第173話 旅立ち組修行2日目

ルイスは、ログインする。すると、トキヤは書類から視線を逸らしルイスを見ている。グレンは、珈琲を飲んいる。マッキー達、名も無き同盟の一部リーダー達もお茶菓子が出されており寛いでいる。


「おや、僕が最後でしたか。すみません、お待たせしましたね。急いで、準備しますね。」


ルイスは、そう言うと少し慌てた雰囲気である。


「ルイス、バイトは土日と祝日だけなんだって?」


「一応、慣れるまではですけどね。」


ルイスは、書き物の用意をしながらトキヤに言う。


「じゃあ、土日祝日のログイン時間が減るな。」


トキヤは、少しだけ考える雰囲気である。


「そうですね。トキヤさんも、土曜日は仕事で居ませんし。グレンは、部活があるのですよね。」


困った、そうルイスは思ってしまう。


「おう、中学の時は午前中だけだったけど、夕方まで部活があるらしくてな。ルイスは、バイトのシフトは何時から何時までなんだ?聞いときたい。」


グレンは、考える様にルイスに聞く。


「一応、午前中だけです。」


「取り敢えず、お待たせしました。忙しい中、しかも休み予定なのに呼び出してすみません。」


ルイスは、真剣な雰囲気で言う。


「リーダー達に問いますが、初心者などの教育についてです。皆さんは、どうしてますか?」


「基本、放置だな。聞きに来れば、アドバイスするくらいか。備品の補助も、たまにしてるぞ。」


マッキーは、暢気に腕を組みながら言う。


「僕も、基本は放置だけど。たまに、パワーレベリングとか参加させて鍛えているよ。」


セロンは、紅茶を飲んでから微笑む。


「ルイスも、放置してたよな?何かあったか?」


トキヤは、心配そうにルイスを見ている。


「うーん…、パーティーバランスが悪いのです。そのせいで、衝突が絶えない様でして。一応、目についた事には注意しましたけどね。」


ルイスは、疲れた雰囲気でいう。すると、全員が困った様に笑いルイスを労う。そして、マッキーは珈琲を飲みながら暢気に言っている。


「確かに、相性が悪いから緩衝材が必要か。」


ルイスが、悩む雰囲気で言う。


「そうなのですが…」


「アレン達は?レベルも近いし、頼めば?」


グレンは、考える雰囲気で言う。


「なるほど、確かにそうですね。あとで、連絡してみます。それと、実は錬金術師では無いのに、錬金王の称号を持つ事に疑問視する人達が現れました。僕としても、そろそろアレン君を弟子にするべきかなと。少しだけ、迷っているしだいです。」


すると、全員が驚く。


「今の王称号は、名前だけの飾りなんですけどね。やはり、憧れる人からすれば納得できないのでしょう。どうせ、あげるならば弟子にあげたいです。」


すると、トキヤとグレン以外はアレンがルイスの弟子候補だと気付いて固まる。


「良いと思うが、アレンの意志次第だな。」


グレンは、そう言うとお菓子を食べる。


「つまり、聖王だけになると。まあ、良いんじゃないか?世代交代、何人かしてるみたいだし。」


トキヤも、優しい雰囲気で頷く。


「NPCにも、王称号をつけられたら良いのに。」


マッキーは、我に帰ってから冗談っぽく言う。


「そういえば、プロメアとアレンどっちが強い?」


「勿論、アレン君が強いですよ。互角なのは、火力くらいですかね。けど、アレン君は火力調整を細かい数値で出来ちゃいます。僕も、驚きました。流石は本職、といった所でしょうかね。」


ルイスは、思わず口を緩ませて言う。そんな、ルイスの表情に全員が微笑む。


「なら、プロメア達の良い刺激になりそうだな。」


「そうですね、ここで立ち止まる様ならば、次からお留守番をお願いする事にします。」


ルイスは、複雑な表情で呟く。マッキーは、やれやれと思いつつ考えている。セロンは、チャットを素早く打ち始める。トキヤは、ゆっくり紅茶を飲む。


「ルイス、心を鬼にして追い立たせる事で、お前にも精神的なダメージが入ってるのは分かる。けれどな、俺達だったらプロメア達は変わらないだろう。お前だから、頑張ってくれているんだ。頑張れ。」


トキヤは、心配そうにルイスを見て優しく笑う。


「勿論です。最悪、嫌われる覚悟は出来てます。」


ルイスは、真剣な雰囲気で言うのだった。そして、他の相談も済ませて解散となる。


「そろそろ、プロメア達が来ますね。」


「今日は、どうする予定だ?」


トキヤは、暢気に言う。


「どうしましょうか?アレン君達は、明日から力を貸してくれる様ですからね。さてさて…」


「メウロに、戦い方を教えようか?暇だし。」


グレンは、暢気に言う。


「問題は、ガイアなのですよね。」


「困り事っすか?」


ルーカスが、暢気に入って来る。


「実は、楽師の教育について悩んでます。」


「なら、ゼタとフレンド登録してたっすよね?獣王国でミスった事で、色々と面倒な事になっているっすよ。まず、邪神イベントが消えてたっす。その他にも、横暴な政治国に獣王国がっすね。高くて、アトリエを売り払ったっす。暫く、泊めて欲しいっすよ。help meっす。ちなみに、ザインは結婚して獣王国から出たっす。だから、フリーっすよ!」


アドバイスして、イギリスサーバーの近況を言うルーカス。ルイスは、驚いてから少しだけ考える。


「では、泊まり込みでお願いしますか。」


「避難場所として、場所と食事を提供すれば良いと思うっすよ。で、どうするっすか?」


ルイスは、頷けばルーカスはチャットする。


「現在、イギリスサーバーは大混乱。その影響で、エルフ国は国門を閉鎖。本格的に、攻略不可能となったっす。攻略組は、すぐさまサーバー移動しようとしたっす。けど、一斉に移動しようとしたせいでサーバー移動失敗の表示が。つまり、対応が出来ない様になってしまったっす。俺は、通常移動じゃなくクランに帰るだけの扱いで、別の回線から戻れたって訳なんすよ。本当に、ラッキーっすね。」


笑いながら、ルーカスはチャットをしている。


「明日、招待状を送るっす。招待状も、別回線らしいっすから。それに、breezeは高ランククラン。招待された方にも、メリット満載っす。」


「分かりました。取り敢えず、時間的お金と物価についての教育をしてログアウトですかね?」


ルイスは、考える様に言って歩き出した。なお、メウロは、スラスラ覚えた。プロメアは、目を回しながらも全力である。ガイアは、物価が苦手。プロメアとガイアの、うめき声だけが聞こえるのだった。














作者の独り言


うぇーい、間に合った。今回は、修行少ないね。

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