叔父の悪巧み

叔父は怪我の処置をすると言って部屋を出ていった。


アユナ、今から助けに行くからな。


そう俺が思っていると先程怪我の処置をしに行ったはずの叔父が包丁を持って勢い良く部屋に入ってくると、俺に襲いかかりながら言ってくる。


「死ねぇぇぇ!」


そう言って叔父が俺に包丁を刺そうとしたが、俺はとっさに近くにあった椅子を手に取り、椅子で反撃して殴ると叔父は怯んで包丁を離し、包丁は床に刺さる。


すると叔父は涙目になって必死になって俺に言ってくる。


「違う、違うんだ! これは‥その‥練習だ、奴隷商と戦うための練習だ!」


「次やったら腕を切り落とす。それにそんなに動けるなら怪我の処置をしなくても良いだろう、早く行くぞ」


そう俺が言ったら叔父は安堵したのか、ため息を吐く。




あれからしばらくの間に俺と叔父はスレイバーに向かって深夜の街中を歩いていた。


俺は叔父の後を歩いていると徐々に道は人気の無い場所になっていき、俺は叔父に不信感を抱いたので聞いてみる。


「本当にこの道で合っているのか? まさか俺を騙している訳ではないよな」


「違う、騙してなんかいない、ここの店がそうだ」


そう叔父は下を向きながら言ったら、目の前にある建物を指差す。


「そうか、お前はここで待ってろ」


そう俺は叔父に言ったら建物のノックしてからドアを開けて中に入る。


叔父はカセフ(マスフェス)が建物の中に入ったのを確認すると、ニヤニヤして笑いながら言う。


「ガキが、ここにはアユナはいないっつーの。俺をこんな目に合わせた罰だ、ぶっ殺されてこい」

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