第254話 休憩と早押し
さてと、何だかんだで休憩中なのです。
「うめぇー!」
「とても、美味しい。」
ルイスは、お茶を飲みながらも次の早押しの準備中である。グレンは、呆れた様にブレイブを見てた。
「フレドさん、カウント出来ます?」
「OK!じゃあ、視聴者の皆んなカウントするよ。3・2・1…GO!どう、大丈夫だったかい?」
フレドは、ルイスを見て言う。ルイスは、笑顔で頷けば笑うフレド。少しだけ、緊張してた様だ。
「やっと、一般人ですね。」
「どーしよ、ネタで早押ししたら当たった。」
焦る様なトモに、グレンは思わずニヤニヤ笑う。
「トモ、暫くネタはつきないな。」
「おのれ、グレン!頼みの綱は、ルイスだけだ。」
ルイスは、子供らしく笑うと少し考えて…
「僕も加勢して、ネタにすれば良いんですね?」
勿論、分かってますよ!っと悪戯っぽく言う。
「俺に、味方はいないのかぁー!」
「さて、お二人のお友達ですよね?」
ルイスは、笑いながらスルーして聞く。しかし、英語である。ルイスは、英語で翻訳機能を使う様にお願いする。すると、驚いて英語で謝る参加者さん。翻訳機能をオンにしてから挨拶する。
「先程は、翻訳機能の事ありがとうございます。そして、馬鹿2人がご迷惑をお掛けしてます。2人の所属する、クランのリーダーのマッシュと言います。後で、2人はしばき倒すのでご容赦ください。」
深々と、感謝と謝罪をするマッシュ。2人は、青ざめてムンクの叫びの様になっている。
「それは是非とも、容赦なくしばき倒して欲しいものですね。アポ無し凸は、とても困るので。」
ルイスは、茶目っ気のある雰囲気で笑えば…
「しばき倒すのは、得意なので任せてください。」
笑顔で、握手するルイス達にフレド達はカタカタと震えている。容赦ない、ルイスとマッシュだった。
「えっと、2人の友達のトモだ。」
取り敢えず、トモも挨拶している。
「それで、何処に行きたいです?」
「あの、カトブレパス…お願いします。」
マッシュは、申し訳なさそうにリクエスト。
カトブレパスは、ガイウス・プリニウス・セクンドゥスの『博物誌』に記された、西エチオピアに住むとされた架空の動物だそうです。カトブレパスはギリシア語で「うつむく者」を意味します。
『博物誌』によれば、西エチオピアに存在するという、当時ナイル川の源流であると信じられていたニグリスという泉の傍に住む動物だとか。非常に重い頭部を持ち、そのためいつも頭を地面に垂らしているそうです。「カトブレパスの眼を見た人間は即死する」と締めくくられています。外見については、重い頭部の他には「大きさはそこそこで、手足の動きは緩慢」とだけ書かれているとか。
また、異常ですか…。いえ、頑張りますが。
19世紀のフランスの小説家ギュスターヴ・フローベールの作品『聖アントワーヌの誘惑』には、垂れた豚の頭、水牛の体、空の腸のように細い首を持つ動物としてカトブレパスが登場しているようです。
カトブレパスの邪視は、現代のファンタジー作品では石化能力として描かれることもあります。
ちなみに、この世界では石化と即死を使います。
即死攻撃やめてぇー!僕、死んじゃいます!いえ、劣化版蘇生薬で死にませんが。と言うか、僕が死んだら詰みなのでは?これは、いろいろと大変です。
ルイスは、脳内で騒ぐ。なお、表情は変わらない。
「取り敢えず、移動するか。レイドじゃないし、神託の御旗は使えない。ルイス、大丈夫そうか?」
「うーん…、こればかりはやってみなければ。」
グレンの言葉に、冷静になり答えを返す。
「じゃあ、行ってみよーぜ!」
トモは、暢気に言う。
「でも、遠いだろ?」
ブレイブは、困った雰囲気である。
「ルイス、お願いして良いか?」
グレンは、ルイスを見て申し訳ない雰囲気。
「はい、大丈夫ですよ。」
ルイスは、呼び笛を吹く。そして、優しく言う。
「フィン、来てください。」
すると、空中に魔法陣。そこから、3匹のグリフォンが現れルイス達の頭上を通過。そこから、旋回してルイスの隣に降り立つフィン。背後の2匹は、フィンを敬う仕草で待機している。
「空、自由に飛べるようになったので。申請なしでも、空から行けちゃうんですよね。」
ルイスは、フィンに乗る。グレンも、自分の相棒に乗る。そして、トモを後ろに乗せている。ブレイブとフレドも、目を輝かせながらも乗る。マッシュに手を差し伸べて後ろに乗せる。そして、空へ…
カトブレパスのフィールドに、降りてフィン以外は帰還させる。フィンは、帰還を断った。せっかく呼ばれたんだし、役に立たせてから帰らせろとのことです。いえ、かなり役に立っているのですが。
と言うか、即死が怖いのですが…。取り敢えず、鎧装備に冥府の回避札を首に着けておきます。
「本当、ルイスって身内には甘いのな。」
トモは、少しだけ優しい雰囲気で言う。
「敵には、容赦ないけどな。」
グレンは、装備を確認しながら言う。
「それが、普通なのでは?」
ルイスは、首を傾げて言う。2人は、苦笑する。
「お前、この頃は腹黒だからなぁ…」
「グレン?」
グレンの呟きに、ルイスは素晴らしい笑顔。それを見て、思わず顔を背けるグレンと合掌するトモ。
こうして、カトブレパス戦をすべく歩き出した。
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