強すぎた剣士は冒険仲間に裏切られ、悪役令嬢に拾われる~悪役令嬢は意外な事にお茶目でした~

一本橋

裏切られた剣士

俺は冒険者仲間と森へ依頼を達成するために来ていた。


「え?体に力が入らな…」


急に体が痺れて、俺は全身に力が入らなくなり倒れてしまった。冒険者仲間の金髪の男のトレーダがニヤニヤしながら俺に言う。


「目障りだったんだよ、マスフェス」


そう言うとトレーダーはバックから瓶を取り出し、瓶の蓋を開けて俺に瓶に入っている液体をかける。

まさか、これは獣を呼ぶ液体じゃないか! どうしてこんな事を…


「ははは! お前はここで死ぬんだよ、バーカ!」


トレーダーは笑って俺の頭を踏みつけながら言った。同じ冒険者仲間の茶髪の女性のパトリーナに俺は助けを求める。


「パトリーナ、助けてくれ」


「それは出来ません。マスフェス、貴方は強くなりすぎたんです。それに下民風情の貴方が私に気安く話しかけないで下さい」


パトリーナはそう言うとトレーダーと共に俺を置いてどこかへ行ってしまった。


クソ、体が痺れて動かない! このままじゃ獣の餌になっちまう。俺は必死に手足を動かすが、少しだけしか動かせなかった。


ガサガサ、と目の前の草木が揺れボアが目の前に姿を現した。

(※ボアは猪のような見た目をしている。)


動いてくれ、頼むから動け!と俺は念じながら体を動かそうとすると、痺れてはいるものの何とか立ち上がる事が出来た。


しかし立ち上がった瞬間ボアに突進されて吹っ飛ばされてしまった。俺はまた立ち上がって、腰にぶら下がっている剣を抜いてボアに構える。


「インテンス!」


突進してくるボアに向けて俺は呪文を唱えて魔法を発動し、剣でボアを六回斬り刻む。ボアを瞬殺したが、俺は頭がクラクラしてきて倒れてしまった。



  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る