第228話 やってみたい事…

僕が、バイトし始めてから牧田さんは勿論、アーサーさんも良く来店してくれる様になりました。そして、この2人が来るという事は時矢さんも来ている訳なのですよね。ちなみに、何処から漏れたのか同盟のリーダー陣は全員来店したらしいです。


と言う訳で、お店で好きなメニューを聞いていたんでよね。何となく、興味を持ったので。


色紙には、FLLの姿のリーダーと副リーダーを描く事にする。勿論、木漏れ日喫茶の好きなメニューと一緒に書いている。取り敢えず、トキヤとマッキーの下書きをして、ペン入れして色を塗っていく。


通知音


時矢

「まあ、日本サーバーメインのコラボだしな。」


珈琲を飲み、一息ついてから言う時矢。


瑠衣

「ありがとうございます。まだ、マスターには言ってませんが、経験上OKが出ると思うので。」


瑠衣は、下書きしながら微笑む。


牧田

「全員、良いよだってさ。」


ノートパソコンで、動画の編集しながら言う牧田。


ルイス

「まあ、許可が出なくても僕の思い出になりますからね。それは、それで僕は良いのですよね。この世に、1枚しかない名も無き同盟フレンズ色紙です。えっへん、公式もびっくりなのですよ。」


2人だけでなく、複数の笑い声がする。


「おや?皆さん、いらっしゃいなのです。」


暫く雑談する。


時矢

「それと、グレンとルーカスの色紙も実は書く予定だろ?何となく、お前の事だしな。」


アーサー

「え、本当っすか?」


瑠衣

「時矢さんには、隠し事が出来ないのですよ。」


瑠衣は、苦笑してから呟く。


牧田

「取り敢えず、当日に来店するお店の一つに追加だな。所で、みんなチケットを取れた?」


神崎以外の、全員が取れたと言う。


神崎

「頑張って、サイトに入ろうとしたけど重くて。」


かなり、落ち込んだ雰囲気である。


時矢

「まあ、インターネットだし注文が殺到したからだな。一回落ちかけたって、大河がこの間の夜に飲みに行った時に愚痴ってたな。まあ、仕方ない。」


瑠衣

「あのですね、まさか取れるとは思わなくて2枚買っていたのですよ。買った人に、ついて行けば2枚あるから入れちゃいます。一緒に、行きません?」


神崎

「いいの!?後で、チケット代を渡すから。」


本当に、嬉しそうに笑う神崎。


牧田

「良かったじゃん。これで、全員集合だな。」


アーサー

「とは言え、俺と牧田さんは仕事っす!」


牧田

「そうなんだよなぁ…。まあ、良いけど。」


瑠衣

「では、明日も学校なのでここら辺で。」


時矢

「ああ、おやすみ。」


瑠衣は、ディスコから抜けて机を片付ける。




次の日、マスターにこっそり相談しに行く。


「あの、マスターにお話しがあるんですが。」


すると、マスターは2階の自室に通してくれる。


「それで、どうかしたのかな?」


「えっと、そのクリスマスフェスティバルの出店でコラボ関連の飾りとか来てますか?」


「それが、ガラス窓に貼るシールしか来ないね。」


瑠衣は、昨日描いた色紙をマスターに見せる。


「これを、飾って欲しいのですが…」


マスターは、驚いてから嬉しそうに言う。


「昔から見てたけど、本当に絵が上手くなったね。でも、この絵は瑠衣君の癖が余り入ってないね。」


ほわほわした、雰囲気で言うマスター。


「気づかれた…。癖は、なおしました。それと、これだけじゃないので前日にマスターに送ります。」


瑠衣は、苦笑しながら言う。


「でも、これは本人許可が要るよ。」


「本人許可は、取りました。」


すると、マスターは目を丸くした。


「えっとだね、それがもし嘘だったら大問題だよ。本当に、本人達に許可を得て言ってるんだね?」


瑠衣は、考えてから言う。


「はい、勿論なのです。名も無き同盟のディスコにて、昨日の夜に全員の許可を貰いました。」


マスターは、瑠衣の正体に気づいて固まる。


「ここ、防音で良かったよ。ギターが、趣味でね。防音素材が、置かれてるんだ。」


マスターは、優しく微笑む。


「それは、本当に良かったです。」


いつもの、クールな瑠衣に戻って言う。


「それと、これは誰の絵として紹介するかな?」


「どうしましょうかね…」


「農家のミヤダイは、私だから関係あるけど。」


その関係で、貰った事となった。という事に…


「皆んなには、急なバイトの調整という事にしておくから仕事に戻って良いよ。守秘義務があるし、決して君の秘密も口外しないと約束するからね。」


安心させる様に、笑って言うマスター。


入れ替えの日付けを教えて、マスターは書類を書く為に座る。瑠衣は、無言で頭を下げて出る。


先輩達には、心配されたが瑠衣は休日変更の話だと言うと。何故か皆んなは、ホッと安心しているのだった。瑠衣は、キョトンとしていた。


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