その8 時効であろう話その①

 諸々あってしばらくぶりに更新など。

 ちなみに相変わらず何かに狂ってるわけだが、最近ちょっと違う方向に転がってさらにマイナー方面へ行った。そうここが聖地。そのうちジャンル内の人間からもそんなのあったっけ? と言われる日が来るかもしれないけれど、まあ私の狂気が続く限りはこの聖地で漂っていようと思うのであった……。


 閑話休題。

 ちょっとTLにて同担拒否やら一面痛バやらの話題になったのでとある恐らくは時効であろう話をする。

 ここで一度注釈したいのだけれども、別に同担拒否が悪いだの一面痛バをやめろだのそんな事は微塵も思ってない。

 同担拒否には同担拒否なりの理由もあるだろうし、他人に害をなさない限りは別に責められることは何にもない。それはその人が自分の世界を守るために取る、あるいは他人に牙をむかないための自己防衛なのだから、それを責めることは良くない事だと思う。

 一面についても、「この柄がマジで好きなので!!」ていう人が多いことももちろん承知してるので好きなものは好きなように推すが正しい。と言って、この一面が同担に対する威圧として機能することも知人から聞かされているので複雑な問題なのだろうとは思う。まあみんな強く生きろ。


 と、まあここまでは長い注意書き。

 というのも、私はこの二点においてだいぶ、よく分からん敵意らしきものを受け取ってきたことがあるので、正直同ジャンルのオタクとガチの熱意をもって群れることはやめてしまった所はある。

 残念だが熱意は時折他人への敵意をも引き寄せるので、界隈で生きると言うことは特に小さいジャンルでは気をつけろよと昔の私にはよく言って聞かせてやりたいと思う。


 そんなわけで、今回は多分そろそろ時効だろ、と思う話。こういった類の話は匿名サイトに載せた方が良いとも思う。だけど、【誰か】が分からないからこそ人は他人を容易に叩こうとする。私は誰かを叩いてほしいわけでもないし、同情が欲しいわけでもないので、これは私のにがーーーい思い出話。


 さて、これはとあるジャンルの話。

 前も言ったが、腐女子に帰ってきた例のあの、そう、推しカプがいたんです。個々としても好きだった。今でも好きだ。続編? うーん、未だログインエラーから復帰しないのでプレイすら出来ませんね。

 さておき、推しカプがいるからには、こう、オタクたる私も推しカプのグッズを並べてみたい気持ちにはなるわけだ。夢女子が痛バを組むように、私だって好きなものを並べたっていいじゃないか。夢女子だけが痛バの特権持ってるわけじゃなかろうが。別にそれは夢女子や他の担当腐女子を否定する意図ではなく、単なるやりたいことだったわけである。え、これ問題あります? まさかね。

 かくして、実は悲しいことに私はマイナー推しだったわけで、そもそもキャラ自体の人気が低かった。あとなんだったら、グッズ化が怪しいラインだった。何しろサブキャラみたいなポジに近かったので。だからグッズが出たら本気でラッキーで、出たからには買おうと心に誓っていた。ぶっちゃけ一つ出たらもうあとはないくらい、立ち絵一枚しかないレベルの存在だったのだ。つまり、そう、これが地獄のトレーディング交換殺伐戦争の幕開けだったわけである……。


 ちなみに、この奇跡のたったひとつグッズ問題、普段の人気はそこまで……? ってやつが所謂最高レート並に取り扱われ普通に苦労した。ものすっっっごく大変だった。ただ個人的には、20もあったら充分、多過ぎるくらいという感じだった。(最終的には総計70オーバーくらいにはなったが)

 片割れはすでにいくつか出ているので、これと合わせればいい感じに痛バれるなーみたいな気持ちだった。そう、私の前には「私以外の同担」なんて見えてないし目に入れる必要すらなく、たとえ同担が何個持ってようが私のものではないのでどうでも良かったのだ。

 だけど、世界は怖いもので、残念ながらそうはいかなかったらしい。私の知らないところで、女の戦いというものはすでに始まっていたのだ。


 グッズ界隈というのはこれ恐ろしいもので、キャラの記念日やら誕生日に祭壇という文化があるとそのジャンルに行って知った。別に私はへーそんなに持ってんだーすごいなー! という気持ちで眺めていたのだが、なんと驚いたことにそうは取らないオタクもいるらしい。所謂同担拒否、中でも夢女子と呼ばれるオタク属性ではそれはプライドをかけた場所であると夢女子な友人が教えてくれたことがある。多分そういう人はひと握りなのだろうが、多分この一握りという存在は極めて閉塞的で、時として殺伐とした女の戦いを繰り広げるコロシアムと化す。

 なんでそんなことをイチオタク、あるいはイチ腐女子の私が知らされているかというと、グッズ交換に際して何故かこの夢女子グループの仲間入りを果たしてしまったからでもある。

 幸いと私が接していた夢女子というのは面白い人ばかりで殺伐空間とは縁遠く、毎日妄想聞いて笑ってたり、缶バのデコ進捗など聞いたり各々楽しんでいる空間でだった。彼女らがセンシティブになるのは決まってグッズが出るタイミングなだけで、あとはまあカラオケ行ったりご飯行ったり、普通に仲良くできる人達だった。時勢が落ち着いたらまた遊びたいな。

 しかし生憎と女の空間、女特有のあの極めて不愉快な内輪感は完全に消えていたわけではなく、それは唐突に知らされる。


「実は貴方が集めるの邪魔しようとしてた人がいたんだよ」と。


 寝耳に水。いや、正直知らんがな、というところである。マジで。別にこんだけあるし。誰と競ってもいないし。そもそも箱なしの完全ブラインドで邪魔も何もあったもんかい! 今でもその辺は笑ってしまいますね。

 しかし、なぜこんな話が切り出されたのか。そう、これが本題だったんだろうな。

 彼女達の一部は、別の派閥のオタクと組んでグッズ集めに勤しんでいたらしいが、要はその一人が嫌いになったので別に組める相手を内密に探し始めていたというところだった。何故内密になのか私には今でも良くわからんが、どうやら一部オタク間ではそういう所謂「枠」は当然のルールらしいな。知らなかったよ。大変だね女の付き合いは。幸いと私は枠だの何だの面倒なのでとらない。知り合いが好きだったから一応聞いてみるか〜くらいで、敢えてこの人のだから! はしない。正直面倒くさいのだ。

 さておいて、そんなこんなで私には勝手に敵対されている存在が明らかになった。


 いや正直マジでどうでもいい。

 ずっと、そう言ってた。けど、何故か私の周りの仲間たちは負けないように協力するね! と盛り上がってくれていた。まあ、交換してもらえるものは有り難いですがね。断る理由もないので。

 しかし私はあくまで誰とも戦っていない。単純に私が欲しいだけでやってきた。そう、そのはずだった。筈なのだが、まあこの頃から諸々の歯車は狂い始めていく。

 むしろ、最初から歪んでいたのだから、寿命が来たのかもしれない。悪い子達じゃなかったんだろう。若くて情熱があって、仲間内が大好きで。多分中高生くらいの気持ちが彼女たちを動かしていた。思えば眩しいものだと思う。到底真似出来やしない。

 そうしてよく分からないままに私も【派閥】に加えられ、知りもしない相手の存在を永遠に聞かされる日々が始まったわけである。

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