第116話 イギリスサーバー、ログイン!
ログイン!さてと、マッキーさんとトキヤさんは来てますね。お茶菓子は、出てないのを確認。そしてから、ささっとお菓子?を机に乗せる。
「何これ、チョコ?」
「ホワイトデーに向けて、作ってみました。」
グレンも来て、3人はチョコ?を食べる。すると、マッキーは目を丸くする。トキヤは、口を押さえて俯く。グレンは、吐き出すか迷っている。
「ルイス…、お前なぁ…」
トキヤは、とても微妙な表情で呟く。
「僕、チョコだとは言ってませんよ?」
ルイスは、悪戯っぽい雰囲気で笑う。
「やられたな…。いや、不味くはないけど。不味くは、無いんだけども…。くそっ、バフ効果が高いのも何か腹立つな…。捨てるに、捨てられん…。」
マッキーは、悔しそうに言うと笑う。
「不味くはないけど、美味しくもない。でも、バフ効果と継続回復そして満腹度が減りにくい。」
グレンは、もう一つ口に放り込んで呟く。
ちなみに、キリアさんとバロンさんは嬉しそうでしたね。好感度も、凄く上がってビックリしました。
「僕は、嘘はついてないですよ。ホワイトデーに、シャルムさんに渡す予定ですから。プロメアを、止めなかった事とか、変な事を教えた仕返しに。」
ルイスは、ブラックオーラを放って言う。すると、トキヤは苦笑して謝る。マッキーは、俺は普通の素材を教えたのにぃ!と抗議している。グレンは、やり過ぎたか?と笑うと謝る。ルイスは、腕を組んでため息を吐き出して3人をふんすっと睨む。
「兵糧丸か、忍者や暗殺者にあげると好感度が爆上がりするアイテムだったか。勧誘の際に、手渡す事で契約しやすくなる。ただ、バフとか回復とかの効果は無かったはず。流石に、俺もビックリ。」
トキヤは、驚いたと笑う。そして、留守中の事をトキヤと話してから紅茶を出す。そして、兵糧丸をなおそうとして、3人からストップがかかる。
「待て、これは俺ら用だろ?ちゃんと、貰う。」
「ん?でも、美味しくないですよ?」
ルイスは、キョトンとしている。グレンが、素早くルイスから兵糧丸を回収して逃げる。ルイスは、キョトンとしてからチョコケーキを机に置く。
「おっ、美味しそうだな。」
マッキーは、暢気に笑う。ルイスは、切り分けてお皿に乗せて渡す。そして、マッキーは幸せそうに食べている。トキヤは、少し躊躇ってマッキーが食べたのを見て食べている。グレンは、無言でもぐもぐしている。ルイスは、紅茶を飲んでリラックス。
「さて、そろそろ時間ですかね。」
チャットを開き、言葉を入力する。
ルイス:おはようございます、ルーカス君。
ルーカス:おはようっす!今、店前っすよ。
ルイス:なら、今から向かいますね。
ルーカス:お願いするっす!
ルイスは、ティーカップを置いてグレンを見る。グレンは、口に物が入っていたので無言で頷く。
「では、トキヤさん後は任せました。」
「ルイス、ちゃんと息抜きしてこいよ?」
トキヤは、優しく笑うと言う。ルイスは、驚く。マッキーも、暢気に笑うと明るく言う。
「俺達は、プレイヤーだぜ!楽しんでこい!」
「2人とも、ありがとうございます。」
ルイスは、嬉しそうに笑う。
「「行ってきます。」」
グレンとルイスは、そう言うと部屋から出た。後ろから、トキヤやマッキーだけでなく、キリアさん達の声も聞こえる。ルイスとグレンが、お店から出るとプレイヤー達が驚く。無視して、2人歩き出す。
「よっ、2人一緒とか珍しいな?」
「羅華さん、おはようございます。暫く、日本サーバーから離れようと思いまして。」
すると、羅華だけでなく周りも騒めく。
「えっと、何処サーバーに行くんだ?」
ルイスは、少しだけ考えてから言う。
「ごめんなさい、言えません。」
「ん?何でだ?」
すると、グレンは苦笑してから言う。
「害悪プレイヤーが、追いかけて来たらルイスが、ゆっくり出来なくなる。今回は、遊び目的だし。」
すると、羅華はハッとして謝る。
「あ、ごめん!じゃあ、帰って来るのな?」
「はい、お店の件も有りますし。何より、僕のホームサーバーは日本サーバーですから。」
