第15話 それぞれの戦い⑤~心紀~

心紀side


ふうちゃんに、紙芝居の挿し絵を描く約束をした英ちゃん…


英士「冴多ちゃん、深い物語だね…」


心紀「尊い教訓。人として大事にすべき道徳心に溢れてるでしょ?」


英士「風歌ちゃんの経験から描いたんだね…」


心紀「良い方向で終わっているね…」


自分の体験を思いを物語に込めたふうちゃんの想い…


なんとしても…


2020.2月の上旬


滝田(たきた)『冴多、一人の患者さんを見て上げて欲しい』


半年前は、俺はまだ心理カウンセラーとして一年目のぺーぺー…


担当の患者さんを受け持った事のない。 先輩カウンセラー に付いている段階だったんだ


心紀「初めまして桜王さん。心理カウンセラーの冴多心紀です」


初めて個室に訪ねて行って挨拶した時、ノートに何かを真剣に書いていたふうちゃん


ドキドキする位にジっと 、その手を止めて俺を見つめたふうちゃん


(可愛い…)


ふうちゃんと出逢えた喜びに神様に感謝したんだ…


その後、2回部屋に訪ねたけれど


心紀『沢山お話を聞かせて下さいね』


他愛の無い俺の一方的な話を、微かに頷きながらふうちゃんは…


心紀『夏輝(なつき)さん、どうしたら想いを聞いてあげられますかね?』


情けない事にふうちゃんの話しを聞きだせない俺は、この病院に努めた際に、担当指導員として仕事を教えて下さった一つ年上の、鮎川夏輝(あゆかわ.なつき)さんに泣きついたんだ


夏輝『冴多くん、ふうちゃんの資料には目を通したのよね?ふうちゃんの様子を見極めるのも大切よ。気が付いている?ご家族の様子には?』















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