第212話 革命イベント最終日後半

パーティーですか?なるほど、そろそろ運営としても決着をつけて欲しいのかもですね。


では、僕もまともに動きましょうか。


取り敢えず、パーティー会場に行く。すると、素材が置かれている。つまり、料理は自分達でと?あ、獣人貴族達が激怒して去っちゃいましたね。


ふむ、メニューはどうしましょうか?


お洒落で、品があって美しい物が良いですね。取り敢えず、厨房をお借りして作りましょうか。


「料理スキル•ジョブ持ちは、厨房の方へ。セッティングは、残りでお願い。ルイス君、品は君に任せるよ。こっちは、僕に任せて頑張ってね。」


ロゼは、そう言って歩き出す。


「一応、任されました。取り敢えず、料理が出来る人は集合で打ち合わせしましょうか。役割分担と、配膳要員も出来れば欲しいのですが。」


そのルイスの変わり様に、breeze以外のメンバーが驚いている。グレンは、少しだけホッとしている。


「お前、やっぱり嫌いだ…。」


ヴァンは、呻きながら言っている。


「分かったよ。ルイス、もう演技は良いの?」


「運営さんも、そろそろ終わらせて欲しいみたいなので。たぶん、今日でイベントも終わりでしょうしね。最後くらい、まともに動かないと誘ってくれたロゼさんに申し訳ないというか…。」


「充分、影で動いてくれたじゃない。」


その言葉に、革命軍メンバーは驚く。


「てすが、革命軍での僕の評価はアレですから。」


ルイスは、苦笑すると困った雰囲気で笑う。ジェイドは、やられたと苦虫を噛み潰したような表情だ。


そして、机に並ぶ料理の数々…。


「あの、ルイスさん。」


「ん?えっと、どうかしました?」


ルイスは、優しく微笑み聞き返す。


『今まで、酷いことを言ってすみませんでした。』


料理を作ってた、プレイヤー達は真剣に謝る。まさか、謝られるとは思っていなくて固まるルイス。


「えっと、あの?その、気にしてません。僕は、ワザと嫌われる役割をしていただけで…。」


「君は偉いね、まだ子供なのに頑張ってる。私も、負けてられないわね。さあ、頑張るわよ!」


ルイスは、料理を作りながら無言で照れる。


「ルイス、セッティング出来たぞ。」


「ありがとうございます。さあ、並べますよ。」


プレイヤー達は、頷いて運ぶ。


すると、ジェイドがルイスに向かって来る。


「breezeリーダー、ルイスに決闘を申し込む。」


ルイスは、納得した雰囲気である。


「ルイス君、ごめん!」


「いえ、これは予想外ですが。まあ、獣王国軍が勝つには、何かしらの功績が必要ですからね。」


ジェイドは、無言で頷くと槍を持つ。


「全力で、お前を倒す。」


「あらやだ、怖い。これは、本気で戦わないと失礼ですかね。出来れば、隠したかったのですが。」


ルイスは、ふざけてからロゼを見る。


「全力の決闘なら、全力を出さないと失礼だよ。」


ルイスは、指輪を出してなおす。ジェイドは、目を丸くして固まり、ヴァンは目を輝かせる。


「日本サーバーの黒龍人ルイス、参ります。」


革命軍から、歓声が響き渡った。


「黒龍人…。」


ジェイドは、槍を構えると素早い踏み込み。ルイスは、短刀で払い前に出る。ジェイドは、素早く『原初の白龍』を発動させる。ナイフは、弾かれてルイスはひらりと後ろに跳ぶ。次の瞬間に前を通過する槍。ルイスは、双神の刃を抜く。


「汝に、死の祝福を。」


そして、次の瞬間に原初の黒龍を発動させる。


「無駄だ、互いに弾かれるだけだ。」


「まあ、普通なら…の話ですよ。」


龍人+アズライール+双神の短刀+原初の黒龍


砕かれる、最強の防御…。壊された事に、驚き動きが鈍るジェイドにルイスは連続攻撃。


「そこまで!」


神は、ストップをかける。ルイスは、人に戻る。どうやら、ジェイドは今まで原初の白龍を突破された事が無かった様だ。ルイスは、深いため息をつく。


こうして、決着がつくのだった。

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