すると、ホッとする一部の人達。ルイスは、始まりの街の噴水に向かう。ルーカス達が、片手を上げて挨拶する。ルイスは、笑顔で手を振って走る。グレンも、暢気にルイスの後ろを走っている。
それを見て、羅華は優しく微笑む。そして、真剣な表情になり考える様に歩き出す。
「さてと、日本サーバーから聖王と錬金王と剣王が居なくなってしまった訳だが。どーするかな?」
ルイスは、設定を開きサーバー変更を押す。画面には、アジアサーバーの日本サーバー表示される。ルイスは、アジアサーバーを押すと下に選択肢が出てくる。ヨーロッパサーバーを選択し、イギリスサーバーにも設定する。そして、決定をポチッと押す。
すると、レインが現れる。ちなみに、レインの髪色は黒っぽい青で瞳赤色です。隣には、赤黒い髪でオレンジ瞳のサポートピクシー。グレンが、驚く。
「ミーオ、此処に来れるのか?」
「特別対応よ、別に仕事で来ただけなんだから!」
これは、ツンデレで可愛いですね。
「ティンクも、ちゃんと来たっすね。」
「はわわっ、寝過ごしちゃいましたぁー!」
金髪に、紫の瞳で可愛いピクシーさん。
「おはようございます、レイン。」
「おはようございます!」
3人は、それぞれのパートナーの肩に乗り、詠唱を始める。すると、足元から光が溢れ出し、視界が真っ白になる。Now loading…の表示。
そして、目を閉じるように指示され目を閉じる。
「皆さん、目を開けて大丈夫ですよ。」
レインは、ルイス達に言う。
目を開ければ、賑やかな風景が広がっていた。始まりの街という、BGMはアレンジがされておりとても良い雰囲気。街並みも、少しだけ違うのも良い。ルイスは、新しい空気に触れて少しだけ嬉しそうだ。
取り敢えず、このサーバーでは冒険者では無いので、ギルドに行く事になり3人は進む。
「登録完了したっすか?」
「はい、登録完了しました。」
ルンルンな、ルイスの雰囲気に和む周囲。
ちなみに、冒険者登録をし直す事で、別サーバーでの情報共有されます。基本は、プレイヤー情報や持物そして進行具合などなど、ゲームに必要な情報が共有される訳です。ちなみに、冒険者登録しなければ、次の街へは行けない仕様になってます。
今回は契約NPCの欄をチェックしなかったので、ランコルさん達は来れない設定です。
「さて、次はホーム設定っすね。」
「宿屋ですね。」
ルーカスも、頷くと歩き出す。
「本当なら、獣王国に俺のホームが有るっすけど。今回は、遊びも兼ねているっすから宿屋っす。」
「宿屋ですか、昔を思い出しますね。」
ルイスは、少しだけニヤニヤしてルーカスを見る。
「待つっす!俺のメンタルが、保たないっす!」
「何?何?すげー、気になるんだけど?」
グレンは、悪ノリして聞く。
「えーと、ですねー。」
「わぁー、やめるっすよ!」
3人で、笑いながら始まりの街を歩く。イメージでは、ロンドンの街並みをファンタジー風にアレンジした感じですかね。とても、綺麗です。
「そう言えば、プロメアちゃんは留守番っすか?」
ルーカスは、露店に立ち寄りながら聞く。
「はい、迷いましたがお留守番です。」
露店で、飲み物を買い立ち話しながら飲む。
「プロメアが、興味なさそうだったもんな。」
グレンは、思い出す様に言う。
「そうなんですよね。最近、錬金術ばかりで…」
ルイスは、困った様に笑う。
「流石、親子っすね。」
「だよな。」
ルーカスとグレンの言葉に、ルイスはキョトンとして首を傾げる。それを見て、呆れる2人。
「なっ、なんです?」
ルイスは、オロオロしている。
「まあ、良いけど。何処に、行こうか?」
グレンは、考える様に言う。
「取り敢えず、観光しながら最前線に向かうっす。なので、旅支度の買い物からっすよね。」
ルーカスは、暢気に笑いながら言う。
「それでは、行きましょうか。」
ゴミを捨てて、また歩き出す3人。その日は、買い物だけして宿を取りログアウトする。ルーカスは、やる事があるらしく、外に出て行ったのだった。
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