盗賊を狩る2
「助けてくれてありがとうございます」
冒険者の男女二人は俺とアリシヤにお辞儀をしながら感謝の言葉を述べたが、アリシヤは食べているクッキーに夢中で男女の冒険者には無関心のようだった。
「助けてくれたお礼をしたいんですが、何か俺達に出来る事はありませんか?」
「それなら盗賊の死体を二体、森の外まで運んでくれないかしら」
男性の冒険者が俺に言ったら、無関心そうにしていたアリシヤが答えた。
男性の冒険者は一瞬躊躇したものの、深呼吸してからアリシヤに言う。
「喜んでやらせていただきます」
そう言うと男女の冒険者は転がっている盗賊の死体へと向かう。
俺は何故、盗賊の死体を持ち帰る必要があるのか気になったのでアリシヤに聞いてみる。
「嬢ちゃん、盗賊の死体なんて何に使うんだ?」
「何に使うかはお楽しみ! そんなことより、クッキーちょうだ~い」
お楽しみ?と俺は疑問に思いつつも、バックからクッキーを取り出してアリシヤに渡した。
無事に森の外へとたどり着き、停まっている馬車の隣にある荷車に、狩った獣の死体と盗賊の死体を乗せ、大きな布を被せる。
盗賊を運び終えると男女の冒険者が俺に言う。
「では、我々はこれで」
「ご苦労さん」
俺は男女の冒険者に感謝の言葉を述べると、二人は微笑んで立ち去って行った。
男女の冒険者が立ち去った後に俺とアリシヤは馬車に乗って屋敷へと帰る。
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