第395話 テステス

さてと、何か知りませんがX等で僕と運営さんの不仲説が出てます。まあ、あんな事があったので仕方ありませんが。いまだに、誤解は解けぬままなのだとか。勿論、知り合いにはしっかり言いました。


納得はしてませんが、分かったと言ってましたね。


「瑠衣、それは気にしなくて良い奴だ。」


時矢の言葉に、無言で閉じて立ち上がる。


けれど、いまだにプレイヤーと運営はギスギスしています。それにより、課金率の低下やゲームから離れる人も現れています。運営も、必死に説明や謝罪をしているのですが。一度落ちた信頼ですから。


何かしたいとは、思うのですよ。だって、好きなゲームですよ?過疎って、サービス終了したら。


それに、大好きな人達に子供達にも会えなくなるのは嫌なのです。あれは、ワールドクラッシャーズが悪いのであって、運営さんは悪くないのです。一歩譲って、運営が悪いとしても本社のせいです!


日本運営は、やれる事を全力で頑張ってました。


なので、恐らく時矢さん達には怒られるでしょう。少しだけ、動いても良いでしょうか?何せ、イベントもチケットが売れず大赤字だそうですから。


どうせなら、帰る前にやらかして空港で怒られましょうか。この際、やったもん勝ちなのですよ。


取り敢えず、今は全力で楽しむのですよ。


いろんなコーナーを見て、ラジオ体験コーナーを見つける。神崎が、面白そうと目を輝かせ笑うが。音声は、会場に流れるので誰もチャレンジせず。


いつでも、体験どうぞ状態。


幸運な事に、目立たない場所にあるので周りに人が居ないです。皆んな、人気な場所に行くのでしょうね。お客さんは、ここには誰も居ないそうです。


なので、ここの担当者さんは暇なのだとか。


13時には、ここのエリアは不人気なので閉鎖するそうです。入り口で、警備の人が名前を書かせるのですが白紙でした。ちなみに、機材が盗まれた際に誰が来たか分かるようにだそうですよ。


瑠衣は、原稿を確認すると無言で神崎を見る。


神崎は、頷くと時矢達を見る。運営は、目を丸くしている。頭が痛そうな時矢と、ワクワクを隠せないアーサー。この後の騒ぎを予想して、慌てて運営に話を掛けて逃げ道を確保する牧田。OKサイン。


狐面が2人が、ヘッドホンを着けて静かに座る。


『テステス。あー、あー。マイクのテスト中!』


神崎は、声を作って言う。瑠衣は、思わず笑う。


『おい、笑うなよ。お前も、テストしろ?』


『はーい、了解なのですよ。聞こえてますか?』


瑠衣は、笑いながら明るい雰囲気で言う。


『こんにちは、来場客の皆さん!僕は、1プレイヤーのルイスと申します。2日前から、開催されてますFLLリアルイベント。遂に今日で、最終日になります。皆さん、イベント楽しんでいますかね?』


周りは、目を丸くしている。


『ども、来場者の皆さん!同じく、1プレイヤーのグレンだぜ!楽しんでるかぁー!』


『さて、原稿に戻りますよ。』


そう言うと、原稿を少しアレンジしながら言う。


『さて、時間ですので僕達は失礼します。』


すると、運営さんが素早く別ルートから逃してくれる。時矢は、呆れた雰囲気である。確かに、これで不仲説は消えるだろう。マイクには、仕掛けがされてて原音が流れない様になっている。だから、声で正体がバレないと分かってやっているのだ。


「お前ら、昨日はあんだけ怖い目にあったのに…」


まあ、予定通りに2人ともホテルにてお叱りを受けました。そんなに、激怒でなくて良かったです。


でも、なかなか出来ない体験。とても、楽しかったのですよ。ノリノリで、原稿を読みました。神崎君も、アレンジぶっ込んでましたし。むふふ。


途中から、運営云々より遊びとして読んでました。


あ、だから激怒のお説教じゃないんですね。聞いた話、企業用マイクで普通の配信者でも一度は使ってみたい高性能マイク。しかも、仕掛けあり。


次は、アメリカで日時も決まっており、時期は春休みになりそうです。是非とも、動画で見なければ。


チラリと空港で、Xを確認するとイベント延長の希望者が多いですね。おや、手のひら返しの早い。運営は、延長はしないと宣言していますね。


やはり、そういう所も含めて日本運営さんが大好きですね。さあ、明日から春イベントがゲームで。


今年は、カロ達は初めてのお花見です。


何作ろうと、ルンルンでメモする瑠衣であった。

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