第355話 息抜きのはずのクエストだった…3
さて、全員が集合しました。3人は、申し訳ない雰囲気である。ルイスは、5個の林檎を机に置く。
すると、3人は目を丸くして驚く。
「グレン、申し訳ないのですが。」
「おう、俺もそうすべきだと思う。」
ルイスの言葉に、言われなくても分かってると明るく笑うグレン。ルイスも、優しく笑い続ける。
「今回は、イレギュラーが起きたので林檎は点数として加算しません。つまり、手助けと収集ポイントだけで計算します。コメント欄にも、多くの予想がされてますが…ここで、予想タイムは終わりです。ここからは、答え合わせですね。トモ君。」
トモは、頷いてから順位を言う。
1位 グレン
2位 ルイス
3位 ユウユウ
4位 トモ
5位 ハルト
そして、渡される薬汁…。ハルトは、悲鳴をあげるのだった。ルイスは、素早く解毒ポーションを渡し、異常回復もかけている。ハルト、あわれなり。
ルイスは、錬金道具を出すと準備する。
ルイスは、手慣れた手つきで林檎の皮を剥き、皮を小さく刻んでいく。林檎はすり潰し布を張った鍋に入れ放置。種は、ハンマーで叩いて割り先程の林檎のカスと混ぜる。この時に、刻んだ皮も入れる。世界樹のポーションを用意。そして、布に包んで果汁と一緒に5分煮込む。次に、世界樹のポーションをここで入れる。残りかすを取り出して、ある程度に冷ますと原液の完成。かすは、乾燥させて燃やす。
ルイスは、冷ます間に片付けを始める。
「これは、原液となります。聖水で薄めて、これから使う予定です。という訳で、カウント要員募集中です。グレンが、スタートと言って3分間経ったら終わります。そこから、ランダムで5人ですね。」
ルイスは、手を止めずにテキパキ片付けながら言う
「OK!取り敢えず、始めて良いの?」
ルイスは、片付けながら頷く。4人は、進める。
「それじゃあ、行くぜ!スタート!」
ルイスは、道具を片付けると配信を確認。3分経過
「そこまでだな。」
トモは、ランダム抽選のボタンを押す。
ルイス…ジェイド
グレン…マッキー
トモ…ロゼ
ユウユウ…ベガ
ハルト…イーセン
「何か、有名人混ざってんだけど。」
グレンは、苦笑しながらいう。
「まあ、楽しんで行こうぜ!」
ユウユウは、暢気に笑う。
「ルールは簡単、今度は僕たちが鬼です。そして、多くのシャドーにこの液をかけられた人が勝利という訳なのです。勿論、シャドー達も全力で逃げるでしょうから、頑張って水掛け祭りしましょう!」
「これ、俺達も濡れるよな?」
グレンは、装備を見て考える。
「メイン装備以外のリクエストあります?」
ルイスは、キョトンと呟く。
「日本サーバー革命で、俺達が着てた服が多い。」
ハルトは、苦笑しながらいう。
「なあ、ドS様も希望されてるんだけど?」
ニヤニヤしながら、ユウユウがルイスを見る。トモは思わず笑い、グレンは肩を震わせ笑いを堪える。ハルトも、思わずニコニコ笑ってしまう。
「ドS様とは、炎天時代のロールの事です?」
すると、4人は頷いている。ちなみに、コメント欄はドS様で埋まっている。ルイスは、面倒そうだ。
「ルイス、嫌なら断っても良いぞ?」
トモが言えば、3人は暢気に頷く。取り敢えず、装備を『沈黙なる薔薇喪服(紳士)』にチェンジ。
「それじゃあ、悪ぶって行こうか?」
ルイスは、悪戯な笑みを浮かべ言う。
「「「「おう!」」」」
片手銃型の水鉄砲を持ち、5人は走り出したのだった。カウントが、進む進む…。そして、元に戻った人達は原住民の場所に避難して行ったのだった。
そして、結果発表!
1位 ルイス
2位 トモ
3位 ユウユウ
4位 ハルト
5位 グレン
手伝いした人に、お菓子を送りルイスは一息。
「さて、グレン。罰ゲーム、何しようか?」
ルイスは、ニヤリと悪戯な笑みである。
「お手柔らかにお願いする。」
「まだ、薬汁あるよ?」
ルイスが、見せれば青ざめるグレン。
「お手柔らかにって言ったじゃん!?」
どうにか、回避しようと考える。
「ほら、飲めよ。俺も、飲んだんだぜ?」
ハルトは、素晴らしい笑顔で言う。
「ハルトが、新たな犠牲者を望んでるw」
トモは、笑いながら言う。グレンの悲鳴…。
「御陀仏!」
ユウユウは、笑って言う。
「グレン、君は良い相棒でした…。」
ルイスも、キャラを戻し悲しそうな演技で言う。
「勝手に殺すな!」
グレンの渾身のツッコミ。ルイス達は、笑うのだった。取り敢えず、ここからどうするかお茶しながら考える事に。ルイスは、珈琲とケーキを出す。
「取り敢えず、住民は何とかなったな。」
グレンは、珈琲を飲んで一息つくと言う。
「後は、辺境伯だけか?」
ユウユウは、ケーキ飲み込んでから首を傾げる。
「悪魔が、何かやってそうだよな?」
ハルトは、フォークを止め考える様に呟く。
「そうだな。それと、精霊は救われてないな。」
トモは、ケーキを突きながら真剣に言う。4人は、ルイスを見ている。ルイスは、コーヒーカップを置き、深いため息を吐き出した。そして、苦笑。
「次は、精霊ですね。精霊イベで、契約した花精霊さんなら居場所が分かるのでは?なんて…」
グレン達は、素早く召喚する。ルイスは、花精霊にもケーキをあげると嬉しそうである。
ルイスのお願いに、花精霊達は任せろと頷く。
「今日、ガイアは休みでしたよね…。保護した精霊さんに、案内させるべきでしょうか?ふむ…」
「マスター、またたらし込むつもりかな?」
素晴らしい笑顔のガイアさん。
「たらし込むとは、ちょっと人聞きが悪いですね。ただ僕は、ガイアの大切な休日に呼び出す事が、申し訳なく思うだけです。というか、早いですね。」
ルイスは、少しだけ拗ねた雰囲気で言う。ちょっとだけ、その大人っぽい雰囲気と拗ねた可愛さで、ある意味お茶の間に癒しを提供してしまっている。
「大丈夫、マスターの為ならいつでも行くから。それより、他の精霊をマスターから引き剥がす方が大変なんだからね?ただでさえ、加護効果で精霊に好かれやすいのに、性格も精霊好みなんだもの!」
ガイアは、良い笑顔で深いため息。
「では、お願いします。」
ルイスは、ケーキを差し出しながら言う。
「まったく、素直に呼んでよね。」
ガイアは、ケーキを食べながら言う。
「彼氏彼女かよ。」
グレンの言葉に、ルイスが吹き出しかけたのはお愛嬌。なお、他3人は思わず笑ってしまうのだった。
※水曜日の分です。遅くなりました!
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