剣聖
俺とトレーダには圧倒的な力の差があったので、トレーダは勝負をすることに焦るのではないかと思っていたのだが、トレーダは焦ることなくアリシヤに提案する。
「剣豪である彼と俺には圧倒的な力の差があります、なので俺の冒険仲間に代行してもらうというのはどうでしょうか?」
会場はトレーダが俺が剣豪であることを聞くと、「剣豪だと?」などとざわつき、俺に注目が向く。
「構いませんよ」
アリシヤはトレーダの提案を快諾すると、自信満々にトレーダは俺を見てニヤけながら言う。
「俺の代行は先日、冒険仲間に加わった仲間であり、剣聖と讃えられているあのラフィンに託します!」
トレーダがそう言うと、人混みから金髪の女性が出てくる。
ラフィン姉さん、じゃない…
実は俺には姉が二人いて、長女が剣聖と呼ばれているラフィン姉さんなのだが、出てきたのはどう見てもラフィン姉さんではなかった。
「お前はラフィン姉さんじゃない」
「は? な、何言ってんだよ…この下民、出来損ない!」
俺が姉さんを名乗る女性に言うと、女性は焦りながら俺を罵ってぶら下げていた剣を抜く。
「セブレンス」
次の瞬間、呪文を唱える声が聞こえ、姉さんを名乗る女性が握っていた剣が綺麗に折れる。
「私の可愛い弟を苛めるな」
金髪でポニーテールの女性が気付いたら俺の前に立っており、姉さんを名乗る女性に怒った口調で言った。
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