第128話 サキュバス
さてと、ログインしました。取り敢えず、冒険者ギルドに向かいましょうかね。
「お久しぶり、ルイス君。」
エレナは、微笑みを浮かべる。ルーカスも、元気よく手を振っている。ルイスは、控えめに手を振る。
「すみません、待たせてしまいましたね。」
ルイスは、そう言うと申し訳ない表情をする。
「大丈夫っす!」
「それで、今回は何をするのかしら?」
エレナは、のんびりした雰囲気で言う。
「……サキュバス狩りです。」
ルイスは、苦笑しながら言えば固まるエレナ。
「やっと、やる気になったすか?」
やれやれっと、ルーカスは笑う。
「でも、まずは性変換薬なしで行きましょう!」
エレナは、真剣な表情である。
「「??」」
2人は、キョトンとしてから頷くのだった。
サキュバスとは、悪魔扱いで天使や悪魔と同様に、実態を持たない霊的な存在と言われている為に夢魔とされてました。しかし、後にサキュバスは肉体を持ち現れる様になります。ちなみに、悪魔なので死体に憑依している説。魔的な何かで、肉体を作っている説。やはり霊体であり、肉体だと思っているのは幻覚説。など、いろいろな考えもあります。
どれも、恐ろしい説ですよね。
伝承において、サキュバスとの性行為は健康と精神状態の悪化、あるいは死をもたらすとされてます。
また、一部の地方では「枕元に牛乳があると、サキュバスはそれを精液と間違えて持って行く。」と言われ悪魔よけに枕元に置く風習があるそうです。
それと、サキュバスは悪魔なので悪魔に効くものでも、効果はあるそうですね。十字架を、寝床に置いたりすると、近づけないと聞いたことがあります。
さてと、ゲームの話に戻りましょう。おそらく、魅了・幻覚・精神汚染は確実にあると思います!キーアイテムは、牛乳…ではなく、十字架でしょうね。
一応、牛乳も持っていきますが。
さぁー、性変換薬なしのトライです!
『あら、可愛いお客様だこと♡』
そして、ルーカスに魅了攻撃…。
「ん?」
「やっぱり、そうなのね。」
エレナは、苦笑してからルイスを見る。
「えーと…、つまり!サキュバスに、男だと認識されないと魅了をかけられないのよね。」
ぐっさー!(※崩れる様に座り込む。)
痛いです。今のは、凄い痛いのですが。精神攻撃ですか?そうですか、そうですか…シ・ネ☆
ルイスは、聖職者の最高火力魔法を無言で放つ。しかも、MPを回復しながら無言である。
「お、おっかねーっす。」
「何あれ、怖い…。」
最初なので、弱いですね。あー、スッキリです。
「その…、うん。大丈夫よ、私はルイス君が可愛い系だって知ってるから!えっと、えっと…何てフォローしようかしら。だから、気にしないでね?」
「大丈夫です。さあ、次に行きましょうか。」
エレナさん、ナチュラルに抉らないでください。
「でも、これで性変換薬は要らないですかね?」
「「!?」」
進むと、サキュバスが居る。
『さっきは、よくもやってくれたわね…。あら?もしかして、貴方も男なの?ふふっ、それなら可愛がってあげるわ。さあ、魅了に焼かれなさい♡』
なるほど、レベル5のサキュバスの魅了ですか。でもですね、魅了などの精神攻撃に聖職者って強いんですよね。なので、フルボッコ続行です☆
サキュバスの悲鳴…
ルイスは、深いため息を吐き出す外に出る。
「面倒です。さっさと、服を買って性変換薬を使っちゃいましょう。そうすれば、僕の精神ダメージも減るはずですし。何処で、買いましょう?」
「それなら、おすすめの場所があるっす。」
お店に入ると、美人なお姉さんがいる。
「あれ?ルーカス君に、似てますね。」
「正確、ルーカスの実の姉マーリ。弟が、世話になってる。君が、ルイスの兄貴さん?」
大人しい雰囲気だが、優しく笑う。
「はい、僕がルイスです。こちらこそ、弟さんにはお世話になってます。えっと、今回は…」
ルイスは、何故に服を買いに来たか説明する。
「うん、分かった。取り敢えず、これ着て飲んで。服着たまま、飲むと自動的に装備が外れる。」
性別フリー装備、白い服を渡されました。
「ありがとうございます。」
ちなみに、性変換薬はプレゼントされており通常の性変換薬は使えないイベントです。効果期間が、一週間で3本配布されています。さてと、開けます。
苺の匂い?取り敢えず、飲みます!
ぐっ、甘い…死ぬほど甘いデス。
「これは、お口直しが欲しいです。」
おや、声も女性になるんですね。髪が伸びて、手足もより細くなった気がします。さてさて、鏡で見てみましょうか?ふむ、女性っぽいが色気が少し出ていますね。それと、胸の重みも体感あるんですね。
「ルイス…君?」
「ルイスの姉貴、胸はCカップありそうっね。」
そういうルーカスは、ペタンコで爽やかなロリ。ちなみに、グレンは強気なグラマラスお姉さんでしたね。僕は、清楚系な大和撫子だそうです。
ちなみに、大和撫子とは見た目だけじゃなく、芯の強さや教養といった内面の美しさも含む言葉です。
過剰評価、ありがとうございます。
マーリさんが、紅茶とスコーンを置いてくれたのでもぐもぐタイムです。マーリさんは、エレナさんを連れて服選びです。専門外なので、お任せします。
すると、10着くらい持って来ました。
「えっと?」
思わず、表情が引き攣るルイス。
「モデル…なって?」
ルーカスは、逃げようして首根っこを掴まれる。
「そのかわり、洋服代は無料にするから。」
「払うので、出来ればお断りしたいかなぁーと。」
すると、少しだけ考えてから言う。
「確か、ルイスさんってホムンクルスが居たよね?写真も、確認したけど。その子と、精霊獣達の服も選んで3着あげる。だから…、着替えましょう?」
凄い、いきなり饒舌になりましたね。
「ルイスの姉貴、諦めるっす。たぶん、根負けするまで言うっす。マーリ姉は、腕だけは確かなんで。その、ごめんなさいっす!俺も、着替えるっす!」
取り敢えず、髪型もいろいろ変えて撮影される。
「あの、誰にも見せないですよね?」
「うん、あくまで趣味だから。」
さてと、それでは遅くなりましたが行きましょう!
『あら、その美しさ嫉妬しちゃうわね。死ね!』
ルイスに向かって、火魔法攻撃してくる。武器は、鞭です。さてさて、醜い姿になりましたね。男相手以外なら、本性を出しても問題ないって事ですね。
「本当に、醜いですね。その根性、叩き直して差し上げます。やり過ぎたら、申し訳ないですが。」
ルイスは、淑女の挨拶をしてから微笑む。
「ルイスの姉貴、なりきってるっすね。」
「くぅ〜…、可愛いぃ!しんどいわ!」
あの、エレナさん?少しだけ、変態じみてません?えっと、気のせい?あー…、そうですか。ふむ…。
さて、周回するのです!
そして、夕方になりグレンと合流する為に冒険者ギルドに向かう。凄く、視線を感じますね。
「こんばんは!ルイス、急いでログアウトしろ!」
「え?」
グレンは、真剣な表情である。勿論、女性姿。
「高校の受験結果が、ポストに入ってた。俺は、第二希望は落ちたけど星秀冠高校は受かってた。」
ルイスは、驚くと2人を見れば頷いたので、素早くウィンドを操作してログアウトしたのだった。
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