第38話 自分の愚かさに、自分が許せなかった…
るなside
涼也『俺にもその優しさ、分けてちょうだいよ…』
(どういう事?リョウくん)
涼也「どうしたらいいんでしょうね?誰にでも優しくて。遠慮しぃで。自分の思いを後回しにしてでも、他の人事を優先に思って。時に人の心の痛み迄背負って泣く女の子は」
それって…
るな「ふうちゃんは優しいから…」
涼也「確かにね」
うん…
涼也「同じタイプだね。二人は。あの日から二人して自分の感情を中々みせてくれなくなってさ。悪い事したよね」
るな「リョウくんは悪くないじゃない…私が…」
涼也「もう!困った子だね。俺、嬉しかったのを覚えてるよ」
(迷惑…じゃなくて?)
涼也「迷惑だったんじゃ…とか思っているでしょ?」
(リョウくん何で…)
るな「リョウくん…何で何でも分かるの?」
涼也「ね?」
るな「リョウくん、何でも見え過ぎちゃうのって苦しくない?」
涼也「るなちゃんは分かってくれるんだね…それはふうちゃんも」
(…リョウくんが話そうとしている事…胸がギュってなるよ…聞きたくないって思う自分がイヤ…)
涼也「あの日から、お互いにお互いを思って触れない様にってしてきたよね」
るな「何でふうちゃんに思いを伝えなかったの?」
涼也「ふうちゃんの思いはどうなんだろう?の方が強かったんだ。本当に俺の思いもどこにあるか分からなかったし…るなちゃんは気が付いてない?ふうちゃんの変化に」
るな「山乃英士さん?」
(『私の、弾いた曲を悲しい』って『紙芝居の挿し絵描いて下さるって』メールで紹介してくれた人?)
涼也「俺が自信無くて動けなかったのってそういう事なんだよね」
るな「リョウくん…大丈夫?」
涼也「るなちゃん。相手を思う余りに遠慮して、自分の思いを伝える事を躊躇しちゃうるなちゃんをがさ、心配だった」
(ゴメンね…リョウくん)
涼也「あの日ふうちゃんを助けられなかった時に後悔したのに。るなちゃんがさ、精神的に追い詰められていたのに気遣う事しないで、アイツらの言葉とかを録音する事を優先して…種橋達に思いをブツケタ後に倒れたるなちゃんを見て自分の愚かさに、自分が許せなかった…」
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます