第32話 みんなは何を感じましたか?
紙芝居が終わって、一瞬の静寂の後
パチ… パチ… パチパチパチパチパチパチパチ…!
どんどん拍手の音が大きくなってって…画面に映る子供達
静かに涙を流している子達に、泣きそうな顔した子達がいた
風歌『み、皆さんありがとうございました』
小さな声だけど確かに聞こえた風歌ちゃんの声…風歌ちゃんも瞳をうるませながら
風歌『みんなは何を感じましたか?』
と震える声で問いかけたんだ
「ヴィントがルーナにうごいちゃダメって」
「ヴィントが、たすけをよびにいったこと」
「ベルクをたすけてって、ゆうきのいしにおねがいしたこと」
「ルーナが、お兄ちゃんのいったことをまもったこと」
「ルーナがベルクにがんばれって」
「ルーナもたすけてっておねがいしたこと。大きな声でたすけてっていえた」
「パパが、ありがとうっていってくれた」
「ママががんばったねって、だきしめてくれた」
「ヴィントは「ぼくルーナをしんじてる」からって「ベルクがたいせつ」だからって」
「ルーナは「お兄ちゃんはいつも助けてくれる」って「ベルクがぼく大好き」だって」
「パパね。ベルクにブーリャをたすけて、いいこって」
「ベルクは「ヴィントにいちゃ、ルーナにいちゃ、だいしゅき」。「ブー ニャおともらち」なのって」
「パパもママもベルクをおこらなかった」
「パパとママ、ブーリャにたすかってくれてありがとうって」
凄いね… 子供達の感じる力って。子供達の心の中にさ、風歌ちゃんの伝えたい事が伝わってたんだ
風歌「兄弟やお友達は大切にして下さい。約束は守りましょうね。困っている人は助けてあげましょう。動物は大切にしましょう。良い事をしたらほめてあげましょう。人のお話は良く聞いてあげましょう。みんな良いですか?」
子供達「ハイ!」
風歌「でもね。一人では助けられない時はヴィントやルーナみたいに「助けて下さーい!」と大人の人に頼んだり、他のお友達にも頼みましょうね」
子供達「ハイ!」
風歌「みんな、信じている人を大切に。心優しい人になって下さいね」
風歌ちゃんの潤んだ瞳…泣いてるのは心…るなちゃんはクッションに顔を埋めて泣いている。源本さんも静かに涙していて。冴多ちゃんも…御厨くんも…
オイラも涙が止まらなかったんだ
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