第152話 チビ達のパパの日計画(チビ達目線)
今日は、いっぱい素材が売れたの!これで、何買おうかな?キリアは、まだ素材を売る途中である。
「プロメアちゃんは、父の日どうするんだ?」
プレイヤーのお兄さんが、優しい雰囲気で言う。キリアは、チラッと視線を向けるが害意を感じなかったのでスルーする。ガイアも、キョトンとしてる。
「おい、俺達の文化を押し付けるなよ。」
「プロメアちゃん、気にして無くて良いから。」
プロメアは、首を傾げて考える仕草。
「2人とも、気になるならトキヤさんに聞けば良いんじゃないか?ルイス様と、同郷らしいしな。」
2人は、パァアーと笑顔を浮かべる。キリアは、父の日がどういうものか知っている。だが、詳しい訳ではない。ならば、適材適所である。
「プロメア、よく分からないけど父の日する!」
プロメアは、頑張るぞと気合充分である。
「まずは、父の日が何かを知らないとね。」
ガイアも、やるぞ!っと目を輝かせている。周りのプレイヤーから微笑ましい雰囲気が広がる。するとルイスとトキヤが、話しながら入って来る。
「パパ、この時間に珍しいね?」
プロメアは、嬉しそうにルイスに抱きつく。ガイアも、さりげなく隣に立っている。
「まあ、いろいろと有りまして。僕も、素材が増え過ぎたのでお金に変えておこうと思いまして。」
ルイスは、2人の頭を優しく撫でると歩き出す。
「キリアさん、おはようございます。」
そして、キリアを見つけて微笑みを浮かべ挨拶。
「ルイス様、おはようございます。今日は、随分と早めのログインですが。どうしましたか?」
「今日は、リアルの用事があって昼からしか、ログインが出来ないのですよ。だから、早めに来てする事をしないとと思いまして。いろいろと、トキヤさんと話しながら来たという訳なのです。」
ルイスは、素材を鑑定して貰う。合計金額が、出るまでは暇なのでルイスはストレージの整理。
そして、ホームに戻る。ルイスは、お茶しながらもトキヤと話しながら、いろいろと決めている。
けれど…
「昼から、ログインするのか?」
「はい、その予定です。」
ルイスは、紅茶を飲んでからトキヤに言う。プロメアは、少しだけ寂しそうである。ガイアも、何も言わなかったけど、明らかに落ち込んでいた。キリア達は、開店準備の為にお店に行ってしまう。
「分かった。俺も、いろいろと頑張る。」
トキヤは、紙束から視線を外し微笑む。その時、プロメア達と視線が合いキョトンとする。
「ごめんなさい、なるべく早く戻ります。」
ルイスは、心苦しそうに2人を抱きしめて言う。
「気をつけて、行ってらっしゃい。」
トキヤは、やれやれと微笑む。
ルイスは、ティーカップを置くとランコルが片付けてくれる。ルイスは、ありがとうのジェスチャーをして、ウィンドを操作してログアウトした。
すると、素早く行動するプロメア達。
トキヤは、ため息を吐き出して言う。
「それで?俺に、用事でもあるのか?」
「あのね、パパの日について知りたいの!」
プロメアは、キリアと素材を売りに行った際に、プレイヤーが父の日なるものを話していたと言う。トキヤは、少しだけ考える雰囲気で頷く。
「父の日は、自分の父親に日頃の感謝を込めて、贈り物を送るリアル…俺達の世界での習慣だ。」
トキヤは、暢気に微笑みながら説明する。
「贈り物…。ガイア、どうしよう?」
プロメアは、真剣に悩みながら言う。
「うーん、そう言われてもね。僕も、悩んでるって言うのに…。プロメアは、料理があるでしょう?」
2人して、頭を悩ませる姿を大人達は微笑ましく見ている。残念ながら、2人のお世話してくれるキリアは開店準備中である。アビスも、薔薇園の手入れをしている時間なので、かなり忙しくしている。
宝物(ガラクタ)から、探してみる?でも、パパなら簡単に手に入れられる物だし。父の日って、どんな物を送るんだろ?冒険者ギルドで、プレイヤーに聞けば答えてくれるかな?プロメア、頑張る!
