傭兵戦2

木々から武装した二人がアザだらけになったビスマルを連れて現れると俺に言ってくる。


「あんたが剣豪のマスフェスだな。お前の弟子を解放して欲しければ大人しく剣を捨てろ」


見たところ傭兵だな、誰かに雇われて俺を殺しにきたのか?


ビスマルは俺の弟子って言ってたのを聞かれて、奴らが俺の弟子と勘違いしたところだな。


そう思っているとビスマルが俺を睨みながら怒った口調で言ってくる。


「早く剣を捨てろ! 俺が殺されちまうじゃねぇか!」


こんな奴を助けたって俺には何の得もなさそうだな。


そう思い俺は傭兵に言う。


「いや、俺にはそんな下品な弟子はいない」


「じゃあ、こっちの貴族様ならどうかな?」


背後にから傭兵の声が聞こえ、俺が振り返るとアリシヤが傭兵に捕まっていた。


アリシヤは捕まっているのにも関わらずに怯えることなく、むしろ呆れた表情をしている。


いつの間に…。


そう俺は一瞬驚いたが、冷静にアリシヤを捕らえている傭兵に言う。


「分かった、剣を捨てるから嬢ちゃんを離してくれ」


俺がぶら下げている剣を地面に置いた途端にビスマルを捕らえていた傭兵が剣を構えながら俺に駆け寄ってきながら言う。


「甘いな、本当に剣豪なのかよ」


傭兵が俺の目の前に来て剣を振った瞬間、俺は傭兵の攻撃を避けて、傭兵の顔面を素手で殴って言う。


「そんなに俺は甘くない」


傭兵はふらつきながらも俺に怒った口調で言いながら剣を振ってくる。


「てめぇ、よくもやってくれたな」


「油断していたお前が悪い」


そう言うと俺は隠していたナイフで傭兵の首を斬り、傭兵が持っていた剣を奪い取る。


傭兵が倒れるとアリシヤを捕らえていた傭兵が剣を構えて俺に駆け込んで、怒鳴りながら言う。


「クソ、俺の弟をよくも!」


そんな傭兵の腕を俺は奪った剣で切り落としてから首を斬る。


傭兵が倒れるのを見たら俺は自分の剣を拾ってアリシヤに近付きながら言う。


「嬢ちゃん、怪我はないか?」


俺がそう言うとアリシヤは服を手で叩きながら言う。


「大丈夫よ、服は汚れたけどね」

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