第150話 彼の復活

さてと、薔薇園にはメンバーと同盟リーダー達が集まりました。多過ぎると、見えないだろうと配慮した結果だそうです。なので、配信許可します。


手伝ってくださった、皆さんも気になる様ですし。


さてと、水樹の水に素材を置きます。すると、精霊王インフィニティが微笑みながら出てくる。


「純粋無垢なる、我が子よ。いつまで、寝ている?お前の仲間は、ずっと待ち続けるというのに…」


すると、素材が輝き魔法陣が現れる。そこから、光の球が浮かび光が弱まると、シラユリが目を閉じて浮かんでいる。精霊王は、シラユリの頭に触れてから消えてしまった。名前を、つけてあげてと言い。


「君の名は、ガイア。大地と空を抱擁する、最古の大地母神が由来です。よろしくお願いしますね。」


「はぁーい、マスター。お久しぶりだね。」


ガイアは、眠そうに目を擦り笑って言う。


「あれ、植物精霊でなくなってますね?」


「うん、精霊王子ガイア。王に認められたから、次の王様にね。それまで、よろしくマスター。」


うーむ…。前は、名前で呼んでくれたのですが。


「はい、よろしくお願いしますね。」


「プロメアの由来は、火の神プロメテウス。ガイアの由来が大地の母神ガイアか。いいと思うぞ。」


マッキーは、笑いながら拍手する。すると、全員が拍手したり歓喜の声を上げるのだった。


「プロメアが、お姉ちゃんになるの!」


「残念ながら、君よりマスターと出会ったのは先だから僕がお兄ちゃんだよ?」


こ、これは…その、喧嘩とかしないでください?


「ふふっ、私が2人のお姉ちゃん。」


アビスが、優しく笑って2人を抱きしめる。


「確かに、それは認めるしか無いね。」


「プロメアも、認める。」


流石、アビスです。子供の喧嘩ほど、厄介な事は無いのですよ。やれやれです…。


「マスター、疲れてる?」


アビスは、キョトンとして見ている。


「その、子供の喧嘩は少し苦手で。」


ルイスは、少しだけ困った様に笑い言う。すると、プロメアとガイアはハッとしてルイスを見る。


「意外だな、面倒見の良いイメージだけど。」


トキヤは、本当に意外だったのか驚いている。


「あはは…、それでは今から皆んなでリーダークエストクリアの宴会も兼ねて、楽しくお祝い準備しましょう。同盟メンバーなら、参加してOKです。本当は、他の人も誘いたいのですが。場所の問題で、呼べない事をここで謝罪します。ごめんなさい…。」


すると、全員が優しい表情である。


「まあ、仕方ねぇーよ。」


マッキーが言えば、breezeメンバー以外が頷く。


「さあ、気を取り直して頑張りますよ。」


ルイスは、エプロンを着けると配信を切った。


「お店のキッチンで、作りますか?」


キリアは、荷物を持ちながら言う。breeze料理持ちメンバーが、全員でキッチンに立ちお料理。他のメンバーは、薔薇園のセッティングである。


「そうだ、マスター。僕のジョブは、楽師だよ。」


「君らしい、良いジョブだと思いますよ。」


楽器を演奏してた、ガイアはルイスに言う。


「えへへ…」


恥ずかしそうに、笑う。


「そう言えば、僕を庇う時になんて言ってたんですか?その、驚き過ぎて良く聞こえなかったのですよね。何か、ずっとモヤモヤしてまして。」


すると、少しだけ驚き赤面するガイア。


「ん?」


ルイスは、キョトンとしている。


「い、いや…あれ、その…聞こえてなかったの?それなら、忘れてくれて大丈夫!大丈夫だから!」


口ごもりながら、オロオロして言っている。


「余計に、気になるのですが…まぁ、良いです。」


ルイスは、笑うと頷く。


「何で僕、あんな事を言ったんだろぅ…。うぅ…」


ガイアは、両手で顔を隠して座り込む。


「ガイア、大丈夫?」


プロメアは、かなり心配そうにガイアを見ている。そんな様子を、キッチンメンバーは微笑ましく聞いている。セッティングメンバーも、優しい表情で見ている。ここで、プロメアの相棒が確定した。


