第346話 射手座 ♐︎攻略後半

取り敢えず、狐からルイスに戻りこっそりと後ろに下がる。初心者達や、仮メンバーにはこれで同一人物とは、分からないだろうと思うルイス。


トキヤ達は、神出鬼没な商人と説明する。


「まあ、おかげでやっと戦闘になりそうだ。」


「お酒出したら、砕いてくださいね。」


ルイスが、後ろから現れて言うと驚くメンバー。


「背が低いので、埋もれてしまいました。取り敢えず、お酒は敵が強化されるバフでしょう。楽器は、バフとデバフ両方かなと予想。属性的に、火矢は使うと思われます。これ、使う楽器で効果違うとかないですよね?戦闘しながら、分析しますか。」


ルイスは、考える雰囲気である。


「すまん、分析は頼むぞルイス。」


マッキーは、真剣な雰囲気である。


アウロスという笛、シンバル、カスタネット、バグパイプといった楽器の音楽に乗って、ニュムペーと踊ったり口説いたりしたという話があるので…。


ちなみに、先ほどはバグパイプを使ってました。


「さっきの音楽、魅了効果があるな。」


グレンは、暢気に言う。


「そうなんです?」


ルイスは、ログを確認して固まる。


「まあ、葛葉の傾国で相殺…いや、違うな。」


グレンは、ログを見ながら苦笑する。


「最初に、葛葉が傾国を発動したせいで魅了が弾かれたのか。最初から、強いスキルの影響下にあると弱いスキルは、弾かれ無効化されるらしい。」


トキヤは、真剣な雰囲気で言う。


「しかも、銀孤は人間の味方な妖だ。対象しだいでは、同じスキルでも性質が変わる。傾国は、味方にはたぶんバフになるんだと思う。敵は、デバフ。」


マッキーは、暢気な雰囲気である。


「待って、強過ぎないか?特殊サブ種族…」


トモが、驚いた雰囲気である。


「そうでもないぞ。詳しくは、言えないけどな。」


トキヤは、暢気に言うと牽制矢を撃ち落とす。


「こらこら、脱線してるじゃない。」


シャルムは、思わず少しだけ怒った雰囲気である。4人は、素早く謝って武器を構える。


「ルイス、サテュロスに関して弱点になりそうな神話とか知らないのか?ギリシア神話だけでなく、他の神話にもサテュロスは出てたはずだが…」


「すみません、僕も余り知りませんね。」


神話上、ディオニューソスのインド行軍で彼らは戦死しています。それと、サテュロスのひとり マルシュアースは、アポロンと音楽の腕を競って敗れ、罰として生きながら全身の皮を剥がれて死にました。


どの話も、弱点となりそうな話は有りません。


「何か、攻撃してくるぞ!」


傾国が切れたので、次は魅了してくるでしょう。


さっきと同じ楽器で、音楽を奏でる射手座。狙いはレベルの低い、セツナやレイといった女である。


求愛のメロディー

相手を魅了し、一部のスキルを封印する。魅了された相手は、暫く戦闘不能状態となる。しかし、途中で音楽を止められると魅了は解除され、振られた怒りでヘイトと攻撃力が上昇する。


何でしょう、この無性にイライラした感覚は。


「やっぱり、そうなるよな…。」


トキヤは、冷や汗ながらにルイスをチラ見する。


「ハートエフェクト、かかってやがるな。」


マッキーも、動揺しながらルイスの様子を伺う。


ルイスは、小さくため息を吐くと龍の威圧発動。射手座は、思わず演奏を止めて後ずさる。最後まで、演奏しなかったので魅了は解除される。


「ルイスさんや、落ちつ…いてはいるな。」


マッキーは、ルイスの顔を見ながらオロオロしながら言う。トキヤは、そんなわけないと思っている。


「こいつ、どう料理してあげましょう?」


素晴らしい笑顔で、小さく呟くルイス。


「前言撤回、かなり激怒してる!」


思わず、叫び出すマッキー。トキヤも、困った雰囲気で笑っている。やっぱりな…。っと。新メンバーは、見たことのないルイスの雰囲気にドキドキしている。ルイスは、メンバーに優しく微笑む。


突然の安堵感に、余計な力の抜けるメンバー。


「ルイス、どうする?弱点は、なさそうだが。」


「あの、忘れてませんか?もともと、傾国は僕の称号スキルでも有ります。好感度報酬で、貰えた。」


すると、リーダー達は思い出した様に驚く。


「という訳で、傾国をかけちゃうのです。」


すると、素早く酒瓶を取り出す射手座。


酒神の酒

飲むと、HPが3分の1回復し攻撃力が上がる。その代わり、酔ってしまうので防御力が減少してしまう。スピードが、落ちる代わりにスキルダメージが倍となる。スキルダメージは、コンボ数で変わる。


「駄目ですよ、飲ませません。」


ルイスが言うと、メンバー達が遠距離攻撃で酒瓶を破壊する。その他は、デバフをかけている。


「ルイス、前衛は温存か?」


マッキーは、真剣に聞いている。


「取り敢えず、かけられるだけ全てのバフを。」


「ん、了解だ。だが、持続時間もある。」


ルイスの言葉に、マッキーは頷きながらも言う。


「はい、理解してます。」


すると、射手座が空に向かって矢を放つ。次の瞬間に、雨の様な数の矢が降り注ぐ。ルイスは、落ち着いて指示をだして結界で矢を無効化した。


貪欲なるサテュロスの矢

人々を恐怖に、陥れたその性格で欲を満たすために放った矢の雨。矢の一つ一つに、コンボがあり集団戦向きなスキル。当たれば当たるほど、ダメージとコンボが上がって行く。回避不可能スキル。


次の瞬間、突撃指示をだし前衛が走り出した。


醜悪なる威圧

行動制限スキル、鈍足と回避率低下する。しかし、一定のステータスを持っていると無効化可能。


「異常、回復しますね。」


素早く、異常回復する聖職者メンバー達。


百発百中

必ず追跡し、絶対に当たる回避不可能な矢。どんな状況でも、当たり対象に継続ダメージとデバフをランダムでかける。このスキルは、3回まで効果を重ねる事が出来てしまう。それ以上は、無効。


ルイスは、敢えて当たる様に指示。回避できないのなら、堂々と受けて立つだけだと笑うルイス。防御バフを盛りに盛ってガチガチのガードで、止まる事をさせずに強行させる。前衛のコンボ稼ぎ…。


暫く攻防戦すると、降参する射手座。


残りHPは、少ない。ルイスは、龍人になり原初の黒龍を発動。容赦なく、ぶん殴るのであった。


射手座サテュロスは、全力で逃げるのだった。









作者の悲劇


小説書き終わり、投稿しようと思ったら画面が反応せず…。白紙になった絶望感…。書く気が削がれてしまいました。打ち終わってからの、白紙は絶望感がはんぱないのです。おのれ…


皆様には、ご迷惑をお掛けしました。ここで、謝罪します。何故、こんな事に?

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