第33話 問答無用だよね

涼也side


クッションに顔を埋めて泣いちゃったるなちゃん…胸がギュってなる程の痛み


(可哀想に…)


山乃さんは冴多先生に


『風歌ちゃんと 話をする事って出来るかな?』


って携帯で話をして…逢いに向かったみたいだ


倫さんも


冴多先生に


『お話する時間を儲けて下さいませんか』


って。これから話し合いをするみたいだ


子供達も、 少し興奮気味な子が多いから、体調が悪くならない様にと大事を取って、お部屋に 戻ったし


るなちゃん…溢れる涙が止まらなくて、ずっと泣き続けている、るなちゃん


涼也「るなちゃん… 聞こえる?聞こえたら頑張って右手を上げてみて?」


俺の問い掛けに、ビックリしたのかちっちゃく肩を揺らしたるなちゃん。頑張って右手を上げてくれたんだ


気遣い屋の優しい女の子だからね? クッションに顔を埋めたまんまじゃ失礼だって思ったのかな?


頑張ってクッションから顔上げてさ、俺を見つめてくれたんだ


真っ赤に泣きはらした瞳…


(可哀想に…)


健気なるなちゃん…


涼也「るなちゃん。これからさ、るなちゃんちに行くから待ってて?」


るな「リョウくん…無理しなくても…」


問答無用だよね


可愛げのない事を言うお口は黙らせて、さて逢いに行こうかな?


だって俺が


るなちゃんに逢いたいんだもん

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