第249話 労う者と来訪者

ルイスは、冒険者ギルドに来ていた。


そこに居たのは、ホーエンハイムと騎士団長。ルイスは、紅茶とケーキを注文して2人を見る。


「半年かな。」


ホーエンハイムは、考える雰囲気で第一声にそうルイスに伝えた。騎士団長も、同意する様に頷く。ルイスは、無言で続きを促すと2人は優しく微笑む。


「彼らに足りないのは、技術や知識じゃない…経験だよ。場数を踏めてないし、新たに増えた武器に戸惑っても居る。勿論、ルイス君が頑張って心を鬼にしてた事も察しているけどね。でなければ、今頃彼らは、生きてる筈が無いくらいの実力だもの。」


ホーエンハイムは、ルイスを労う雰囲気で言う。


「きっと、彼等が気付いてない所で色々と手を回したりしてたのだろう。きっと、嫌われるだろうと覚悟してキツイ言葉も言ってきたのだろう。けど、子という者は親に甘えたがるものだ。だからこそ、俺達と秘密で会っていたのも許していたのだろう?」


ルイスは、複雑な雰囲気でゆっくりと頷いた。


「秋になるのを、楽しみにしててよ。」


ホーエンハイムは、そうルイスを気遣う雰囲気で優しく微笑む。騎士団長も、明るく笑う。


「では、breezeの若きメンバーをお願いします。」


2人は、頷き冒険者ギルドから去った。ルイスは、少しだけ冷めた紅茶を飲んで苦笑するのだった。




さて、俺たちは日本サーバーに来たぜ!


ん?何しに、日本サーバーへ?そりゃ、ルイスと仲良くなる為に決まっているだろ?せっかく、アメリカサーバーに誘ったのにスルーされたしな。


にしても、BGM綺麗すぎないか?


日本の和楽器が、めちゃくちゃ綺麗なんだが!いいね!いいね!こりゃ、楽しくなって来たぜ!


アメリカ最強と龍人コンビが、日本サーバーの始まりの街に降り立った。目的は、ルイスと仲良くなる事。2人の冒険は、周りのプレイヤーにさりげなく阻止される事になるのだが。まあ、知った事ではない。目的を告げず、闇雲に探す2人が悪い。


こうして、2人は無駄に彷徨う事になるのだった。




ルイスは、ケーキを紅茶で流し込み立ち上がる。そして、依頼を受けると冒険者ギルドを出た。


数分後、2人は冒険者ギルドに来る。


「ルイスさんなら、何の依頼か知らんけど出掛けたぞ?多分、ストレス発散だろうし探してやるな。」


素っ気なく、プレイヤーの1人が言うと全員が2人を見て頷く。2人は、ログアウトしてしまった。


ルイスは、ストレス発散に大暴れする。


「ルイス、気持ちは分かるけど落ち着け?いくら後悔しても、申し訳なく思っても…消えないんだ。」


ルイスは、短刀をしまうと深呼吸する。


「グレン、甘いものは好きです?」


ルイスは、複雑な雰囲気で言う。


「好きだな。何だ、やけ食いか?過食になるぞ。」


「ふふっ、満腹度がそろそろ不味いのですよ。少しだけ、お茶にしませんか?トキヤさん達も…ね?」


グレンは、驚いて振り向くとトキヤが木陰から出て来る。キリア達も、此方を伺っている。


「いいな、そうするか。」


トキヤは、優しく笑う。


「はい!」


ルイスは、パタパタと歩き出した。




アメリカの2人は、道に迷ってしまっていた。


「どーしよ、道わからんくなった?」


「どうすんだよ、これぇえええ!」


2人は、叫びながら進む。果たして、2人はルイスと出会う事が出来るのだろうか。




ルイスは、満腹で動けなくなるのだった。


「ほらぁ…、過食になった!」


グレンは、心配そうにルイスを怒る。トキヤ達は、苦笑したり困った様に笑うのだった。


「むむっ、美味し過ぎなのですよ。」


子供っぽい雰囲気で、ルイスは笑うのだった。


トキヤは、掲示板でアメリカの2人の動向を知る。そして、ルイスを見て無言で掲示板を閉じた。










作者の謝罪

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