第13話 それぞれの戦い③~倫~

認知症のお年寄りにとって家から出て一人外歩き回る


施設内の廊下を歩き回るにはきちんと意味がある


一日中歩いているおばあさんは


『子供にご飯を作らなければならない』


おじいさんは


『仕事に行かなければならない』


黄昏時と言われる夕方になれば


『子供を迎えに行かなければならない』


『夕飯を作らなければならない』


『家に帰らなければならない』


その人その人の深い理由があるのだ


しかし残念な事に


車椅子に乗って頂き、車椅子の後ろに紐を付けて廊下の手すりに


いわゆる


『拘束』


という行為だ。お腹にベルトを巻いて…


倫『娘は、この様に自ら見聞きした事を、 記録に詳細に残しています。幾くつも幾つも。アナタ方は身に覚えが無いと?』


『わが施設は、この様な対応をしてはいませんよ』


隠蔽…


倫『あの日、何があったのか…いつの日かアナタ方の嘘を証明してみせる…』

--

主治医以上に親身に対応して下さった冴多先生。風歌の幼なじみで、あの日の事、他の真実も一緒に見て知り尽くしている涼也くんと、従姉の、るなちゃん


彼らの教えてくれた真実を共に。風歌の無念を晴らすんだ


俺の出来る事


【拡散希望】

《介護施設にて娘の受けた仕打ちを、 時系列を追ってお話ししたいと思います》


Twitterに 呟く事から始める事にしたんだ…








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