第358話 配信後の問題

ルイスは、紅茶を飲みながらゆっくりする。


「4人とも、お疲れ様。お菓子を持ってきたぞ。」


トキヤは、お菓子を置いて暢気に笑う。


「トキヤさん、よくもやってくれましたね…。」


ルイスは、疲れた雰囲気でトキヤを見る。


「いや、すまん。まさか、選ばれるとはな。」


トキヤは、笑う。マッキー達も、笑っている。いつもの、信頼できるメンバーだけが集まっている。


「なかなか、初配信は楽しませて貰ったぜ。」


マッキーは、笑いながら言う。


「1つ、困った事があります。スパチャです。」


「ちなみに、いくら稼いだんだ?」


ルイスは、苦笑してウィンドを見せる。


「191万!?」


「これ、一人当たりなのですよ。あの、短い間にこんなに投げられているなんて…。困りました。」


すると、マッキーやルーカスが苦笑する。


「まあ、有名人が多く投げてたしな。それに、アメリカ本社の社長もなげてたからなぁ…。」


お菓子を飲み込んで、考える様に言うマッキー。


「そうっすね、知り合いもかなり投げてたっす。」


そう言って、ティーカップを手に取るルーカス。


「自分は、関係ない雰囲気だしてるけど。こいつらも、投げてたからな。まあ、俺も投げたけど。」


「だって、身内が配信してるの嬉しいじゃん!」


マッキーは、本当に嬉しかった様である。配信者していて長いが、友達にも知り合いにも配信した人が居なかった。だから身近な、弟の様なルイス含む仲良しメンバーの配信がとても嬉しかったのだ。


「これ、運営はどうするつもりだろ?」


グレンは、考えるとメールが届く。ルイス達にも、届いたのでメールを開き無言で驚くルイス達。トキヤ達は、キョトンとしている。




配信報酬についてのお知らせ


今回は、フリー•ライフ•リベレイション配信イベントに参加いただきありがとうございました。


以下の報酬を、お受け取りください。


参加報酬

•ゲーム内通貨

•謎BOX

•素材チケット

•参加記念トロフィー

•ランダムレシピ


☆配信中のスパチャ等の投げ銭について…


運営での話し合いの結果、登録された住所に保護者宛てへの招待状をお送りします。額が額なので、学生である皆さんに直接的にお渡しするのは、余り良くないと判断された為です。ここで、入金する口座についての手続きを行う予定です。個人情報は、徹底して厳守しますのでよろしくお願いいたします。


後は、保護者と話し合って御判断ください。


手紙は準備中ですので、申し訳ありませんが手紙が届くまで暫くお待ちください。


メール担当:葉山 美咲




ルイスは、無言でメールを閉じる。


「まあ、妥当な判断だよな。」


トキヤは、暢気な雰囲気で言う。


「これ、手紙無視して放置じゃ…」


グレンは、苦笑しながら聞いてみる。


「それは、やめてあげて欲しいな。」


マッキーは、困った雰囲気で笑いながら言う。


「何でだよ?」


キョトンとするグレン。


「投げてるのが、有名人やら株主やらお金持ちやらも混ざってるから。それで、お金を渡して無いのバレたら、それこそ色んな意味で大変な事になる。」


トキヤは、素っ気ない雰囲気で言う。


「ドラマの子役に、お金を払わないのと同じだ。」


マッキーは、分かりやすく説明する。


「マッキーさん、スパチャの切り方を教えてください。コメントに、添付が可能な後付けのスパチャの切り方もです。その方が、良いかと…。」


「それはそれで、視聴者から不満が出そうだな。」


トキヤは、暢気に笑いながら言う。


「ただ、遊んでるだけなのです。」


「倒せてない人からしたら、有益情報っす。」


ルーカスは、笑いながら言う。


「でも、チェインクエストの入手情報はないぞ?」


ハルトは、苦笑しながら言う。


「けど、通常は見れないムービーを見れた。悪魔の存在とか、隠しイベとか新情報もだな。」


「それに、ルイス君とグレン君に関しては日本サーバー有名人。ファンクラブもある程の、人気プレイヤーだよ?ファンからしたら、今回みたいな配信って歓迎的なんだよね。あと、推しに貢げるし…。」


セロンは、紅茶を飲みながら暢気に笑う。すると、周りの大人プレイヤーが同意する様に頷く。


ルイス達は、困惑している。


「けど、俺達は売れてない。」


「まあ、今回の件で売れる可能性もあるけど。」


ルイス達5人は、面倒だとため息をつくのだった。

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