「2人が、ルイスの為に何をしたいか。まあ、ルイスは昼まで来ないし考えておけよ?」
トキヤは、困った雰囲気で笑うとソファーに座って在庫の確認、給料量と休日などの調整をする。
プロメア達は、冒険者ギルドとかで聞き込む。カリオストロが、こっそりと着いて行っている。しかしながら、プレイヤーに聞くも花やネクタイ…ハンカチなどバラバラで、目が回ってしまう。
アトリエのソファーで、2人は真剣に考えていた。
そもそも、ルイスはネクタイを着ける服装ではないのだ。花も、白いカーネーション。黄色い、薔薇。向日葵など、複数ありガイアも目が回る。
「うわぁーん、情報量が多いよぉ!」
プロメアは、思わず泣き言を言ってしまう。
「うぬぬっ…、どうするべきかな?」
ガイアも、情報を見ながらも唸る。
「うぅー…、プロメア料理する!」
結局は、投げ槍な雰囲気でプロメアは言う。
「僕、料理スキルは持ってないんだよね。」
ガイアは、どうしようとオロオロしている。すると、トキヤは紙を置いてから言う。
「一応、料理スキルが無くても料理は出来るぞ。星無しシェフのエプロンなら、スキルを持たなくても料理は出来る。その代わり、何も効果は付かないけどな。普通の美味しい料理までは、センス次第だけど作れる。ほれ、取り敢えず持ってけ。」
ストレージから、エプロンを取り出して渡す。すると、心から嬉しそうに笑うガイア。
「ありがとう、トキヤさん。」
ガイアは、嬉しそうに言う。
「なら、急いで買い物しなきゃ!」
プロメアは、気合いを入れて言う。
「バロンとランコルさん、2人をお願いします。」
トキヤは、真剣に言う。
「良いぞ、俺も買い物する予定だったし。」
バロンは、暢気に笑っている。
「私で良ければ、ご一緒に行きましょう。」
ランコルも、優しく笑うと言う。
暫く、トキヤ達の会話は続く。
「プロメア、買い物するのは良いが、何を作るか決めてからが良いんじゃないか?」
カリオストロは、本を閉じてから言う。ガイアも、そうだね。っと考える雰囲気である。
「パパ、甘いもの大好き。」
プロメアは、暢気に言う。ガイアは、なるほどっと考えてレシピ本は無いかな。と、考えている。
「なら、スイーツかな。まず、レシピ探しだね。」
すると、ランコルはルイスが閲覧自由にしている、レシピや本や紙マップなどが置かれている部屋があると言う。2人は、目を輝かせている。
ランコルとバロンを連れ、書物室に向かう。
「うわぁ…、レシピ本もあるしこれは…」
「どうしよう、ガイア。プロメア、全部は読めないよ?時間も、余り無さそうだし…。」
多すぎるレシピに、2人はどうしようと考える。
「スイーツにも、いろいろ有ります。基本的、レシピを選ぶ時は何を作るか決めてから探します。」
ランコルは、クッキーのレシピの束を手に取る。
「例えば、クッキーです。クッキーにも、いろんな種類がありますよね?レシピ本のクッキーだけ、情報を集めて他のレシピはなおします。クッキー部門も、かなりのレパートリーがあります。そこで、何を基準にふるいにかけるのか考えます。」
「パパ、チョコとか好きかも?」
プロメアは、言うとランコルはチョコの使ったクッキーレシピだけを残す。なるほど、プロメアは理解する。ガイアは、無言でケーキのレシピを手に取ると、考える雰囲気である。プロメアも、隣で一緒に見ながら、あれじゃないこれじゃないと話す。
カリオストロが、途中に本を置きに来て、真剣に悩む2人を見ていた。ランコルも、聖書を見ている。
「そうだ、どうせなら夕食も作ろう!」
ガイアは、楽しそうに言う。
「プロメア、食べきれるかな?」
「実は、候補をいくつか考えてて…」
そして、作る物が決定。急いで、買い物をする。真剣に、どれが良いか悩む2人にほっこりする。
アトリエに戻ると、ルイスがお店に行く所だった。
「あ、お帰りなさい。」
ルイスは、優しく笑って言う。
「パパ、今からお店?」
「はい、夕方までですね。」
2人は、ルイスを見送ると気合いを入れる。
そして、レシピを見ながらランコルに手伝って貰いつつ料理を作る。途中、ハプニングもあったが、笑い飛ばして料理続行する。トキヤは、ハプニングが起こるたびに、思わず苦笑していた。
料理完成!
時間が余ったので、バロンにアクセサリーの作り方を学ぶ2人。わいわいと、作る。バロンは、完成を確認するとランコルに任せて花園へ。
2人は、ランコルにプレゼントの包み方を学ぶ。
そして、夕方…
ルイスが、アトリエに戻ると2人は駆け寄る。
「「パパ(マスター)、いつも有り難う!」」
ルイスは、驚いてから戸惑う。しかし、セッティングされた、机をみて優しく微笑む。
「2人とも、有り難う御座いますね。」
そして、ご飯をたべてからプレゼントを渡す。
ルイスは、嬉しそうにプレゼントをなおした。その後に、笑顔で食後のお茶をするのだった。
作者の独り言
皆様、すみません…。安定の、寝落ちでございますね。考えてたら、寝てました。
もしかしたら、土日投稿に戻すかもです。平日は、少しだけきついので。(´-ω-`)
そして、完全消化…!
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