3月4日
「全部大事なものだから嫌だ」
その大事なものとは、積み重なったハンカチである。高いものもあれば、コンビニの商品でおまけでついたものとか、どうでもいいものばかりである。外出するときに、そのときの気分で選ぶのがいいらしい。
中年となった弟は、ものを捨てることができない。雑誌も積み重なっているし、ごちゃごちゃと床にものを置いておく。弟のかってきたしょうもないものが家に溢れている。足の踏み場もない。
昔からそういうやつだった。コタツや布団周りにものを置き、片付けようとした母に「全部使いやすいように配置している!」と怒鳴っているのをよく見た。
この人はこのまま大人になってしまったのだ。
人のこれまでの習慣をむりやりにでも矯正することができるのだろうか?
ひとりぼっちになって、このゴミ屋敷で暮らす老いた弟は滑稽である。
はやくそうなればいいな、と思う。弟のほうが長生きしてほしい。こんなものを一人で処理するなんて、考えただけでぞっとするからだ。それと同時に、弟がさっさといなくなればいいとも思う。
楽になれるから。
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「今日はなにー?」
「今日は雑誌の日〜」
最近雑誌、買ってますか? ネットで情報をすぐチェックできるとはいえ、やはり紙で読むのは一味違います。先日古本屋で昔のファッション雑誌をめくっていたら、なんとも懐かしく面白かった。
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