妹のアユナ2
しばらくするとアユナが木製のお椀とトレーを持って、ドアを開けて部屋に入ってきた。
アユナは俺が横たわっているベッドの隣にある椅子に座り、膝の上にトレーを置いて俺に言ってくる。
「お待たせ♪」
アユナはそう言ったらスプーンでお椀によそわれているお粥をすくい、俺に言ってくる。
「ふー、ふー。熱いから気を付けてね、はい、アーン」
「いや、一人で食べれるから大丈夫だ」
俺がそう言ったらアユナは微笑みながら俺に言ってくる。
「その怪我じゃ無理だよ、それとも恥ずかしいの?」
「は、恥ずかしくなんかない」
とは言っても腕が使えないから自分では食べられない、恥ずかしいがアユナに食べさせてもらうか。
そう思い俺は顔を赤らめながら口を開けるとアユナは俺の口にスプーンを近付け、俺はスプーンにすくわれたお粥を食べるとアユナが聞いてくる。
「どう、おいしい?」
「あぁ、美味い」
「良かった、お兄ちゃんこれ好きだったもんね♪」
そうアユナは微笑んで言いながら、俺の口の周りに付いている食べかすを布で拭き取る。
俺は気になった事があったのでアユナに聞いてみる。
「…そういえば俺は戦場で倒れたはずだが」
「お兄ちゃんはまだ知らなかったね。実はね、あの剣聖ラフィン様が家までお兄ちゃんを運んで来てくれたんだよ!」
アユナは興奮しながら俺に言ってきた。
剣聖…ラフィン…か。
そう思っているとアユナは再び、お粥をすくったスプーンを俺の口に近付けて言ってくる。
「はい、アーン♪」
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