第72話『嗤う最凶転移者:絶死の行軍』
「――冒険者シン、まずは、チュートリアル『偽りの四天王』のクエストをクリアしなさい。最高にファンタスティックな冒険、
「……ここだけのナイショの話、御遣い、一つだけ、追加リクエスト良い?」
「――ふむ? なんでしょう。お聴きしましょう」
「僕さぁ、一度経験してみたいんだよ。寝取らってヤツをっ! ねっ? だから、こっそり、ほどほどイケメンの間男を用意して欲しいんだよねっ! 僕もさっ、一度寝取られてみたいじゃん、ねっ!? 僕って、情に厚いから、寝取られたら悲しみとかで、すげぇ、進化とか、パワーアップとか、しちゃうかもしれないじゃんっ? 悲しみと怒りと愛の力で、光と闇の力で超絶強くなる、悲しみを背負ったダークヒーロー! そういうの、一回、やってみようじゃんっ! ウケるっしょ? 絶対、楽しいって! ねっ? よし! 絶対ッ寝取らせようっ! 善人の僕ぁ、鼻水とか流しながら、思い切り、泣くッ!! もうね……大サービス! ガン泣きしちゃうッ!!」
「――ふむ。貴方の願い聞き届けました。宜しいでしょう。ほどよいそこそこイケメンの間男を用意しましょう。シン、そなたには、寝取り願望はないのでしょうか」
「いやぁー、メンゴメンゴ。僕ぁ、淫売には、興味ないっす」
・・・・・・・・・・。
茶番もいよいよ、限界。
目の前の男を、最警戒対象と認定。
警戒すべきはスキルではなかった。
真に、警戒すべきは、この男の精神性。
私は、目に見えるスキルや能力値に気を取られ過ぎていた。
「――
「ヒャッホーッ!!! 寝取られ有り! ロリ有り! 非合法なのに合法! 超、最高の世界っ! 最終的に、皆殺しにしちゃうけど、最後まで宜しくな! 御遣い!」
「
「ひぃゃっほぉーっ! いってきまぁすっ!!!」
今、この密室に残る者は、私と、傭兵王。
ここから先の未来が、私には、見えない。
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