こうした人生に対して、第三者がかけられる言葉はほとんどない。直に面識があり、なおかつ親友と言えるような間柄だったら別だが。 幸か不幸か私は読者に過ぎない。ただそれでも、自分の意思を貫き通した主人公の 一生は確かに読むに値した。