第74話 ハロウィンパーティー2

さて、此処ですか?あら、ドジっ子ぽい魔女が現れましたね。えっと、これは……うん。


「小麦粉ですか?えっと、そのですね。」


「何か、問題があるんですか?」


ルイスは、3匹が落ち込んだのを見て問いかける。


「えっと、実は実験用のマンドラゴラを落としてしまいまして……テヘッ☆麦畑に、5匹ほど!」


なるほど、マンドラゴラは引っこ抜くと魔の叫びと言うスキルを使います。プレイヤーは、対応しなければ気絶と呪いにかかります。しかし、火を近づけると地中から逃げるので、燃やせば良いだけです。今回は、追い出すだけでも大丈夫な感じですね。


「これ、戦闘に入るんじゃ……」


「まあ、戦闘しなくても対応可能ですからね。所でです、お2人ともレジストは使えますか?」


ルイスが、少し苦笑して答える。そして、振り向いてから聞く。すると、トモは頷いてユウユウはサムズアップ。ルイスは、それを見てから笑う。


「ジャック、種火を分けてくれませんか?」


ジャックは、ランタンの火をたいまつに着ける。


「では、慎重にたいまつを近づけて行きますよ。もしも、叫びそうになったらレジストを。小麦を刈りながら、ゆっくり追い出しますよ。可能なら、たいまつの火をつけちゃってください。」


「「了解!」」


ジャック達も、頷いて動き出す。ふぅ……、駆除終了しました。これで、素材が貰えます……ん?


マンドラゴラが、ちょこちょこと来てツンツンしてくる。あれ、この個体は色が違いますね。うーん、敵意も有りませんし畑にも行かないですね。


「あ、その子は特殊個体ですね。どうやら、気に入られたようです。とても、ラッキーですね。」


「いやいや、仲間を燃やした僕を気に入るって。それに、ラッキーとは?まあ、可愛いですが。」


すると、ドジっ子魔女さんは真剣に言う。


「マンドラゴラは、絶滅危惧種なんです。さっきの駆除した、マンドラゴラは錬金術で作ったものですが、オリジナルで特殊個体なんですよ?」


あー、なるほど。オリジナルって、つまりは野生のマンドラゴラなんですね。でも、何故に?


「おそらく、此処らは彼女のテリトリーだったのでしょう。ですが、私がうっかりしたばかりにテリトリーを、侵害されてしまったのだと思われます。」


「なるほど、ではウチに来ますか?お店は、騒がしいので無理ですが、アトリエは森の中ですし住みやすいです。その代わり、たまに花弁や根を分けて欲しいです。駄目ですかね?あ、大丈夫ですか。」


マンドラゴラが、嬉しそうな雰囲気で飛び跳ねる。すると、ジャックが何か言いたげにルイスを見る。そして、自分もと言いたげに手を上げる。


「モテモテだな、ルイス。」


「ついでに、デフォルトゴースト達も便乗かな?」


ルイスは、振り向けば何か言いたげな2匹。


「ムゥーリィーです!そうだ、2匹はお2人に行けばよろしいのでは?そうです、お2人がフリーですよ!そうすれば、1人ずつですよ?平等です!」


ルイスが、あたふた言えば2匹は2人に向かう。


「のわっ!しまった、押し付けられた。」


「あは、逃げ遅れたな。」


トモは、慌てふためいてユウユウは笑う。ルイスは、取り敢えず小麦を受け取り料理人のスキル、加工で小麦粉にする。そして、ジャックを見る。


どうやら、そろそろ帰るみたいですね。ルイスは、2人に声をかけて歩き出した。


「あ、ルイス。これ、LIVE放送してるけど大丈夫かな?もう、後の祭りなんだけどさ。」


「もしや、マッキーさんにでも頼まれましたか?」


すると、頷くユウユウ。ルイスは、苦笑している。


「まあ、良いですけど。なんて言うか、過保護ですよね。僕って、そんなに頼りないですかね。」


ルイスが、困ったように笑えば2人は言う。


「うーん、違うと思う。多分、ルイスが他人と組むのが珍しかったんだと思う。ほら、意外な一面とか見れそうでワクワクするだろ?てか、俺もびっくりなんだが。学校では、凄く無口な大人しいキャラなのに。こっちでは、変人だし!すまん、言葉を間違えたな。この場合、穏やか天然キャラだしな。」


「そうだね、リアルでは無口で大人しくて穏やかクールっぽいけど。実は、口を開けば残念な人タイプかなって思い始めた。特に、錬金術の事になると重症化するっていうね。もう、変人でしかない。」


ん?褒めてます?貶してます?


「変人、変人って失礼な!」


すると、2人は全力で走り出す。ジャック達も、それを見て楽しそうと思ったのか走り出す。


「ちなみに、これが記念すべき馬鹿騒ぎ学園B組の動画の第1作品目です。イェーイ!」


「へ?ちょっ、何でですか!?」


ルイスは、驚き目を丸くする。


「だって、俺ら3人馬鹿騒ぎ学園B組仲間だし。他仲間が、個人的に行った動画もあげる予定だ。」


「ちょっ、これを残すんですか?わあー!やめてください、恥ずかしすぎます!削除してください!」


ルイスが、赤面して言えば2人は逃げ回る。結局、動画は残る事になるのでした。


こうして、パーティー会場に戻るとピカピカの床、豪華な飾り付けと雰囲気が変わっている。


「ルイス、お帰り。後は、料理だけだ。材料、置いておくな。それと、手伝える事ってある?」


グレンは、暢気に言う。ルイスは、横に首を振ると料理しだし。パーティーも、再開される。


クリア報酬に、ハロウィンガチャ券と謎の箱、そしてキャラガチャ券をげっとしました。そして、その場で解散する事に。トモ、ユウユウそしてグレンも参加してのお茶をしてからログアウトしました。

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