第159話 怒りの決闘幕開け
※すみません、炎天神楽の話は胸糞入ります。
邪神が出てくるイベントです。勿論、炎天神楽だけで勝てる訳もなく。ルイスは、動画を添付して通報した。それを見て、他のリーダー達も同じく通報。
さて、事の経緯を説明しましょうか。
まず、小手調べにヘイト分散の単体撃破を狙いました。しかし、炎天神楽は別の個体に攻撃。それに、激怒した敵の流れ弾に戦闘を乱され負傷しました。
僕が、聖結界と回復で立て直し再びヘイトを分散させる事にします。じゃないと、僕達はともかくレベル100以下のメンバーが死んでしまいます。
2度目は、ヘイト分散が難しいので、攻撃職で火力の高い人を使うしかありません。グレンとルーカス、その最大火力でヘイトを奪い、無理矢理に分散します。正直、余計なヘイト取りをさせられるのは痛いです。しかも、高火力の前衛が減るのでメインで倒したい敵への火力が減るのですよ。
単体撃破すると、残りの敵が蘇生して無限に生き返る事を理解して、ルイスはリーダー達を見る。全員が、頷いた。そして、自然に四つに分かれて討伐。
しかし、炎天神楽の居るメンバーが効率が悪い。
「どうしたんでしょう?」
「功績欲しさに、大技ばかり使ってやがる。この手の敵は大技潰しであるダメージ半減とか、カウンターを持ってたりするから効率が悪いんだ。」
マッキーは、怒りを滲ませて言う。
「ちょっと、やめてよね?耐久キツイわよ!」
シャルムは、会話が聞こえたのか悲鳴じみた声。
「トキヤさん、僕も抜けます!」
ルイスは、必死に思考を巡らせる。
「駄目だ、ポーション回復じゃ治療が追いつかないだろ。最悪、NPC勢が死ぬぞ!立て直すぞ!」
「バフ+補助+負荷回復します。同時進行で、HP管理と最悪は住民が瀕死でも蘇生します。」
トキヤに言えば、無言でGOサイン。
「負荷回復は、MP消費がエグいだろ?」
マッキーは、心配そうに言う。
「僕、MP余裕あるしあげる。」
セロンは、MPポーションをルイスに投げる。ルイスは、素早く受け取ると素早く走り出す。
「大技ばかりは、やめてください。コンボが、繋がらないしダメージ量が少ないです。調整して、追いつかせようとしてるのに、このままでは耐久が出来ません!小技または、通常攻撃してください!」
オール無視、ルイスは双神の刃を抜くか迷う。
現状的に、負荷回復でMPはゴリゴリと削られ、周りにも気を配らないといけない状況。これ以上の調整は不可だと考える。しかし、ここで双神をつかえば、万が一の時に対応が出来ない。
ルイスは、悩んだ末に温存を選んだ。炎天神楽は、指示を無視した以上は信頼できない。
これ以上、身内や仲間を苦しませたくない。
ルイスは、リルとソルを攻撃に参加させる。ルイスの表情が、苦しそうになる。リルとソルが、炎天神楽達の攻撃に当たり負傷したからだ。
そして、何とか追いつき最後!全員で、同時攻撃!
