第396話 春イベ前のトラブル?

さて、春イベントが始まりました!


今回は、レイドあり。前回が、花精霊のクエストでしたね。今回は、レイドとスタンプラリーです。


そして、花見をして終わりとなるそうです。


ルイスは、キッチンに立つと考える。さて、お花見には何を作るべきか。すると、キリア達が素早く到着。料理出来る、全メンバーが集まるのだった。


あ、プロメアはまだ寝てます。


前回は、手鞠寿司を使った記憶が…。同じものでもきっと、メンバーは何も思わないでしょうが…。この人数で、野営様のキッチンまで出してます。


これは、早くお弁当も出来そうです!


何作ろうか、みんなで話し合いは楽しいのです。こういう、わちゃわちゃとするのも良いですよね。


「ウィンナーも、子供達はすきですよね。」


キリアの言葉に、思わず考えるルイス。


「そう言えば、あの子達の好物を知らないなと。」


すると、ピシッと雰囲気に亀裂が入る。


「だって、僕が出すもの作るもの全て美味しいと言うんですもん。好物を、教えてくれないのです。」


すると、オロオロしだすキリア。


「そうです、この際ですから皆さんにお任せしてしまいましょう。そして、子供達が好きな物を見極めるのです。ここが、やはりチャンスでしょう!」


すると、全員が苦笑してしまう。


最近、ルイスが料理をする事は無いので、イベントの際のご飯は子供達の密かな楽しみなのである。


キリアは、青ざめて周りに助けを求める。


全員が、気まずそうに視線を逸らす。ルイスは、既に立ち上がっておりエプロンを外している。


「えっと、ルイス様は何するんだ?」


バロンは、苦笑しながら言う。


「ここに居ては、お楽しみが無くなるのですよ。なので、ポーションの追加でも作ります。」


そう言うと、ノホホーンと笑う。


「けど、ルイス様の料理を子供達は期待していると思うんだよなぁ…。イベントでしか、最近は作ってないし。その、最近はイベントが少ないから。」


すると、全員が思わず笑顔に。ルイスは、考える雰囲気である。無言で、祈る雰囲気のキリア。


「なら、作り置きの和菓子があるのです。それを、出すのでお菓子は少な目でお願いしますね。」


そう言うと、パタパタと去って行った。


「よし、直談判しよう!」


ガイアは、元気よく言う。


「パパの料理ぃ…。」


プロメアは、涙を浮かべている。


「まあ、僕達も悪いんだけどね。」


メウロは、困った雰囲気で笑う。


「別に俺は、無理には…」


カロは、オロオロという。


「何言ってるの?行くわよ!」


リリアは、カロの背中を押して歩く。バタバタと、全力でルイスを追いかける5人。大人達は、どうしようと苦笑する。トキヤが来て、キョトンする。


事情を説明中…。


「なるほど、それはヤバいな。」


トキヤは、様子を見て来ると去ってしまった。




ルイスは、薬草を取り出すと数人の足音。


「ん?」


薬草を置き、暢気に首を傾げる。


「パパ、今回は作らないの?」


プロメアは、悲しそうに言う。


「マスター、これ僕達の好きな物リスト!」


必死な雰囲気で、紙を渡すガイア。困惑しながら、リストを受け取りちゃんと確認するルイス。ちゃっかり、嫌いな物も書かれている。とても、賢い。


「えっと、えっと…作らないんですか?」


メウロが、昔みたいにオロオロしている。


「む、無理には言わないけど。」


カロは、気遣う雰囲気である。


「絶対に、作ってよね!」


リリアも、真顔である。ルイスは、苦笑する。


「でも、今回は任せる事にしたので。」


「ルイス、最近はサボり過ぎじゃないか?」


トキヤは、少しだけ呆れた雰囲気である。


「僕は、もう成長しませんから。だから、他のメンバーが成長する機会を奪いたく無いんです。」


ルイスの、少しだけ迷いのある声に黙るメンバー。


「でもさ、それって近くに手本があってのだろ?手本である、お前が作らなかったら育たないぞ。自分だけでは、切磋琢磨するだけでは補えない技術がある。だから、作るの止めるのは駄目だと思うぞ。」


というと、薬草を素早く片付ける。


「という訳で、作ろう!俺も、たまにはルイスのご飯が食べたい。そう、お前らもおもうよな?」


すると、グレンは無言で驚いてから言う。


「え?作らないつもりだったのか?」


ルーカスも、考える雰囲気で言う。


「実は俺、ルイスの兄貴の手料理を楽しみにしてたっす。けど、嫌なら仕方ないとも思うっす。」


ルイスは、全員の視線に息を吐き出す。


「1〜2品だけ、作るのです。僕だって、料理はしたいのです。リクエストに、答えるのですよ。」


そして、素早く作るのだった。

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