第329話 旅行2日目
瑠衣は、時矢から珈琲を受け取り座る。2人とも、落ち着いたのか瑠衣を見ている。
「とにかく、事情は理解しました。けど、8時に僕達はチェックアウト予定です。お2人は、荷物は部屋ですか?そして、チェックアウトはいつです?」
2人は、苦笑している。瑠衣は、優しく微笑む。
「すまない、荷物は部屋だ。荷物は、手をつけてないし。取りに、行くべきか?チェックアウトは七時半だな。これは、どうするべきだろうか?」
シンは、考える雰囲気である。ルイスは、素早くスマホを操作する。そして、真剣な表情である。
「お2人とも、杏奈さんが部屋に入って良いと言う許可の文を書いてください。このホテルは、同盟のシャルムさん相棒であるAnnさんが、経営しているので。だから、杏奈さんが荷物を受付に預けて、この部屋を僕達と一緒に出るのです。」
瑠衣は、真剣な雰囲気である。
「なるほど、身内が経営者か。」
「助かるよ。」
2人とも、嬉しそうに笑う。
「チェックアウト時に、受付で荷物を受け取って解散すれば、僕達の関連性も疑われないでしょう。」
瑠衣は、スマホを机に置いて珈琲を飲む。
「文章で残すのは、万が一に仲間が周囲に叩かれた時の保険か。やはり、お前は仲間思いだな。」
シンは、優しく微笑み瑠衣を見る。
「厄介事に、無関係なメンバーを巻き込むのです。万が一の事を考えれば、本人から許可された証拠を残した方が、此方も動きやすいのですよね。」
瑠衣は、真剣に考える雰囲気で呟く様に言う。時矢は、無言で頷き珈琲を飲む。牧田は、パソコンを開くと何やらカタカタと作業。アーサーも、タブレットとスマホを取り出してベッドに座り何やら作業。
「まだ、ファン達は張り込んでるらしい。」
牧田は、素っ気なく言う。
「相当人数が、待ち伏せしてるっすね。」
困った雰囲気で、笑いながら言うアーサー。暫くして、ノックがして神崎達にも事情を説明する。
「分かった、そういう事なら協力する。」
神崎は、そう言うと春都も無言で頷く。暫くして、またノックがして杏奈が入って来る。
そして、部屋のカードキーを受け取り、行動するのであった。今度は、受付に張り込もうとして、杏奈からの業務執行妨害の言葉に撃沈した。現に、警備員さんも呼ばれる事態にもなっていた。
瑠衣達は、関係ないので他人の振りしていた。
シン達が、ホテルを移動した事で、それらの客も追いかけて行き。騒動は、それほど長くは続かなかった。ホテル側の損害は受付邪魔しかない。
瑠衣達は、イベント会場に向かう。
昨日の様に、ぶらぶらと買い物や食べ歩きをして行く。たまに、歩き疲れて座って休みながら。
瑠衣達も、とても楽しそうであった。
そして、旅館に到着。牧田とルーカスは、部屋で最終打ち合わせを運営とリモートしている。
明日は、2人がトークショーする番である。
なので、確認やゲストの集まり具合など、進行側のお仕事を確認していた。勿論、アドリブもある。
時矢は、お仕事タイム。
瑠衣達は、隣の部屋でシャワータイム。そして、ご飯タイム。美味しそうな、品々に瑠衣達は嬉しそうである。そして、話しながらゆっくり食べる。
その後、時矢達が来て少し話して就寝。
次の日、日が昇る前に牧田達は、お仕事に出掛けて行くのだった。時矢は、2人を見送る。瑠衣も、頑張って起きたのか眠そうに見送っていた。瑠衣は、時矢の部屋にお邪魔して雑談するのであった。
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