するはずだった。しかし、ルイスは気づいた炎天神楽はわざとワンテンポずらして攻撃したのだ。
ルイスの怒りのボルテージは、MAXである。
「炎天神楽は、メンバーから抜くべきでした。」
「ルイス、落ち着け。」
トキヤは、慌ててルイスを捕まえる。しかし、マッキーや他のクランリーダーは同意する。
「こりゃ、やってらんねーな。」
マッキーは、苦笑する。
「よーし、決めました。撤退しましょう!あ、炎天神楽は、多分ですが引かないので放置でOKです。」
ルイスの言葉に、不満ながらも撤退する。イマココ
「ルイス、落ち着け。」
怒りに、震えながら2匹を治療するルイス。それを見て、トキヤはオロオロと言いながら見ている。
「いや、怒るだろ。リルとソルは、大丈夫か?」
マッキー達は、不機嫌そうに言ってからルイスに言う。ルイスは、無言だったがポツリと言う。
「もう、これ以上は戦闘には出せません。」
ピシリ…
その場の全員が、固まり悲しそうになる。
「プロメアとガイアは、リルとソルを連れて宿に戻りなさい。カリオストロ、面倒はお願いします。」
「…分かった。」
カリオストロは、心配そうにルイスを見て言う。
「パパ?」
「マスター?」
2人は、不安そうに見上げる。
「リルとソルの看病、お願いしますね。」
2人は、うなずくと小さくなった2匹を優しく抱えて、慎重にカリオストロとフィールドから出て行った。ルイスは、深いため息を吐き出す。
「あいつら、絶対に許さないです。」
全滅したのか、帰ってくる。
「breezeは、炎天神楽に決闘を申し込みます。」
「勝ったら、トキヤさんには戻ってもらう。」
すると、トキヤは複雑な表情をするとふらつく。マッキーは、慌てて倒れかけたトキヤを支える。
「おい!こら、しっかりしろ!」
「マッキーさん、トキヤさんをお願いします。」
ルイスは、微笑みを浮かべて言う。
「あーあ、完全に枷が外れてやがる。」
唐突に、声がする。そこには、大河が立っていた。
「大河、トキヤは大丈夫か?」
「ごめんだが、強制ログアウトさせる。とてもじゃないが、ゲーム出来るメンタルじゃないし。」
すごく、大河は落ち着いてる。
「炎天神楽は、勝とうが負けようがアカウント凍結だ。全ての行動に、悪意があると判断された。」
ルイスは、龍人になると神託の御旗を出す。
「ここ、レイドフィールドだって忘れてたな。レイドフィールドなら、ルイスは何処までも強くなれるってのに。あいつの、祈祷師ってジョブはそういうジョブなんだよ。南無さん、凍結レッツゴー。」
大河は、呆れた雰囲気である。
「えっと、仕様が変わったんだっけ?」
「そそっ、レイドでは今まで通りよ。味方が、多くいれば居るほど強くなる。それに、常時発動スキルに友情の絆と御旗に捧ぐなどなどの強化スキルを入れてるみたいだし。これは、ワクワクだなぁ〜。」
友情の絆…
友を思う絆で、味方が多ければ多い程バフの効果上昇。同系統スキルを、入れてた場合には自動回復60%MAXで入る。フィールド内の、全ての味方が対象である。また、バフや回復は味方にもつく。
御旗に捧ぐ…
信仰度を消費する事で、神聖なる加護が与えられ味方の防御力と攻撃力を上昇させる。また、このスキルを持つ仲間が居る限り即死無効である。EP(満腹度)消費で、一度だけ味方の死を無かったことにする事が出来る。ただし、EP消費効果はレイドフィールドで一回しか使えない。タイミングは、操作可能。
ここは、レイドフィールド。ルイスのヘイトを、買わない全ての人が味方である。ルイスは、神託の御旗を使い聖域を作ろうとする。炎天神楽は、笑う。
「聖域解放、これより此処は私の聖域である!」
ルイスは、神託の御旗を握り祈る。武装した、ゲレティーが険しい表情で旗を掲げる。精霊王は、杖を微笑みながら掲げている。そして、姿が消えた。
HP•MP全回復、異常無効と180秒(3分)無敵状態である。ルイスは、微笑みながら祈る。
効果がデカい代償に、ルイスはずっと祈り続けないといけないし、無防備状態になってしまう。更に言えば、その場から動けなくなるのである。
まあ、通常で有れば…だが。
神託の御旗で、聖域解放すると動けるのだ。ルイスは、旗から手を離すと旗は倒れる事なく浮いてる。
「さてと、実験を始めようか?モルモット君。」
ルイスは、素晴らしい笑顔でロールするのだった。
作者の独り言
さて、ルイス君。ロール出来る余裕はあるけど、演技する余裕はない程の激怒。さあ、戦闘だ!
龍人の逆鱗に、触れた馬鹿達に制裁を!
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