第73話 ハロウィンパーティー

トモと入ると、店内は人が大勢だ。すると、青年がこっちを見てからキョトンとする。


「いらっしゃいませ、どうかした?」


えっと、うーんと?どう、言えば良いんだ?下手に言えば、お客さんに聞かれて騒がれるしな。


「もしかして、トモ様とユウユウ様かな?」


俺達は、驚いてから頷く。すると、青年は近くの獣人に声を掛けてから暢気に言う。


「あいつに、着いて行ってくれるか。」


取り敢えず、行くけどここって例の薔薇園だよな?入ると、お爺ちゃんのNPCが紅茶を入れてくれる。


「うわー、綺麗な場所だな。」


「ここは、ルイス様が管理する薔薇園で、同盟メンバーと一部の許可を得た人のみ入れる場所です。」


この人は、ランコルさんと言うらしい。隣の獣人、キリアさんが言ってた。うむ、お菓子が美味しい。


「お待たせしました、さっきぶりですね。」


ルイスさんだ!しかも、近い!


「えっと、ルイスさん?」


「お二人とも、緊張し過ぎですよ。普段の僕を、それなりに知ってますよね?泣きますよ?」


ルイスさんは、呆れたように言う。


いや、知ってるけど。何て言うか、ルイスさんだしなぁ……。せめて、口調をいつものに変換して!


「だって、キャラが違い過ぎるんだもん。」


「ん?違うのは、いつも口調だけですけど。キャラを変えるなんて、器用な事は面倒ですからね。」


ルイスさんは、キョトンとして可愛らしく首を傾げる。うん、キモくない。寧ろ、絵になる。


ああー、うん。何か、オーラ?が違うんだよな。


「取り敢えず、他人行儀はやめてください。多少、この世界で名は売れても、僕は僕なんですから。」


少しだけ、いじけた雰囲気にムスッとする。


「うーん、OK!じゃあ、ルイスって呼ぶぜ。トモも、それで良いよな?ルイスも、嫌らしいし。」


「勿論、ルイスって呼ぶよ。」


すると、嬉しそうなルイス。


「さて、本題ですが。今日の6時半、その時間帯に行く事になりました。お2人は、仮装済みですね。僕は、短剣が壊れまして。知り合いに、新しい短剣である月下聖銀の短剣を、受け取りに行かないといけないのですよ。お2人は、どうしますか?」


ルイスは、暢気に笑うと聞く。


「えーと、一応は準備してある。戦闘は、無いけど警戒してるんだな。やっぱり、PK対策だよな?」


俺が、暢気に言えばルイスは頷く。


「そうです。まあ、大丈夫でしょうが。さっき、短剣は届けるとチャットが来たので、のんびり話しましょうか。えっと、お二人の所属は何処です?」


ルイスは、暢気に笑うと聞く。


「俺は、グランドレオン所属。これでも、戦闘クラン15位だ。ちなみに、俺のジョブは剣士と重戦士だな。大剣振り回すの、凄く楽しいんだ。」


「僕は、チキンソウル所属だよ。ちなみに、戦闘クラン18位。僕の職業は、魔術師と付与師だ。」


ルイスは、ふむふむと頷くと考える。


「僕は、皆さん知っての通りbreeze所属です。生産クラン1位で、リーダーをしてますね。僕のジョブは、祈祷師と薬師で回避特化です。」


うん、知ってる。何か、有名クランの人達が入って来たな。あ、ルイスが短剣を受け取った。


「では、そろそろ行きましょうか。」


ルイスは、魔祓師(エクソシスト)の衣装になる。俺達は、紅茶を飲みきり頷いて立ち上がる。


よし、楽しむゾォー!




パーティー会場


ふむ、凄く歓迎されてますね。


すると、ケーキを運んでたジャックが躓く。ルイスは、素早く動く2人もワンテンポ遅れて動く。


ガシャーン!


