第367話 明けましておめでとう!

クリスマスなどのイベントも終わり、ルイス達はゆっくりとしていた。ルイスは、自室に籠りポーションを作っているので、全員がいつもより口数が少なくなってしまう。トキヤは、一息ついて考える。


「そろそろ、正月イベントも終わりだな。」


グレンも、珍しくログインしている。


「俺、この後に家族で年越しの買い物だから…」


「おう、また新年に会おうな。」


トキヤは、優しい雰囲気で笑う。グレンは、ルイスに挨拶してからログアウトしてしまった。


ルイスは、笑顔で手を振り頷いている。


「ルイスは、戻らなくて良いのか?」


ドアに背をあずけ、ルイスにのんびりと言う。


「2人とも、お仕事なので1人なのです。2匹は、暫く父側のおじいちゃんが預かるらしく。なので、世話も必要がないのです。つまり、暇なのですよ。」


ルイスは、控えめに笑い言う。


「つまり、1人って事か。よし、迎えに来るからお泊まりするか?まっちゃんとアーサーも来るし、暇にはならないと思うぞ。まあ、嫌じゃなければ。」


トキヤは、暢気に笑う。


「流石に、新年早々に迷惑では?」


暢気、ポーションを詰めながら言う。少しだけ、眠いのか小さく欠伸をする。カリオストロは、最後のポーションの箱を運ぶ。ルイスは、一息つく。


「大丈夫、迷惑になんて思った事ないから。」


トキヤは、暢気に笑って言う。ルイスは、キョトンとしてから考える雰囲気である。


「なら、2人に一言LINEしておきますかね。」


「そうだな。じゃあ、お昼に迎えに来るから。」


頷いて、暢気に笑うトキヤ。


お正月、お店を休ませようと思ったが、住民メンバーの強い要望で午前中だけ開店する事に。だから、ルイスは慌てここ2日くらい自室にこもっていたのだ。疲れたルイスに、紅茶を置くランコル。


「はぁ〜、美味しいのです。」


嬉しそうに、吐息を吐き出して言うルイス。そんなルイスを、満足そうに見て去るランコル。


「マスター、お疲れ様。」


本を抱えて、通りかかったのか声を掛けるガイア。さわやか系、苦労優等生なキャラな気がします。


「おや、ありがとうございます。ガイア達は、大掃除ですか?大変でしょう、僕も手伝います。」


すると、全力で住民メンバーが止めてくる。


「パパ、大丈夫?」


バケツを抱えて、雑巾を片手にキョトンとするプロメア。天然系、ドジっ子爆弾魔はですね。今も。


「はい、ポーション作りは趣味でもあるので。」


ルイスは、暢気に笑って言う。


「少しは、休んだっていいのよ?」


呆れた雰囲気で、箒とゴミ袋を持っているリリア。ツンデレ系、真面目器用キャラが馴染んでます。


「そこまで、疲れてないのですが。」


ルイスは、キョトンとする。


「ずっと、籠りっきりで…。」


少しだけ、不機嫌そうなカロ。素直じゃない系、ツンツン甘えん坊。そんな、気がしてます。


「んー?寂しかったんですか?」


ニヤけるルイスに、顔を真っ赤にするカロ。


「ちっ、違う!」


いそいそと、その場を去ってしまった。


「素直じゃないな。あ、ルイスさん掃除はほぼ終わったので。ゆっくりお休みしてください。」


メウロは、落ち着いた雰囲気で言う。


最近は気弱さが抜けて、おっとり系腹黒頭脳派な気がするのですがメウロさん。言外に、何か言ってる雰囲気を感じるのは言わない方が良さそうです。


取り敢えず、ログアウトしましょうかね。トキヤさんも、いつのまにかログアウトしてますし。




さてと、お泊まりになるので家の鍵チェックを。と言っても、1日だけなので準備は少な目です。


テキパキと準備を進めていく。


携帯で時間を確認し、荷物を玄関へ置くとソファーに座りココアを飲んでほっこりとする。


ニュースを見ながら、待ってると牧田から電話が来る。時矢も、運転しながら話す。もうそろそろ、家に着くから玄関で待っててくれと。瑠衣は、暖房とテレビを切ると玄関に急ぐ。マフラーと手袋装備。