後に、ロリショタコンビと呼ばれるコンビだ。


「大丈夫だよ、プロメア。」


「なら、良かった!そうだ、ガイア。敷地内を、冒険しよう!パパ、ガイアと遊んで来て良い?」


プロメアは、ウキウキでルイスを見ている。


「良いですが、breezeの敷地内でお願いしますね。絶対に、今外に出たら大変な事になるので。」


ルイスは、困った雰囲気で笑うと言う。


「マスター、念の為に…」


アビスは、隣に立って呟く。


「はい、お願いします。」


ルイスも、真剣に呟く。アビスは、無言で頷くと2人の後をこっそり追いかけるのだった。


「さてと、もう少し作りますかね?」


「何か、持ち寄るって言ってたし大丈夫かも。」


セロンが言えば、シャルムがピースサイン。ガルムも、サムズアップである。ルイスは、微笑み頷く。


「戻って、来ますかね?」


ルイスは、心配そうにプロメア達が出て行った扉を見つめる。そして、少しだけ苦笑して呟く。


「過保護は、良く無いと言われるのですが…。」


「ルイス、父親してるなぁ。でも、ガイアも居るし大丈夫だろ。ルイスの気持ちも、分からない訳では無いけどな。後は、全員が揃うだけだな。」


トキヤは、ルイスを見て困った様な呆れた雰囲気。


「むぅ…、僕ってたまに性格の悪さがでるので。プロメアが、襲われた時もプロメアを謝らせて相手をボコし、プレイヤー達に最低だと言われたり。どうすれば、治るんでしょうね…。この、醜い性格。」


ルイスは、少しだけ落ち込む雰囲気で言う。


「まあ、それもまた個性だろ。それに、醜い感情を持たない人なんて居ない。神様でさえ、そういう一面を持っているんだ。人が持ってて、当然の性格なんだよ。気にしてたら、かなり疲れるぞ?」


トキヤは、優しくアドバイスする。


「そうなんですけどね…。」


ルイスは、苦笑して料理を運び出す。暫くすると、アビスが両脇に2人を抱えて連れて来た。


「マスター、外に出そうだったから連れて来た。」


アビスは、2人を置くと素早く撤退。


「2人とも?僕との、お約束は?」


仁王立ちで、ルイスは言う。


「「ごめんなさい!」」


2人は、同時に謝る。なかなかに、良いコンビだ。


「はぁ…、まったく。」


ルイスは、苦笑すると2人に手を洗う様に言う。


「チビども、余りルイスを困らせるなよ?」


トキヤも、困った雰囲気で言うのだった。そして、宴会開始。最初は、乾杯からである。


「皆さん、コップは持ってます?それでは、ガイア復活とリーダークエストクリアを祝して!乾杯!」


『乾杯!』




ルイスは、麦茶を飲みながら聞き手にまわる。


「そう言えば、リアルイベント延期だってな。」


トキヤは、暢気にビールを飲みながら言う。


「確か、近場でイベントが2件あって、交通機関が混雑するからみたい。ルーカスは、大丈夫か?」


グレンは、そう言うとルーカスを思わず見ている。すると、ルーカスは口の中の物の呑み込んで言う。


「仕事は、ホームワークだし大丈夫っす。ホテル代も、運営が補助してくれるみたいっすし。」


「俺も、仕事の調整した。」


マッキーも、ビールを飲みながら言う。


「少しだけ、楽しみですね。」


ルイスが、言うと全員が驚いてルイスを見る。


「ん?」


ルイスは、キョトンとする。


「友達と、行くって言ったじゃん。」


グレンは、素っ気なく言ってお肉をパクリ。


「身バレに、気を付けろよ?」


トキヤは、心配そうに言うとルイスはキョトンと頷くのだった。宴会は、深夜まで続いたのだった。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る