第163話 リトライ
さてと、では打ち合わせ通り行きましょうか。
まず敵は、カウンター+即死無効+大技殺しを持ってますが…別に超火力相手には弱いのです。
グレンとルーカス、そしてプロメアを主砲として影Aの討伐を。マッキー達が、影Bの討伐とカウント要員を。セロン達が、影Cとヘイト管理。最後の一体Dは、ルイスとその他のメンバーで。
ルイスは、指輪を外すとプロメアにかける。
「パパの大事な指輪!」
「そうです。これが、壊れる様な無茶はしない事。壊したり、無くしたら怒るのですよ。」
すると、プロメアは少しだけ怒る。
「大丈夫だもん!プロメア、やれば出来るもん!」
ルイスは、困った様に小さく深くため息を吐きだす。それを見て、グレンは苦笑すると優しく言う。
「まあ、出来るだけフォローはする。」
「すみません、お願いします。」
ルイスは、本当に申し訳なさげに言う。
「そうっす、こっちは任せるっすよ。」
ルーカスは、サムズアップで言う。
「ありがとうございます。」
ルイスは、微笑みそう言うと真剣な表情で神託の御旗を出す。そして、周りを確認して旗を掲げる。各クランのリーダーが、武器を掲げ戻したのを確認。
「聖域解放、これより此処は私の聖域である!」
ルイスは、神託の御旗を握り祈る。武装した、ゲレティーが険しい表情で旗を掲げる。精霊王は、杖を微笑みながら掲げている。そして、姿が消えた。
HP•MP全回復、異常無効と180秒(3分)無敵状態である。ルイスは、微笑みながら祈る。そして、さっそく押されている影Dチームにルイスは動く。
原初の黒龍発動からの、ルイスは双神の刃を抜き払う。すると、黒い髪が赤みがかった黒髪になる。そして、黄金の瞳は紅に染まる。
「さあ、断罪の時間です。影達に、死の祝福を。」
ルイスは、ふわりと笑い短刀を影Dに向ける。
「死神モードだ、原初の黒龍も発動済みだよな?」
グレンは、青ざめて呟く。ルーカスも、チラッと確認して戦闘に意識を戻す。トキヤも、後で録画を見ようと思う。他のメンバーも、気にはなる様だ。
「汝に、死の宣告を…」
ルイスは、デバフをかける。
素早さを回避率に
回復力を火力に
バフをデバフに
サポートをブーストに
装備バフもステータスも、全てが反転する。
ルイスは、祈祷師の姿で微笑む。
ちなみに、効果は減少しているが、バフが使えない訳では無いので、さりげなく味方にバフかけする。
「アズライールか、手加減を忘れるなよ?」
マッキーは、笑いながら言う。
「大丈夫ですよ、一応は調整してますから。」
ルイスは、笑顔で答えると頷くマッキー。
breezeの回復は、ランコルさんに任せているので、他のメンバーを優先して回復すればOKですね。
「そろそろ、大技が来るぞ。カウント5秒前、5・4・3・2・1備えろ!ぐふっ!?オーケー!」
ルイスは、素早く攻撃する。
「さーてと、ギリギリだな。」
「調整も、出来てますし…大丈夫かと。」
ルイスは、真剣な表情している。
「もっと、どっかん!」
プロメアは、爆弾を投げている。
プロメア、もしやヘイトを稼ぎ過ぎでは?何か、嫌な予感がします。セロンも、そう思ったのかヘイトを剥ぐために攻撃数を増やしている。
しかし、ヘイトは奪えてない。
ルイスは、回復の頻度をわざと増やしてヘイトを奪う。セロンは、無言で頭を下げる。ルイスは、プロメアのせいでセロンに迷惑をかけたので、申し訳ない気持ちになる。グレンが、プロメアに注意する。
「プロメア、約束は?今、約束を破ったせいで、ルイスがヘイトを奪わざるを得なくなった。お前は、父親と仲間の命を危険にさらしたんだぞ?」
「ごっ、ごめんなさい。」
普段、怒らないグレンに怒られて、少しだけ落ち込むプロメア。ルーカスも、真剣に言う。
「プロメア、周りを見て行動するっすよ。」
プロメアは、頷くがヘイト管理が出来ないのか、またヘイトを奪ってしまう。ルイスは、苦し気だ。
これ以上、ヘイトを集めたら…流石に、即死です。
ですが、取らないと仲間住民が…。流石に、全員分の蘇生薬は持っていませんし。ここは、仕方ないですかね。最悪、僕は死んでも構いません。
「ルイス、トドメ行くぞ!」
「了解です。」
そして、同時攻撃。しかし、ヘイトが高かった為、直ぐには死なない。そして、影達はプロメアへと一気に襲い掛かる。全員が、驚く。
しかし、想定していたルイスは全力攻撃。奪われるヘイト、ルイスにターゲットを変えた影。結果、ルイスは死んでしまった。消えた聖域、そして静まる戦場。プロメアは、泣き出してしまった。
「取り敢えず、ルイスを迎えに行くか。」
トキヤは、神託の御旗を拾い言う。プロメアだけでなく、ガイアも泣き出してしまい、苦笑する。
ルイスは、獣王国の神殿で目が覚める。
「まったく、今日は何も出来ませんね。」
デスペナルティーを見て、ため息を吐きだす。死ぬ前に、マッキーにアイテムを預けたので、アイテムの消失はない。ルイスは、チャットを確認。龍人姿は、目立つので隠れて待っている。
「ルイス、行くぞ?」
ルイスは、トキヤに呼ばれて出てくる。
「パパ、ごめんなさい!」
「いろいろ、課題が出来ましたね。プロメア、協調性を鍛える為に冒険者の活動をしましょうか?まずは、身内で組んで慣れたら、他人と組んで冒険ですかね。ガイアとは、固定パーティーにします。」
ルイスは、真剣な雰囲気である。つまり…
「可愛い子には、旅をさせよ…ですかね。プロメアには、武者修行をして貰います。ガイアだけだと、苦労しそうなのでメウロ君も入れましょうか。」
「断腸の思いで、思い切ったな。」
トキヤは、そう言いながらも同意するのだった。
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