第162話 オフ会

さてと、オフ会の買い出しですね。取り敢えず、牧田さんと坂木さんを待ちましょうかね。


神崎君は、もうそろそろ家に着くそうです。


「えっと、お邪魔します。」


着いた様なので、ドアを開けて入れる。


「おはようございます、神崎君。」


冷たい麦茶を出し、暢気に雑談をする。大河は、そんな2人を微笑ましく思いながら、天気予報を確認しつつも新聞を手に取る。親は、出掛けている。


すると、またチャイムが鳴る。


「あれ、時矢さん。もしや、買い出しに?」


瑠衣は、嬉しそうに言う。


「まあな。車は、多い方が良いだろう?俺と大河、まっちゃんが免許を持ってるしどうする?」


「あ、俺はとっきーの車で来たぞ。」


牧田は、ニシシッと笑いながら言う。大河は、考える。くじ引きで、決める事になった。


瑠衣は、出掛ける為に電気を消しに行った。


買い物して、時矢の車に牧田と坂木。大河の車に、瑠衣と神崎が乗る。楽しく談笑し、時矢の家に。


「か、かわ…」


瑠衣は、モチとマロを見て言う。


「だろ、うちのやんちゃ犬と甘えん坊猫だ。」


時矢は、笑いながら言う。


「マロ君、突進はやめましょう?時矢さん、ヘルプなのです!お宅のやんちゃ犬さんが、甘えて突進して来るのです。猫も、擦り寄って来て身動きが…」


「ん?そうか、暫く遊んでやってくれ。」


瑠衣の声に、笑いながら放置する時矢。


「存分に、癒されとけ。まだ、オフ会まで時間があるしな。さてと、俺達もゆっくりするか。」


牧田も、笑いながら奥へ進んで行く。暫くすると、2匹は爆睡。瑠衣は、急いで時矢達の所へ。


「ありゃ、服が猫毛や犬毛だらけになったな。」


「猫は、3月と秋が換毛期なのです。つまり、犯人はマロ君です。基本犬は、春から7月にかけて換毛期なのだそうです。まったく、やられましたね。」


瑠衣は、笑いながら言う。


「癒され様で、何よりだな。」


時矢は、アイスコーヒーを出しながら言う。


「可愛いモフモフ、癒しでした。可愛い肉球…」


瑠衣は、ルンルンである。取り敢えず、毛を取りTシャツに着替えエプロンを装着。大河と坂木は、アルコールを買いに出かけてしまった。


瑠衣は、思わずいう。


「時矢さん、キッチン使ってませんね?」


調理器具や電化製品、お皿は充実しているのに、全く使った形跡がないのだ。冷蔵庫も、調味料と牛乳と余り物が入ってない。そこで、牧田の慌てた声。


「待てぇーい、時矢は掃除係な!」


牧田は、素早く時矢の肩を掴むと、強引に部屋へ連行した。瑠衣と神崎は、それだけで察した。


[時矢さん、料理が出来ないんですね…。]


[あの、ハイスペック人間が…意外だな。]


すると、掃除を押し付けた牧田が帰って来る。


「ふぅー…、危なかった。」


やれやれと、いった雰囲気である。


「でっ、では料理をしましょうか。」


瑠衣は、少しだけ苦笑して言う。料理の途中、様子を見に時矢がキッチンに来る。


「時矢さん、普段はビニ飯ですか?」


すると、目を逸らす時矢。


「こいつ、料理が酷いのよ。学生時代、不味過ぎて死ぬかと思った。ちなみに、大河も被害者な仁太は逃げるし。こいつは、キッチンに立たせないと決めたよ。お茶くらいなら、大丈夫みたいだけどな。」


