第45話 正義はどこにあるんですかね?
英士「それこそが捻じ曲げられた真実の証じゃん」
オイラが呟くと、両手で 顔を覆って 静かに涙していた風歌ちゃんがピクって肩を揺らして
英士『可哀想にね。来栖さんは助け出された時、気を失っていたんだよ。それは風歌ちゃんも。必死で意識朦朧となりながら助けたんだから。水の中で息をするのも不得意な風歌ちゃんなんだ。苦しくて… オマケにお湯だって飲んじゃって… 脳に、 一瞬でも酸素が行き渡らない状態になっちゃったんだ…』
気が付いたらスガル様なの瞳で、オイラを見ていた風歌ちゃん
話し始めたはいいけど、こんなショックの大きい話をしちゃって大丈夫かな?なんて逡巡していたら
風歌『 教えて下さい山乃さん。 今なら、みんなが話そうとしてくれた事がストンって入って来そうな気がするから…』
大きな美しい瞳に、涙を溜めながらも、 瞳には光が宿っていて…
英士「病院に救急車で搬送された風歌ちゃんと来栖さん。二人の状態と、御厨くんとるなちゃん、源本さんの話を聞けば、施設側の矛盾した話がさ。医療従事者の皆さんが気が付かない訳ないよね?」
警察に届けたのに
風歌『 じゃあ、何で警察はパパとリョウくんとるなちゃんの話を信じてくれなかったの?』
その瞬間、再び 両手で顔を覆って泣いてしまった風歌ちゃん
そう。施設側の嘘の証言に加えて、 源本さんが憤りを見せていたのが
倫『風歌は、来栖さんを助けようとしたんですよ? なのに警察はその事実は無かったと… 施設の自分達の『 ぼんやりしていないで早く助けなさい!』その声を聞いて慌てたように 助け様と湯船に入って。自ら足を滑らせて溺れそうになって、意識を失ったのだ。と。 そんな愚かな証言をそっちを真実だと警察は…何故なんですかね? 正義はどこにあるんですかね?』
仰ったんだ
そして
倫『 俺も、涼也くんもるなちゃんも誓ったんですよ。捻じ曲げられた真実を正してみせる!と』
英士「 不正義が正義に負けるわけが無いんだ 。風歌ちゃん、絶対にオイラが、源本さんに、御厨くんに、るなちゃん、冴多先生も。風歌ちゃんの正義を証明してみせるから!」
あぁ抱きしめてあげたいよ…
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます