第179話 夏イベ1日目ビーチバレー
さて、スポーツイベント。ビーチバレーが、始まりました。と、いう訳で…海です!わーい!
取り敢えず、プレイヤーと住民はマッチングが違うので、編成を考えないとですね。さてさて、チームはどうしますかね。あ、暗殺ファミリー4人は固定で5人編成なのでカリオストロでも…
「ビーチバレーですか、懐かしいですな。」
「いえ、ここはランコルさんを入れましょう。」
ルイスは、編成用紙に名前を書き込んでいく。
カリオストロは、ドラコフ+修行組の編成で。となると、残るNPCはティファニアとメウロの執事シスさん。2人は、応援団ですね。そして、使い魔応援団も忘れてはいけませんね。さてと、取り敢えずはこれで良いでしょう。紙を運営さんに渡します。
ちなみに、breezeプレイヤーはルイスとトキヤそしてグレンとルーカスの4人しか居ない。なので、相手に1人抜けて貰い4対4で対戦します。
対戦時以外は、住民が海の家や屋台村をやっているのです。だから、暇にならないのですよね。
ちなみに、スポーツイベは今日だけで屋台村は明日までです。明日から、プレイヤーの海の家や屋台イベントがあるのです。住民が、少しでも稼げる様にと運営が考えた結果ですね。といっても、1日の差ではそんな利益をあげられないのですが。
勿論、ビーチバレーなので水着装備です。
さて、まだマッチングはしないので、ゆっくり過ごす事にします。プロメアは、ワンピースタイプの水着でガイアとメウロは海水ズボンに半袖パーカー。ルイスは、3人を連れて屋台村に来ていた。
わいわいきゃっきゃっと、はしゃぐ姿に微笑ましく見守る。一応、プロメアたちとはバレーの練習をしてくれているとのこと。とても、助かりますね。
「主人の為に、1位を目指しましょう!」
「「「「おう!」」」」
あらま、気合いが入ってますね。でも、ビーチバレーは、余興なのでエンジョイで良いですよ。
何せ、海の家イベの後には討伐イベありますし。
まあ、気持ちは嬉しいのですけどね。
そして、最後は夏祭りが有ります。breezeのお店のある大通りですね。breezeは、2階が喫茶店なので閉店します。そのかわり、同盟メンバー限定で薔薇園を解放しましょうかね。屋台で買った物を、食べられる場所として解放します。うんうん…。
「ルイスさん、お祭りはお店開かないんですか?」
「うちは、喫茶店が2階ですからね。」
野良のプレイヤーさんに、良く同じ質問をされますが。2階なので、1階の商品を全て片づけないといけないのですよね。うーん…、薔薇園解放すれば行けるますかね?キッチンスペースも有りますしレジとか運べば行けますね。取り敢えず、後で相談してみますか。運営さんからも、声が掛かりましたし。
というのも、出店数が少ないのだそうです。
「うーん、良いけど午前中だけな。海の家イベでもさ、大変だし何より遊びたいし。」
トキヤは、運営の鬼崎さんに言う。
「すみません、本当にありがとうございます。NPCの屋台を増やすか悩んだのですが…。そうなると、人口数問題に引っかかるんです。各国には、NPCをどれくらい置くか決まりがありまして。サーバーダウンが、怖いので生産プレイヤーに声をかけて回っているしだいなんです。此方の都合で、本当に申し訳ありません!後で、補償の品を送りますね。」
鬼崎さんは、本当に申し訳なく思う雰囲気だ。何故に、生産プレイヤーが出店を出さないのか。
それは、素材不足です。
基本、クランや同盟に所属するのは少数派です。基本は、パーティーで行動しています。そして、稀にソロを見かけたり。しかし、パーティーだと狩れる素材は少ないです。素材は、武器や装備の強化。食糧素材は、販売してお金にします。プレイヤーの必需品である、ポーションなどの消耗品を買ってしまえば…手元には、何も残らないのです。
少数派のクランは、多少は素材を集められます。けれど、上位クランでなければ商売は出来ません。素材を集めるには、戦力が必要ですからね。
運営さんは、クラン加入を推奨しますが…。
上位クランになると、加入条件や制限に引っかかって弾かれる事が多いです。breezeも、スカウト制ですし。勿論、落とす事も断る事も普通に有ります。
例えば、レベル100以上で火力5万以上の戦士職のみ勧誘とか。レベル100以上は、何とかなりますが5万は無理!そもそもの話、300レベルで10万いけるかいかないかですからね?ちなみに、ランカー基準で言ってますから。普通のプレイヤーが、100レベルで何万なんて無茶苦茶なのですよ。
こんなのばっかり、貼られています。
勧誘する気が無いなら、ギルドに勧誘の張り紙を貼らないで欲しいです。必死に、お願いしている初心者やプレイヤーを見ていると心が痛みます。
かと言って、breezeには入れられませんし。
おっと、話が逸れてしまいました。そういう事で、出店数が減ってしまったそうです。
「ルイスさん、メンバー増やしません?」
そう、ギルドマスターに言われます。しかし、アトリエをリフォームしなければいけなくなります。何せ、勧められるのは生産職ばかりで、鍛治師や裁縫師とメンバーにいない役職が殆どなのです。
まあ、稼ぎは良いしリフォームも可能そうなクランに、預けたい気持ちは分かりますが迷惑です。
更に言えば、この鍛治師や裁縫師は素材を大量に消費します。少数精鋭なので、いつか消費量に追いつかれてしまいます。リスクも、ゼロでは有りませんし。もし、入った人がクランを辞めればお金をドブに捨てる様なものです。困ったものですね。
「まあ、現状維持で断ってるんですけどね。」
ルイスは、小さく呟いている。
「ギルドか?あれは、少しだけ悪意を感じる。」
グレンは、かき氷を食べながら言う。
「同意っす。どう考えても、breezeの足を引っ張ってやろうって意思を感じるっすよ。」
ルーカスは、綿飴片手に言っている。
「うーん、まあ生産クラン1位だし敵は多いよな。しかも、少数精鋭だし同盟主がリーダーだしな。名も無き同盟に、入りたいのに断られた奴らとかも合わさったらやばいだろ。まあ、運営が厳しいから表立っては何もして来ないけど。それに、今はルイスが基本的にホームに居るしなぁ…。ありがたや。」
トキヤは、考える様にたこ焼きをパクリ。
「それな。ルイスが、居る居ないじゃ迷惑客の数が違うんだよな。ルイスが、お店に居ると平和だ。」
グレンは、うんうんと頷いている。
「まさか、僕って怖がられてます?」
ルイスは、どうしようとオロオロしている。
『いや、怖がられているのはルイス信者と熱狂ファンと保護者達だと思う。』(真顔で、即答する3人。)
「え?いやいや、彼らは優しい人達ですよ?」
ルイスは、キョトンとしてから否定する。
『うん、それでいいと思う(っす)。』
3人の素晴らしい笑顔。知らぬのは、本人のみ。勿論、3人も言うつもりは無い。一度は、お店を閉めるまで追い込まれたのだ。もう、決してそうはさせない。互いに、守り合って行こうと決めたのだ。
「トキヤさん、不穏な事を考えてません?単独行動は、駄目ですよ?仲間外れにしたら、3週間部屋に引き篭もりますからね?本当に、駄目ですよ?」
ルイスは、見透かしたかの様に真剣に言う。
「分かった。さて、今は夏イベ楽しむか。」
トキヤは、少しだけ驚いてから笑うと言う。
「あの表情、ルイスは敵を割り出してるな。」
グレンは、考える雰囲気でボソッと呟く。
「ずっと、ホームに居たっすよね?えっと、居たっすよね?なのに、どう割り出したんっすかね。」
ルーカスは、少しだけ困惑した様な雰囲気だ。
「さてなぁ。ただ、ルイスは人の悪意に敏感だ。ずっと、ホームやお店に居たのは牽制行動か?」
グレンは、気づかなかったと苦笑いしている。
「多分、ルイスの兄貴も踏み込める段階じゃないんじゃないっすかね?あ、これ苺味…。ぐふっ…。」
ルーカスも、予想しながら綿飴の味に苦笑。
「かもな、相手が罠を踏むか尻尾見せるまで、静観してるんじゃないか?苺味、美味しくないのか?」
グレンは、答えながら苺味の綿飴は買わないと決める。ルイスは、苦笑してから答える。
「尻尾は、見せているんです。けど、僕が視界に入ると逃げちゃうので。もう少し、探りたいかなと。それに、夏イベ期間中は敵も忙しいですからね。」
はい、敵が割れてるの確定宣言を頂きました。
いやいや、怖ぇーよ!待て待て、トキヤさんも驚いて固まってるじゃん!てか、誰も気が付いてなかった件。多分、暗殺組は薄々と感じ取ってそう。
「まあ、時が来たら話し合いに持ち込む予定です。一応、運営からメールも来ました。簡潔に言うと、警戒しといてね。現状、何か害が起きないと運営は動けないから。という様な内容でした。」
なるほど、警察と同じかな。トキヤは、ルイスにメールを見せて貰い頷いている。
「あ、僕達の番になりました。行きましょう!」
ルイスは、無邪気に笑うと立ち上がる。
「よし、先ずは1勝取りに行くか。」
トキヤは、笑いながら言う。
「楽しむっすよ!」
ルーカスも、軽くストレッチして言う。
「球技は、得意だぜ!」
グレンも、走って行く。
そして、先ずは1勝を勝ち取る。
「ルイス、スポーツも出来たんだな。何となく、文系男子だと思ってたんだけど。意外だった。」
グレンは、意外だったとルイスを見る。
「あはは…。」
ルイスは、乾いた笑いである。
「いやぁー、楽しかったっすね。」
ルイス達は、次の試合も楽しみ30位くらいになる。明日から、海の家イベですね。楽しみです。
作者から読者へ
鬱展開は有りません。なので、引き続き安心してみてください。ルイスが、傷つく事も有りません。
平和的?な解決になります。
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