牧田は、力説している。


「これでも、一応は実家で練習したんだぞ?」


時矢は、抗議する様に言う。


「その結果が、煮えてない味のない肉じゃがか?」


牧田は、満面の笑顔で言う。


「え!?」


思わず、表情を引き攣らせ驚く瑠衣。隣で、想像してしまい青ざめ目を背ける神崎。


「時矢さん、クランでも料理禁止ですからね?」


瑠衣は、思わず真顔でいう。


「ひでぇー!」


時矢は、笑いながらいうのだった。その後、オフ会が開始。同盟リーダーは、モニターで他はディスコという流れに。取り敢えず、乾杯して話す。


「皆んな、何飲んでるの?」


牧田は、暢気に質問している。


『銀のやーつ!』


『ハイボールかな。』


『奮発して、ワイン買っちゃった。』


「お酒の人、やっぱり多いですね。」


瑠衣が、暢気に言うと静まるモニターとディスコ。


「あ、瑠衣も神崎も隣り居るぞ。」


「じゃあ、交代だな。坂木と大河は、顔出しNGみたいだし。まあ、そうだよな。特に、大河はな。」


瑠衣は、神崎に呼ばれたおずおずとパソコン前に。


『わお、ルイス君が居る。』


セロンもとい、ダーソンさんは笑いながら言う。


『髪型が違うけど、本物も良いわね。』


シャルムこと、優香(ゆうか)が笑う。


『2人とも、若いなぁ…』


ガルムこと、俊明(としあき)は頷きつつ言う。


「ども、一応はまだ学生だからな。」


神崎は、いつもの雰囲気で言う。


「そうだ、影攻略だけどさ…どうする?」


横から、牧田が暢気に言う。


「勿論、僕に考えが有ります。」


すると、全員が瑠衣を見ている。


「敵は、カウンター+即死無効+大技殺しを持ってますが…別に超火力相手には弱いんです。」


「けど、ウチに超火力はグレンとルーカスくらいだろ?一体を2人で、ヘイト稼ぐのが精一杯だ。戦闘をしても、分が悪いだろ?どうするんだ?」


時矢は、冷静に記憶を辿りながら分析する。


「実は、プロメアも超火力というか…いつの間に、超大砲の爆弾魔になってまして。やはり、目を離すべきでは有りませんでした。いえ、今回は好都合なのですが。その、親としての心境としては…ね?」


瑠衣の言葉に、思わず笑う同盟メンバー達。


「それと、今回は龍人で黒龍発動からの、神託の御旗で聖域解放。そして、双神の刃を使えば、僕も超火力になりますね。一体は、breezeメンバーでどうにかなります。残り3体、どうですか?」


『超火力が、4人も居るとか何処にお住まい?』


セロンこと、ダーソンは冗談っぽく言う。瑠衣は、ノリノリでテヘッと笑うと言う。


「始まりの街です♪」


『『『『おかしいだろ!(でしょ!)』』』』


瑠衣は、笑うと誤魔化した。


「breezeの回復は、ランコルさんに任せて、他のメンバーを優先して回復すれば、行けませんかね?」


「うーん…、うん。まあ、大丈夫だと思う。」


時矢は、考えながら言う。


「ヤバそうなら、超火力要員として戦闘にも入ります。まあ、ヘイト管理しながらになりますけど。出来れば、ステータス管理したいので、ヘイト管理はセロンさんかマッキーさん辺りにお願いしたいかなぁーと。そしたら、皆さんも心置き無く戦えると思うんです。スキルカウント要員は、出来たらで。」


瑠衣は、考えながら言う。すると、OKするメンバー達。すると、牧田は暢気に言う。


「リトライは、いつにする?」


「来週の日曜日にしましょう。皆さん、準備や仕込みが有るでしょ?突破したいので、全力です。」


話し合いは終わり、ゲームもリアルも関係なしに色んな思いを吐き出していく。


「瑠衣は、F LLを始めた時はどうしてた?」


時矢は、気になっていた事を聞く。


「ん?そうですね、最初から生産をする予定だったんですが。生産職は、当時は不人気でパーティーにも入れて貰えないとの事。だから、生産も戦闘も出来る錬金術師を選んだんですよね。それから、初心者のクエストをひたすら受けて、お金を貯めて基礎レシピと道具を集めて。隙あらば、上げられるスキルを上げていくスタイル。そして、錬金王関連のクエストを引いてカリオストロと出会って。まあ、そのまま気に入られて弟子入りしましたね。」


すると、懐かしいという声がする。


「最初は、大変だったよなぁ…。」


牧田は、うんうんと頷く。


『何せ、無謀な人達も居たし。』


ダーソンも、苦笑しながら言う。


「そう言えば、何故に僕を炎天神楽に?」


瑠衣は、ずっと気になっていた事を言う。すると、ニヤける時矢と牧田と坂木。瑠衣は、首を傾げる。


「それはだな、大河に聞けば良いと思うぞ。」


坂木が、ノリノリで言う。瑠衣は、大河を見る。すると、お茶が気管に入ったのかむせる大河。


「え、ちょっ…タオルを、持ってきます。」


瑠衣は、慌てて立ち上がるとタオルを渡す。


「おいおい、動揺し過ぎだろ。」


時矢は、ニヤニヤしながら言う。


「お前らなぁ!」


抗議する、大河を回避しながら牧田は言う。


「まあ、ハッキリ言えば大河の悩みを聞いたからだよな。弟を、F LLに誘ったは良いけど、日頃から会話がある訳じゃないから。一緒に、遊びたくても誘いづらい。どーしよ、一緒に遊びたいのにって。」


坂木も、お酒を飲みながら言う。


「え、なら仲間にしちゃえば良いじゃんって。」


「……なるほど。その、当時の僕は1人遊びしかした事ないので。誘われても、逃げてたかと…。」


瑠衣は、罰が悪そうに目を逸らす。


「うん、だよな。学校でも、すれ違っても振り向きもしないし。こっちから、話しかけても必要最低限だったしな。俺達、もう強行手段しかなかった。」


時矢は、笑いながら言う。瑠衣は、恥ずかしそうである。大河は、クッションで、3人を殴っている。


「な、なるほどなのです。」


それから、わいわいとオフ会は続くのだった。











作者の独り言と謝罪


気に入らなかったので、すべて書き直したら間に合いませんでした。すみません。


と言う訳で、次からレイドに戻ります。すぅー…、明日も頑張って書きますか。うんうん。


真面目に、書かないと毎日書く事にw




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