悪役令嬢に拾われる
目が覚めると、夜になっていて辺りは暗くなっていた。体の痺れが収まっていて俺は取り敢えず立ち上がって、落ちている剣をしまって松明を作る。
トレーダの野郎、覚えてろよ。と思いながら俺は松明で周りを照らして森の外へと向かう。
無事、森から出ることが出来きて俺は町に帰る。良く考えたら、本当は今すぐにでもトレーダに復讐したいのだが、トレーダの家は貴族なので止めておいた方が良い。
冒険ギルドや衛兵にトレーダに裏切られた事を言っても貴族の権力で、逆に俺が悪者にされて罪人に成りかねないので却下だ。
また、新しい冒険者パーティーを作ったりしても、トレーダに俺が生きているのがバレてしまったら貴族の権力で何らかの濡れ衣を着せられて罪人にされかれないので、これも却下だ。
「はぁ、どうすっかなぁ。いっそ暗殺でも請け負うか?」
「なら、私に仕えないかしら?」
裏道で歩きながら、呟いていると後ろから声をかけられ、俺はとっさに振り向いた。そこにはドレスを着た美少女が立っていた。
「嬢ちゃん、悪い冗談は止めときな」
俺は少女がからかっているのだと思って言ったら、嬢ちゃんは真剣な顔をしながら俺に言う。
「冗談じゃないわ。私はベルレン公爵家、次女のアリシヤよ。あなた名は?」
「マスフェスだ」
俺はアリシヤが貴族、それも大貴族と言われているベルレン公爵家の令嬢だという事に驚いた。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。