第297話 ベルトン戦攻略
ルイスは、取り敢えず聖域を作る事を決意。神託の御旗を取り出し、良さげの位置に移動する。
「ここを、私の聖域とする!」
すると、精霊王が杖を龍王が剣を構える。2人の少し背後では真ん中の位置で悲しそうに目を閉じ鎖のエフェクトがついた神王。イベント限定エフェクトに、皆んなが驚く。ちなみに、過去イベントでも別のプレイヤーのエフェクトがイベント仕様になっていた事で話題となった。驚くルイス…
取り敢えず、聖域は完成したしOKである。
「まだ、僕の知らない情報がある?」
ルイスは、真剣な雰囲気で小さく呟く。
「ルイス!それは、大丈夫だ。何とかなる!」
トキヤは、慌てた雰囲気でフォローする。
「……分かりました。」
ルイスは、少し考えてから言う。
「全力デバフ。自分たちの火力を上げるよりも、相手の火力を落とす方が効率的ですから。攻撃職は、当てたら逃げるスタイルでコンボ稼ぎを!」
遠距離シールドが、出来る人はカバーをお願いしますね。ルイスは、付け加える様に後ろのメンバーに言う。ルイスは、指輪を外して龍人になる。
「真正面から、ぶつかれば力負けしますし、技量も相手の方が上手なんですよね。面倒な…」
彼は神聖者でありながら、異端審問官の肩書を持っていました。おそらく、最初に仕えた神は断罪の神だったのでしょう。しかし、邪神認定されてしまいゲレティー様に変わったと予想すれば納得ですね。
ベルトンは、もう一つの短剣を出さない。おそらくは、体を支配しているのが呪いだけだからでしょうね。撤退サポートは、ギリギリですが出来てます。
取り敢えず、錬成壁や聖結界で撤退のサポートをするが、必ず全てが粉々にされてしまう。
ルイスは、思わず小さく呻く。
確実に、ベルトンの呪いは弱ってますが…。このままだと、僕達が限界を迎える方が先になります。この先、このレベルの敵と相対したら確実に潰されます。もっと、強くならなければ楽しくないのです。
「ルイス、大丈夫か。」
「何とか?」
グレンの言葉に、苦笑しながら頷く。
「弱点を狙っても、距離を取られる。」
マッキーが、険しい雰囲気で苦々しく言う。
「避けられない攻撃は、捨て身でガードするし。その後に、やっぱり回復されてしまうんだが…。」
トキヤは、苦し気な雰囲気である。
「次の範囲攻撃が来るまでに、忍耐・根性・防御スキルのクールタイムが終わってれば良いっすけど。これ、間に合わないかもっす。やばいっすよ!」
ルーカスは、焦った雰囲気でオロオロする。
「少しだけ、力を貸してあげようかな?」
いつの間にか、隣に少年が居る。ルイスは、冷や汗が出て半ば本能的に言葉を放っていた。
「必要ない!僕達に、関わらないでください。」
少年は、無言で驚いてから苦笑する。そして、考える雰囲気で小さく言うのだ。恐ろしい言葉を…
「それは、残念…。後もう少しで、こちら側に引き込めたのに。君って、とても勘が鋭いね。」
そう言って、少年は何処か嬉しそうに姿を消した。
「ルイス、あれって神様…なのか?」
キョトンと、グレンが言えばルイスは呟く。
「神様なんて、そんな優しい者じゃないです。」
ルイスは、それだけ言うと真剣に戦場を見る。その表情を見て、トキヤ達は関わっちゃダメな奴だと理解する。走る足音がして、ホーエンハイムが来る。
「やれやれ、遅かったか…。」
「ホーエンハイムさん、手伝ってください!」
ルイスは、話題にも出したくないのか、素早くホーエンハイムに手助けを求める。ホーエンハイムの錬成壁は、砕けないのだ。それどころか、攻撃を弾いてしまう。ルイスは、別の意味で驚いてしまう。
「僕も、ホーエンハイムさんに習おうかな?」
「あはははっ、どちらかと言うとにルドに学んでから、僕の所で学ぶべきじゃないかな?」
すると、ルドって誰という反応をするトキヤ達。
「もしや、お2人は知り合いです?」
ルイスは、キョトンとして言う。
「どちらかと言うと、腐れ縁!」
そう言いながら、ナチュラルに爆弾を投げるホーエンハイム。ルイスは、味方を回復して立て直す。
「な、なるほど?えっと、凄い音しましたけど。」
「大丈夫、これくらいじゃ死なないからね。」
素晴らしいくらい、爽やかな笑顔で言うホーエンハイム。ルイスは、困った様に笑うと攻撃指示。今の爆弾で、大きな隙が出来たからだ。
ホーエンハイムのサポートも有り、少しずつだがゴリゴリと削っていく。爆弾を投げて、行動範囲を狭くしたり。自爆ゴーレムを、突撃させてスキルキャンセルしたりと勉強になる行動にルイスは笑う。
そして、ルイスは弱ったベルトンを見て祈る。
「ゲレティー様!」
すると、ゲレティーがふわりと何もない場所から現れて浄化する。ルイスは、奥さんを見る。ランコルが治療したが傷跡が残ってしまっている。
「ルイス様…」
「奥さんには、悪いですが傷跡は残します。」
ルイスが言えば、全員が驚く。
「傷跡を消すのは、教会からお金を払って貰ってからの方が、その分多めに踏んだくれますし。」
ベルトンを、治療しながら言うルイス。
「ちゃんと、後で消すならそれで良いかもな。それでルイス、ルドって誰なんだよ?」
グレンは、疑問に思った事を言う。しかし、それに答えたのはルイスでは無かった。
「ルドは、僕の本当の名前の愛称だよ。にしても、随分と若い姿をしてるねホーエンハイム。」
ベルトンは、笑うとホーエンハイムを見る。
「死ね☆」
「うわぁ…、ストレート。ちょっと、悲しい。」
ホーエンハイムの、辛辣な言葉に凹むベルトン。
「ルイス君、何で治療したんだい?…煩くなるだろう?取り敢えず、僕はそろそろ帰るよ。君の娘に、新しい爆弾を教えるって約束しちゃったし。」
「酷い!?相変わらず、君は酷過ぎるよ!」
ホーエンハイムの言葉に、ベルトンは抗議する。ルイスは、どう反応して良いか分からず…
「プロメアに、新しい爆弾を教えるのは良いですけど。加減を、してくれると助かります。」
「勿論、分かっているよ。」
そう言うと、ホーエンハイムは去った。
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