや、答え聞いたっけ?』
涼也『ところで…るなちゃんの想いや、答え聞いたっけ?』
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