第141話 集まった素材

さてと、ついに…世界樹の場所に着きました。この間、攻撃を受けませんでした。やはり、人数も重要だったみたいです。無事に、綻びを全て破壊。


『やあ、待っていたよ。』


堕天してる…。ルイスは、過去イベントでのアイテムを思い出す。壊れた、精霊の雫。ルイスは、それを取り出して精霊王に渡す。


すると、精霊王は驚き堕天前の姿になる。


『ありがとう、友よ。これは、返そう。』


精霊の雫は、綺麗に1つになっていた。


『君の精霊に、使ってあげれば良い。彼も、きっと喜んでくれるはずだ。さて、精霊王として株を与えるに値するか、君達を試させて貰おうかな。』


株??


「君も物好きだね。運営に、怒られるよ?」


ゲレティー様、あっさり運営と言ってますが…。


『じゃあ、死なないでね?』


全員が、武器を構えて動き出す。ゲレティーは、ごめんね?と呟くと編成から抜ける。まあ、そうでしょうね。ルイスは、少しだけ考えると武器を置く。


全員が、驚く。


「精霊王は、試すとは言いました。しかし、戦闘だとは一言も言っていません。更に言えば、エルフと盟友で精霊とも友達である。その事で、エルフと精霊が僕達に対して、攻撃できないなら逆も同じ。」


すると、ゲレティーは嬉しそうに笑う。精霊王は、俯くとプルプルと震えている。皆んな、武器を置いてから警戒しつつも、精霊王の反応を待つ。


「ですよね?」


ルイスは、落ち着いた雰囲気で言う。


「…ふふふっ、正解だよ!やっぱり、素晴らしい!ねえ、君の信者だけどさ僕も恩恵あげて良い?」


「嫌だよ。数少ない信者の中で、僕に捧げ物やらを律儀にしてくれる信仰度の高い聖者なんだ。」


あ、信仰度…。見てみると、MAXになってます。


「でもさ、彼の王は何もしてないね。」


ルイスは、指輪を装備して人間になる。


「だから、僕が恩恵を与えたんだ。知ったら、もの凄く慌てるだろうね。まあ、七龍は敢えて黙ってそうだけど。まあ、ラッキーだったという事で。」


うーん?彼の王?龍王様の事でしょうか?そういえば、お会いした事が有りませんでしたね。


「はい、世界樹の株だよ。」


いえ、要らないですが…


「それ、貰った方が良いよ。君に、必要な物だし薔薇園の水樹の水で育てれば大丈夫。どおせなら、隣に植えれば面倒を見なくても安心だよ。」


うーん…、ゲレティー様がそう言うのであればそうなのでしょうね。さてと、取り敢えず神木枝もゲットしました。すると、魔物達が召喚される。


素早く武器を取り、エルフ達を庇いながら戦闘。


「あ、僕もゲレティーと同じで世界共通だから。君達の世界でも、普通に話してくれて良いよ!」


「はい…」


さてと、これで全ての素材が集まりました。これでやっと、シラユリを蘇生すると事が出来ます。そして、精霊王様の恩恵も頂きました。


「この調子で、世界の3つ柱の恩恵を集めればいいと思うよ。あ、シラユリの名前は多分だけど使えないから、新しい名前を考えておいてね?」


ゲレティー様は、笑うと姿を消した。


「あ、僕の名はインフィニティ。君達には、恩恵を与えておくね。その恩恵は、好感度が低くなると消えちゃうから。あ、ルイス君は例外ね。」


精霊王は、自己紹介してから思い出した様に言う。


「え?何故、僕は例外なのですか?」


ルイスは、キョトンとしている。


「だって、君がこの世界に来てから今まで、NPCから好感度が一度も落ちてないから。逆に言えば、他の人は落ちた事が有るって事だけど。」


「ある意味、凄いなルイス。」


グレンは、思わず呟く。


「戦闘以外、基本的に引き篭もってましたから。」


ルイスは、目を逸らしながら呟く。さてと、後2日の時間が有りますので。ここは、プロメアとグレンにも試練を与えましょう。リーダークエストです!


「じゃあ、僕もここで失礼するよ。」


どうしましょう、世界樹の株を貰っちゃいました。あれ、何か忘れている様な…。あれ、もしかして世界樹の葉って蘇生薬の素材では?ですよね!


ルイスは、操作して確認する。


あ、危なかったです。ゲレティー様、ナイスです。


「グレン、リーダークエストです。後2日間で、シルバースパイダーの銀糸を取って来てください。プロメアは、接着剤の合成を成功させてください。」


ルイスは、考える雰囲気で言う。


「ん?分かったけど、ルイスは?」


グレンは、キョトンとしている。


「もしかしたら、蘇生薬の素材が揃ったかもしれません。出来れば、劣化版ではない蘇生薬の調整を粗方だけでもしといて、帰ってから微調整を…」


あれ、全員が黙り込みましたね。


「ルイスの兄貴、さすがっす!」


ルーカスは、目を輝かせて言う。


「劣化版で、良いから売ってくれる?」


ロゼは、真顔で言う。


「流石、最強の錬金術師…。」


グレンは、驚いて頷く。さあ、スタートです!




トキヤは全員を集めて、ルイスの依頼が書かれた封筒を全員に渡す。全員が、無言で確認する。そしてから、全員が武器を取り外に行くのだった。


トキヤは、留守を預かる為に行けない。


「ルイス、ちゃんと仕事はしたからな。」


そう、小さく呟くとログアウトした。

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