玄関を開き、その寒さに1度ドアを閉めて震える。


そして、勇気を出して外に飛び出して鍵をかける。やはり寒かったのか、カイロを片手に身震い。車が止まったの目視して、思わず笑顔で歩き出す。


車は暖房が効いていて、牧田とアーサーが座っている。3人とも、笑って瑠衣を見ている。


「こらこら、寒いから玄関で待ってろと言っただろうが。まったく、風邪引いても知らんぞ?」


時矢は、苦笑しながらも優しく注意する。


「それだけ、楽しみだったって事だろう。」


牧田は、暢気に笑っているが嬉しそうだ。


「瑠衣の兄貴、お久しぶりっす。」


アーサーは、テンション高めに挨拶する。


「だって、誰かとリアルで正月を過ごすなんて、とても久しぶり過ぎて。その、ワクワクしちゃいました。は、はしゃぎ過ぎな自覚はあるのですよ?」


恥ずかしそうな瑠衣に、優しい表情になる大人3人である。瑠衣は、速やかに話題を変えてみる。


「えっと、買い出しをするんでしたよね。」


「その前に、瑠衣は昼ご飯は食べたか?」


牧田は、暢気な雰囲気である。


「苺ジャムの食パン一枚とココアを飲みました。」


少しだけ、小腹が空いたのでとキョトンとする。


「よし、ならまだ余裕があるな。」


トキヤは、暢気に笑う。


「?」


「最近、美味しいラーメン屋が出来たらしい。だから、寒いし一緒に食べに行こうぜ!」


牧田も、ノリノリで言う。瑠衣は、頷くのだった。



その後に、買い物を済ませて時矢の家へ。


夜には、まだ早いのでログインして遊ぶ。取り敢えず、お年玉イベントを終えてほくほくログアウト。


そして、夜にお寿司と年越しそばを食べる事に。瑠衣は、手伝うと言うと止められる。牧田とアーサーが、エプロンを着けているのである。瑠衣は、お言葉に甘えてコタツでもふもふ達と遊んでいる。


「ちょっとでも、俺達が料理が出来るとこ見せなきゃな。まあ、瑠衣には負けるだろうが。」


牧田は、腕枕してネギを取り出す。アーサーは、お湯の準備をしている。何気に、詳しいアーサー。


「牧田さんは、キッチンを見て料理が出来るのは知ってましたよ?アーサーさんは、引っ越したばかりか分からなかったですけど。楽しみです。」


瑠衣は、暢気に笑っている。


「俺も、蕎麦くらいなら作れるんだが。」


「どの口が言うんだ、どの口が!この、超絶料理音痴が!あんな不味い蕎麦、初めてだったぞ!」


どうやら、過去にやらかした雰囲気…。


「半生の乾麺、濃ゆすぎるだし…思い出すだけで腹痛がするっす…。兄貴、居なくて良かったっす。」


遠い目で、何処か彼方を見つめるアーサー。


茹で時間が、短かったのでしょうか?濃ゆすぎるって事は、味は問題ないのでつゆだけ煮過ぎたかも?どちらにせよ、惜しい所までは行けていた雰囲気。


「よし、出来た。」


牧田が、蕎麦を運んで来る。


「「「「いただきます!」」」」


瑠衣は、美味しいと笑顔になる。


「美味しいですね。」


「まあ、一人暮らしだからある程度はな。」


満更でもなさそうに笑う牧田。


「俺も、もっと自炊するっす。」


アーサーは、レシピを見ながら言う。




そして、暫くしてからログイン。すると、グレンが居る。ルイスだけでなく、トキヤ達も驚く。


「酔っぱらい相手が、嫌だったから逃げて来た。」


「では、一緒に年越ししましょうか。」


料理をしてると、同盟のリーダー達も来た。お土産片手に、新年を祝おうと駆けつけて来たのだ。


「賑やかなのもまた、良いですね。」


蕎麦を作りながら、嬉しそうに笑うルイス。ガイア達も、そんなルイスを見て釣られて笑う。


「じゃあ、食べ終わったし。カウント時じゃね?」


マッキーが、お酒を片手にルイスを見る。


「では、皆さんカウント10秒前!」


ルイスが言うと、全員がカウント準備。


『10・9・8・7・6・5・4・3・2・1』


全員が、飲み物を掲げる。


『明けまして、おめでとう御座います!』


乾杯!っと、元気よく言う。そして、暫く食事をして解散となった。リリアとカロは、初めてのお年玉に目を丸くするのだった。3人は、嬉しそうだ。


「今年もいい年でありますように。」


ルイスは、そう呟くのだった。







読者さんへ

明けましておめでとうございます!

今年よろしくお願いします。


前の年は、体調を崩しがちで投稿も途絶えました。本当に、心配をおかけしました。これからも、暖かく見守ってくれれば幸いです。


今年も、出来る範囲で頑張ります。


どうぞ、これからもよろしくお願いします。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る