ルイスは、ジャック達を捕まえて避難させる。2人は、机を支える。勿論だが、料理はメチャクチャで床に散乱している。ジャックは、うるうるとなってダバーと泣き出す。そして、必死に謝る動作。


クエスト 素材を集めて料理を作ろう!


あ、お肉はあるんですね。となると、採取ですか。


ルイスは、ジャックを見ると真剣に言う。


「ジャック、やってしまった事は仕方ありません。ならば、次に何をすべきか考えて動かなければいけません。立ち止まるだけが、今する事ではないでしょう?さあ、素材を集めに行きますよ。」


すると、ジャックは顔を上げて力強く頷く。それを見て、ルイスは優しく笑みを浮かべて言う。


「僕達は、此処のルールや土地を知りません。君だけが、頼りなんです。案内は、任せましたよ。」


すると、ジャックを心配してチビゴーストやデフォルメスケルトンが来る。どうやら、ドジジャックだけではとても心配だから、自分達も一緒に連れて行けって雰囲気ですね。ルイスは、勿論許可する。


3匹が、先頭を行きルイス達は後ろを歩く。


カボチャ畑ですね。ハロウィンカボチャ、いっぱいあります。どうやら、畑の主人のジャックが来ました。うん、本格的なジャック・オー・ランタン。


「ん?カボチャが、欲しいって。なら、時間内にカボチャを馬車に入れてくれ。投げるのは、勿論禁止だがアイテムボックスやストレージに入れるのも禁止だ。盗まれたら、嫌だからな。スタート!」


なるほど、では仲間を呼びますか。


「リル!ソル!フィン!」


すると、魔法使い仮装のリル。そして、ジャック衣装のソル。バンパイアマントをつけたフィンが現れる。3匹には、カゴを持って貰いカボチャを入れてジャック達が馬車に乗せていく。ルイス達は、カボチャをカゴにせっせと入れていく。


そして、クリア!お礼に、カボチャパイを渡して3匹には小さくなって貰う。リルは、トモに抱えられる。ソルは、ユウユウが抱える。フィンは、2人に触られるのが嫌なのか、逃げてルイスに擦り寄る。


ルイスは、やれやれと苦笑していた。


その時に、リルとソルの『狡い!』っという雰囲気の、可愛い鳴き声がしたが面倒なのでルイスはスルー。後で、たくさん遊んであげようと思いながら。


「ほれ、カボチャだ。こんだけ、どっさり有れば足りるだろ?全部で、50はあるはずだ。」


うはっ、こんなには使わないです。


「あの、多過ぎでは?」


「あんた、使い魔に愛されてるな。精霊獣は、気難しい性格だ。主人が、気に食わないと咬み殺す。グリフォンだって、プライドが高くって滅多にしえきされん。俺達は、ハロウィンの精霊に分類される。仲間が、大切にされているのは見ていて嬉しい。」


ジャックが、優しく微笑む気配がした。


「では、イベントが終わったら飽きるくらい、このカボチャであの子達に料理を作ってあげますね。」


「ハハッ、そうしな!」


そう言うと、畑のジャックは姿を消した。


好感度:MAX100%(※達成アイテムゲット!)


およ?何か、アイテムが来ましたね。えっと、カボチャランタンの小さな置物ですかね。可愛いです。


「あ、俺のと表情が違うトモのとも違うな。」


「ルイス、あげるよ。置物は、使う事が無いし。」


結局、2人から貰ったので、後でレジにでも飾りますね。貰うだけでは、申し訳ないのでカボチャパイを渡したら喜ばれました。良かったです。


それでは、次の場所に行きますか。

















作者から、読者様へ


祝10,214 PV!\\\\٩( 'ω' )و ////


話数が、多いからPVもそりゃ増えるだろって、知り合いには言われましたが、それでも10,000PV超えたのは個人的に嬉しいです。(*゚∀゚*)!!


まあ、同時にプレッシャーでも有りますが(白目)


早く、ハロウィンを書き終わらないとクリスマスが来てしまうwなるべく、早く投稿して間に合わせますねwこれからも、よろしくお願いします。

(*´ω`*)w

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