一目惚れ(メール)
木村直輝 <〓〓〓〓〓〓〓@〓〓〓. 〓〓> 2010年7月7日 5:49
To: 〓〓〓〓 <〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓@〓〓〓. 〓. 〓>
出だしの一文だけ〓〓君と同じ小説書いてみました・・・。「ある夏の雨の日のことだった。」あんまり時間かけてないから微妙な作品です・・・。急いで打ったんで、間違いとかは見逃して下さい・・・。
「一目惚れ」 著者・木村 直輝
ある夏の雨の日のことだった。
少年は駅への道を急いでいた。毎日毎日同じことの繰り返し。楽しくないわけじゃない。でも、時々考えてしまう。自分は何でこんな所に入りのだろう。ちょうどそんな事を考えながら少年は、何とは無しにふと空を見上げた、その時だった。
少年の前に、雨と共に美少女が降り注いだ。そのまま美少女は地面に吸い込まれていき、少年の前には紅の花弁が散り、そして、砕け散った。
少年は一目で彼女に心奪われた。少年は少女の顔を見てはいなかった。しかし少年にはわかったのだ。少女が美少女であるという事が。
少年はただ立ち尽くしていた。少年はただ、少女の体から雨に流されて行く紅の花弁を見つめていた。愛しかった。恋しかった。苦しかった。少年はすでに、彼女のことしか考えてはいなかった。
しかしその思いが落ち着いた時、少年に別の感情が生まれた。いや、今まで気づかない振りをしていた感情に、気づいてしまったのだ。少年はただ叫ぶしかなかった。少年にはもう立ち尽くす事すら出来なかった。
少年は恋をした。しかしその次の瞬間、恋は、少女は、紅の花弁は、散り、そして、砕け散った。少年の目の前で。恋をしたその次の瞬間には、もうその恋は終わっていたのだ。少年の目の前で、紅の花弁を散らしながら。
少年にはもう、泣き叫ぶ事しかできなかった。猛る猛虎の様に、荒れ狂う竜の様に、小さな子どもの様に、ただ泣く事しか出来なかった。
いつの間にか、雨は止んでいた。どこからか蝉の鳴く声が聞こえてくる。太陽は照り輝いているというのに、少年の膝にだけはまだ雨が降り続けていた。
個人的にハッピーエンドの方が好きなんですが、こんな最後になっちゃいました・・・。
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この小説は私が高校生の頃(2010年7月は高校一年生で十五歳)に、勢いにノって一晩のうちにメールで書き上げ送信した作品です。
本文にある通り、クラスメイトが書いた「ある夏の雨の日のことだった。」で始まる自称実話の官能小説がメールで回って来て、その作品にインスパイアを受け書いたものです。
後に大幅な加筆を加えて『一目惚れ』という短編を書いています。
後に、高校時代に思いついた小ネタ(以下)と合わせて「告白」という短編を書いています。
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